Rainy or Shiny 横濱ラジオ亭日乗

モダンジャズ、ボーカルを流しています。営業日水木金土祝の13時〜19時
横浜市中区麦田町1-5

梅と菜の花

2018-02-28 16:15:14 | ラジオ亭便り
如月の好天日を選んで梅見と菜の花に魅せられて西湘地方の群生地を欲張ってハシゴする。梅は小田原、下曽我別所付近の梅林。菜の花は東海道線、二宮駅前の小高い吾妻山の山頂公園が私的定番早春コースになっている。

西風がやや冷たいが陽射しは春を含んで心地よい。どちらの地も西の遠方に富士山を仰ぎ見ることができる絶景地だ。しかしながらこの日も雪富士の鮮明には遠い霞富士しか臨むことが出来ず残念である。

この日の「口福」は農協直売所で買う二宮町ローカル限定に近い柑橘新種「はるか」「スイーツスプリング」、JR小田原駅前、老舗蕎麦店「寿庵」にて久しぶりに食べる正統系、鍋焼きうどん。


「眼福」の方は二宮町の路地にある一軒家骨董店に在庫していた結構な被服に包まれたチャップリンを模した人形である。アコーディオンを携えたチャップリンが背中のネジを回すと、首を回転させてライムライトのテーマ曲を内蔵オルゴールが奏でるという仕掛けになっている。これは安くもないので2日程冷却時間を設定したがやはり欲しい衝動は消えず、3日後に散歩好きの知己を誘って二宮町の再訪問という結末になる。オルゴールの再生音は微弱に美しく気品が匂ってくる。

営業日のご案内 平常営業日 3月2・3・8・9・10 12時から19時

LPを持って

2018-02-10 14:43:48 | ラジオ亭便り
ジャズレコードや旧めのオーディオのことで気が合う友人がいて、千葉の松戸に住む青木さんも数少ないその内の一人。彼とはランプやコーヒー機器、インテリア家具のような趣味上の雑貨まで売り買いをお互いが楽しんでよろこばれている。たまにラジオ亭まで訪ねてくれるが、つい数日前も冬枯れの店まで遠路をはるばる寄ってくれた。去年からセットした79年前の米国ゼニス製ラジオフィールドスピーカーが好調に再生されている事を熟知しているのか、店に来る前に嬉しくも気の利いた気配りも一緒に運んでくれた。途中に寄った中古レコード店でご自分用に購入したLPを広げて店内で試し再生をする事を思いついたらしい。

12月の半ばに寄った時にゼニス製モノラルラジオスピーカーから元気でしかも繊細に飛び出す中域再生の黄金的飛沫をたっぷり浴びているので、どんなLPが適不適は青木さん自身がいちばん分かっている。1950年代半ば頃収録されたディック・ヘイムズのデッカ盤「リトル・ホワイト・ライズ」、デイブ・ペル・オクテットにボーカリスト、ルーシー・アン・ポークがゲスト出演して数曲歌っているバーク&バン・ヒューゼン特集のKAPP盤、

フランス人ボーカリストlianeが歌うフランス、ドイツ、イギリス諸国の歌を纏めたシャンソンテイストな「A Conntinental Cocktail 」などがゼニス向き青木セレクションである。どれもピッタリなソースで文句のつけようがない。ショーティ・ロジャースやジャック・モントローズのようなブリリアントでソロもアンサンブルも自在にこなす立派なサイドメンを従えて歌うルーシー・アン・ポークの「イッツ・クッド・ハプン・ツー・ユー」、

美男・美女が差し向かうカラフルコーティングジャケトのデッカ盤ディック・ヘイムズ。自分所有盤はその昔、小田急線梅ヶ丘にあった「ノスタルジアレコード」で入手したものである。いまの気候にはピッタリなディック・ヘイムズが深みのあるバリトンボイスでしみじみと歌う「この春はちょっぴり遅いよ」等、ゼニスフィールドスピーカーが面目を発揮するソース共々、青木さんと讃えあう冬枯れの店内もちょっぴり温もりを増した気がする。
営業のご案内 平常営業 2月10・11・17・18 12時〜19時