Rainy or Shiny 横濱ラジオ亭日乗

モダンジャズ、ボーカルを流しています。営業日水木金土祝の13時〜19時
横浜市中区麦田町1-5

29日 まだ早かった

2017-03-31 21:26:32 | ラジオ亭便り

3月29日は神田川が流れる文京区関口付近の桜名所江戸川公園に寄る。予想どおり川岸の桜は三分咲きだった。

目白通りへ繋がる遊歩道のソメイヨシノは肩透かしだったが、代わりに椿山荘の森を根城にする春先の野鳥類の活性を楽しむことができた。この日の目撃鳥類。ヒヨドリ、小鷺、メジロ、、コガラ、シジュウカラ、川鵜、カルガモ、セキレイ、雀、鳩、鳥をまじかに過ごす時間にはいつも救われている。

4月の予定。

1日(土)2日(日)3日(月)12時〜19時  平常営業      4日(火) お休み  

5日(水)〜9日(日)12時〜19時 平常営業

 

 


あらえびすの本

2017-03-19 15:04:11 | ラジオ亭便り

麗らかな春日和に誘われて大和駅周辺で月に一度開催している古民具骨董市へ出かける。同行のSさんとは定番の昼食場所として決めてあるとんかつ店の開店時間に合流しようということで別行動になる。

此処へ来るといつも嗜好が決まっている土モノ陶器に視線は向かってしまい、この日も萩焼の荒々しくざっくりした土味が湯呑み茶碗の底にあたる高台際付近に面目を発揮している良品に出会うことができた。箱書きもないものだが、陶房で作った量産品のレベルを軽く超えた個人の手業を感じる軽やかな作風だ。萩だったら坂田泥華クラスの一流人が作ったものではないだろうか?と勝手に想像する。

しかし3000円との答えを聞いて吝嗇の虫が鳴き出し購入は否決になる。3000円といえば自営カフェのコーヒー単価6人分の売上と一緒だ。6人を捌くことの重さをこの4ヶ月ほど痛切に感じた月日はなかった。良品が1000円という掘り出し品であったとしても自店の低迷状況から生活の縮小均衡は必須課題と茶碗の景色を眺めながらブレーキをかけるもう一人の自分がいる。

場所を変えて気分転換にここでは見たことも漁ったこともない雑誌や古書の山を覗いてみることにした。どこかの旧家屋を解体した時か、または引越しの不用品から現れたような戦前を含めた捕らえどころのない煤けた書籍がどれでも100円均一とのことだ。中曽根康弘の精神的支柱の一人だったという右翼イデオローグ安岡正篤の本など100円出して果たして買う人がいるのだろうか?と目次をめくりながらとりとめのない想像を巡らせる。

そんな一瞬に現代classic音楽批評の祖ともいうべき、あらえびす著「名曲決定盤 よき曲  よき演奏、よき録音」の昭和14年 中央公論社刊行本が目につく。外箱も壊れ始めているがまぎれもない当時のままの初出単行本だ。このあらえびすさんは多面体の天才を発揮した方で昭和の大ベストセラー「銭形平次捕物帳」の作者でもあった。後年は愛鳥家を纏めた「日本野鳥の会」の創始者でもあったと聞いている。またレコード再生機器としての蓄音機や電蓄についても和洋創成期の機器についての支払った実地見聞投資額が凄かったという逸話も耳にしたことがある。100円本の即買いが嬉しい。

その近くにはドイツの社会学者マックスウエーバーの夫人だったマリアンネウエーバーのみすず書房版「マックスウエーバー1・2」もあってついで買い。あらえびすさん本の読書目的は大正末期から昭和初期のアコースティックから電蓄移行時代 の具体的使用に基づいた機器への秀抜な批評眼を学ぶこと。加えて録音未明期の巨匠演奏家に就いて若い頃に感じた印象の再確認ガイダンス本としても味わいたいと願っている。

営業日案内  3月20・21連休

22日〜25日 12時〜19時平常営業  26日臨時休業 27・28日12時〜19時平常営業

29日 休業日 30・31日 12時〜19時平常営業 


i-pad 治る

2017-03-09 15:18:11 | ラジオ亭便り

昔、ジャズらしい駆動力を感じて思いつきでギターアンプを改造したモノラルのGE製6550球をメインにしているパワーアンプが長年の疲弊を重ねてとうとう故障した。このアンプではJBLのスピーカーで通称「メヌエット」という名器、LE8TとそのパッシブラジエターPR-8を小さな箱に目いっぱい詰め込んだもので鳴らしていた時期が最頂点である。

ジャッキー・マクリーンとマル・ウオルドロンが共演したプレステッジ盤「4 5  6」のようなバード的血脈が迸るハードバップジャズを色濃く再生するアンプとしてザラザラした音の肌理がお気に入りの一つだった。店を開店する前にボリウムを最大にあげて聴く「センチメンタルジャーニー」の荒ぶる鎮魂歌にはどれだけ癒されて来たことだろう。

真空管アンプ作りを趣味にしてちょくちょくラジオ亭にやってくるNさんがこの故障を機に粗雑極まる回路を見直して修理をしてくれることになった。その代役として1Wにも満たないNさんが自作したアンプとちょっとした修理で復活を果たした米ハーマンカードン社の放送局用真空管アンプがラジオ亭のシステムとして日替わりに活躍している。愛すべき音の抜けと高能率なリアリティが自慢のアルテック403A+JBL-LE20の2ウエイ自作箱がモニターとなって各ジャンルの最適能力を毎日のように確かめる三月も半ば近い肌寒い日々である。

本牧の間門よりの広い街路では白モクレンの並木が開花していると音楽同様に自然の刹那も愛好するやはり常連のDさんが知らせてくれた。パッドが不意の故障から復活してブログ再開。

営業日ご案内 3月10日(金)〜12日(日)12時〜19時  平常 営業  13日(月)休業日   14日(火)〜19日(日)12時〜19時 平常営業  20日(月・祝日)阿佐ヶ谷早稲田通り ラーメン「いろは」巡礼の為休業日