Rainy or Shiny 横濱ラジオ亭日乗

モダンジャズ、ボーカルを流しています。営業日水木金土祝の13時〜19時
横浜市中区麦田町1-5

蓄音器改造のジャズボーカル専門スピーカー❶

2019-11-19 17:20:58 | ラジオ亭便り
10月に近所の山手駅の方で元骨董商をしていたHさんから入手したビクトローラ1-90 という古い小型蓄音器の活用を考えている。その蓄音器は針を挿入するサウンドボックスが一部破損、アーム、手回しする為のクランク棒もない。それらの不足パーツをネットオークションなどで暫時揃えていけばSPレコードが近いうちに可動となる。

SPレコードを電気媒介しないで聴く条件が整う迄の一時的楽しみはないものか?とあれこれ思案していたらやはり近所の趣味的畏友のSさんが蓄音器の下部にはWE14という優れものの木製ホーンが収まっていることを知っている。これの拡声器部分イコール「ホーン」を活用させる為のユニットを持って来てくれた。

大助かりである。アメリカのオーディオメーカー、エレクトロボイス社の立派なホーンドライバーユニット「T10A」という強力磁石を積載した中高音域担当ユニットである。これをアームが無くなっているホーン部への開口穴に下向けにセットする。その左右SP端子にモノラル真空管パワーアンプを経由したCDラインソースを繋げるのだ。大好きなモニカ ルイス、ミンディ カーソン、ペギー リー、リー ワイリー、クリス コナー、ドリス デイ、の歌声が聞かずして夢見るように漂ってきそうなレトロ感溢れるビクトローラの佇まいである。


結線が済んで最初のソースは傍に置いてある1950年代のボーカリスト、シルビア シムスがアトランティックに吹き込んだ1952年、1954年の「シルビア シムス シングス」である。昔、渋谷や四谷で「音の隠れ家」をしていた時代からスピーカーの音調の高低を聞き分ける為によく聴いてきたCDである。この中の「イマジネーション」「ゼアズ サムシング アバウト アン オールド ラブ」「ホワッツ イズ ゼア トウ セイ」といった1930年代のしみじみとした恋歌というかバラードが殊の外好きなので期待は高まってしまう。

出音を聞く。ひゃー、がっかりである。低めな彼女のアルトボイスに所謂、カナっけとういう付帯音がついてまわる。どうやらドライバーユニットのエネルギーが旺盛過ぎるのだ。エレクトロボイスのユニットが悪いのではなくミスマッチングということだ。たまたま居合わせたベテランの2名も同意見で次は8センチ前後のフルレンジスピーカーを試してみようという結論になった。
営業日のご案内 11月23日(土)24日(日) 13時〜19時

益子「日々是」陶房の愛しい器

2019-11-14 10:08:04 | ラジオ亭便り
益子から戻って模様替えも済んだ。夜になってジョースタッフォードがゆるりと歌う「テネシーワルツ」でも聴きながら益子で買ってきた戦利品を眺めている時間が初冬を思わせる季節の至福である。
「日々是」の田中さんと知り合ったのは昨春の陶器祭りだ。猫を鉄絵でヘタウマ風に描いてフランス語で「ありがとう」とキャッチコピーを乱雑に書いた陶板があったので、売って欲しいと言ったら「これは非売品」とあっさり断られた。仕方なく女性の顔を鉄絵で描いたメローな香りがする第2候補をその時は買ってきた。今ではそのメロー顔の陶板はラヂオ亭の古物オーディオの隙間で昔からあるように馴染んで収まっている。

今回はコーヒードリッパーを物色していたらお気に入りが見つかった。春の陶器祭りではたくさん売っていた粉引の白いヘラ目がラフでゴツゴツした器体のポット類もドリッパーも今回は売り切れている。しかし焦げ茶の釉薬がたっぷりと厚手に掛かっている良いドリッパーが見つかった。これを大和骨董市で入手してあった灰釉に鉄絵をシンプルに流したポットに乗せてみようという魂胆である。図星のサイズである。


古臭い民芸コンセプトを売り物としているラヂオ亭にカリタ、ハリオのガラスポットは似合わない。ブラジル豆のコーヒーをこのポット&ドリッパーという益子路線で点ててみたが風味が加味されるようで不思議である。田中さんのご夫婦陶芸家による今回の収穫品。

7寸ぐらいの藁灰釉の草紋刻み模様皿、ネズミ色の小ポット。やはりグレーの平茶碗風の5寸皿。豆を入れたり、おかず類の箸休めを置いたり、日毎に愛着が増してくるので来春が楽しみである。
営業日 11月16 17日は休業日。 23 24はオープン13時〜19時

その後

2019-11-11 12:47:44 | ラジオ亭便り
8月半ばからブログアップを怠ってしまっている。根が無精だがパート的高齢アルバイト、近隣や各地への趣味品漁り、古本屋漁りなども20年前に輪をかけるくらいに毎日のように動き回っている。先週は帰りのバスが常磐自動車道で事故渋滞に巻き込まれたが、秋の「益子陶器祭り」にも行ってきた。

中堅陶芸家田中さん夫妻のブース「日々是」では良いフォルムの焦げ茶コーヒードリッパー、茶器等ラフな粗造りが取り柄の民芸精神溢れる近作をゲットしてきた。益子町の街中で気にいっているアンティーク店では古い時期の薩摩龍門司の中型壺を入手。細筆にて流し掛けした緑と黄色の交差模様が神道的ミスティシズム風古さを象徴している。

11月の連休が済んで今週は「ラヂオ亭」のずっと引っかかってきた模様替えを終了。奥の部屋で仮眠しっぱなしだったドイツザクセンベルグの管球式フイールドラヂオが復活。ドリスデイ、ジョースタッフォード、ジュリーロンドンの歌声が夜の帳を彩っている。ついでに近所の材木店で売っている100円均一の端材を見定める。流し前の乱雑解消の為に左右1800ミリの棚を木材の支柱で支える工作を佐々木さん、広川さんというアルチザン肌の元職人に頼んで手伝って頂く。



今回は両人の小言も少なめで二段の棚が無事完成して夜半に各種愛器の居所が定まるようになった。コーヒーを啜りながら少し進歩した店内を眺める時間も良い流れである。
営業案内 11月16(土)17日(日)臨時休業日 23、24日オープン13時〜18時