Rainy or Shiny 横濱ラジオ亭日乗

モダンジャズ、ボーカルを流しています。営業日水木金土祝の13時〜19時
横浜市中区麦田町1-5

若狭の干し鰈

2018-01-31 15:57:51 | ラジオ亭便り
本牧に住んでいて鎌倉駅前で新刊書店を経営するSさんとも古い付き合いになる。かれこれ四十年になるだろうか。そのSさんが故郷の加賀に近い若狭湾の立派な「尼鰈」を手土産に持ってラジオ亭へお茶を飲みにきた。1月の10日に風邪を引いて食欲が落ちているときの貴重な香り高いサッパリ食材が嬉しい。

関東以北のカレイは石カレイかマコガレイが冬季の煮魚献立によく登場するが、この若狭カレイは前記のカレイに比すると体高は低く、体色は複雑なまだら模様ではないアイナメのようなモノトーン魚皮が特徴である。身は柔らかくどちらかというと、一塩干しで品の良い味わいが一層増す魚だ。京都の錦、金沢の近江市場では見かけたことがあるが、未だ食べたことがない。冬場の若狭旅行でもして宿泊旅籠の朝食の肴として供されたらさぞかし美味だろうと思い描きながら炙って食べる。

赤みの艶が増している腹子も香ばしい味わいが格別だ。棚田の玄米粥、大根の甘酢漬けとの相性は抜群で、風邪による口の不味さが一時的に退避してくれることになった。
営業日のご案内 平常営業日 2月1・3・4 各日 13時〜19時

玄米で七草粥

2018-01-08 20:14:18 | ラジオ亭便り
,近所に住むK女さんは生粋のエコフーズ信奉者だ。私はジャンクフーズも食べる日和見主義者だが、K女さんの生活センスというもの、とりわけ食生活における質感の高さを基本的に信頼している。

昨日もユニークな地場野菜を品揃えしている石川町駅近くにあるファミリーマートで静岡は三島地方で栽培した七草粥の為のセットを届けてくれた。

ついでに岡山地方の棚田で作っている「あすなろ米」という低農薬玄米を添えてくれた。七草を熱湯で湯がいてから細かく刻み、鍋でじっくり炊き上げた玄米粥にて煮込む。これを咋年秋に常滑市で買ってきた大ぶりの色絵椀で頂く。副菜は刻み生姜と昆布の佃煮、静岡鞠子近在農家の金山寺味噌、店の正月低迷ムードは相変わらずながら質素な良い時間に満足している七草の日である。

営業案内 平常営業日 1月11・12・13・14 13時〜19時

2018 正月

2018-01-03 11:36:10 | ラジオ亭便り
北風も凪いで青空が広がる2018年中区麦田の元日。年が変わる時間帯に横浜港の方から微かにリフレインする汽船の霧笛を今年も聞いてから眠りにつく。午前は近所の知己と誘いあい、殊勝にも初詣へ出かける。どうせなら人混みも中位、背後の眺望が良くて気持ちも晴れ晴れとする本牧三の谷に近い本牧神社を選んで長閑な散歩気分。参拝後は神社敷地内の古い狛犬や他所から分祀された小さな味のある社等を見物する。


山頂公園へ続く階段の崖斜面では水仙が咲き始めている。山頂公園でしばし横浜港の眺望を愛でてから本牧満坂付近の谷戸小道を辿って麦田へ戻ってくる。午後は元日オープンを図るも旧友2名の来訪と近所の女性知己のみ、今年も暇だね!と笑い合う。知己の持って来てくれた老舗和菓子屋の杵つき餅、瀬戸内特産の醤油、Dさんが静岡鞠子付近で買い求めて来た金山寺味噌、こうした生活の脇役的食材の持つ香りや味の本来性を称えながら其々の懐旧話が盛り上がる。



元日の一曲目は村田浩バップバンドのシリーズCD「TIME FOR FUN VOL 4」から懐かしい曲「ユー・アー・マイ・エブリシング」「デディケイテッド・ツー・ユー」を流す。フィーチャーされた岡田嘉満さんのテナーサウンドの豪快で正攻法なブロウイングにはいつも心が痺れる。今年はこんな味わいを感じるライブを聴きに出かけるくらいの実利的甲斐性を持ちたいものと思うがさてどうなるやら。


営業ご案内 1月5・6・7・12・13・14 13時〜19時 7日日曜日のみ16時迄。