Rainy or Shiny 横濱ラジオ亭日乗

モダンジャズ、ボーカルを流しています。営業日水木金土祝の13時〜19時
横浜市中区麦田町1-5

菜の花と壷

2011-02-28 17:59:02 | 自然
農協の直売所へ寄ったら店先のバケツに菜の花が束ねてあった。
一束200円。
灰緑の釉がかかったどこか九州あたりの海から揚った小壷とこの菜の花が丈でも、色の補完でもバランスがいいものだから、毎年活けることにしている。
飽きたら横に置いてある石ハゼの突起に野趣のある信楽タイプの素焼き壷に挿しかえるのも楽しい。
こちらはツートンカラーが見所!
グレーがかった肩付近の濃茶と明るい茶の胴体に例の「蛙目」の粒が模様を作っている。
「蛙目」とは陶芸語で「ガイロメ」と呼んでいる。
田の土に目だけ出している蛙の風情からそういう名前がついたらしい。

この素焼き壷を作った陶芸家は今年88歳!
三浦の海岸から少し山へ入った辺りで農園と登り窯を兼ねた「夢の遁坊窯」の主宰者だ。
高齢ということもあるが、「遁坊窯」になってから窯の空気や温度の関係でかっての衣笠付近にあった穴窯で作られたこの壷のようなしっとり感のある好調を取り戻せないでいる。
浮かない顔の先生には失礼ながら、元の穴窯で焼きあがってかって譲っていただいたこれを含めた三点の大きな花入れは我が家のスタンダードとして四季の枝ものを挿す必須品として活躍している。
あと一月もすればソメイヨシノや山桜の季節、信楽で菜の花を愛でたあとは、丹波風の船徳利型をした先生の旧作大壷に桜を挿す楽しみがやってくる。

ラテン気質

2011-02-27 13:34:38 | JAZZ
友人の誘いにのって町田駅の近くにあるキューバ・バー「MI SALSA」のライブに寄ってみる。
今宵のライブは藤田浩司キューバン・ラテンジャズ・セッション。
昼間の春日和が夕方には転じて多摩地区特有な冷涼気候に戻って肌寒い。
殆ど駆け出しの若手プロがジャズ寄りなラテンセッションを出し物にするらしい。
キーボード、パーカッション、ベース、ドラムスの4人編成バンドだ。
地下へ下る階段の踊り場にディスプレイされた赤地に黒のゲバラのポスターが目につく。
猛烈なジャズマニアの友人がこのあいだこの店で聴いたオルケスタ・デ・ラルスだったメンバーのライブに感激!
しがなく、またはしかたなく実生活でラテン気質な日々を送る自分の憂さを晴らすにもよいチャンスと思って同行する。
子供時代には、ザビア・クガートやペレス・プラドの威勢で目覚め、もの心ついたジャズ時代にも横目でラテンもの
が好きだった。
リーダー、藤田が選んだ曲はジャズで馴染んだ曲ばかり!
「アイ・ラブ・ユー」「オーバー・ザ・レインボウ」「ラメント」「スペイン」etc。
藤田のジャズセンス溢れる上手い指捌きへ乗ってくるパーカッシヨンの強烈ビートが気持よい。
最期に演奏した「エル・クン・バン・チェロ」には否応もなく体が動いてしまった。

春めいて

2011-02-24 09:59:36 | 自然
コンビナートや産業道路に近い荒涼としたJR駅の一角に今年も河津桜が開花した。
どこからか匂いを嗅ぎつけてきたメジロのつがいもきぜわしく花の蜜を吸っている。よい陽射しの昼下がり。
シャッターチャンスに難があるコンパクトデジカメでは最も難易度の障壁を感じる分野が鳥の仕草だ。
幸い都会地で荒れた人間達の視野へ入るには余りにも小粒なメジロカップル。
免疫がついているのか人なつこいのか?スズメなどよりも人(鳥)がよい!ニアミスを許してくれた。

春めいた陽気を引きずって金沢スポーツセンターのカフェスペースで行われるジャズトランペッター、金井さんのトークを交えたソロライブへ向かう。
秋に聴いて以来の二度目、今回もくだけた話が秀逸!
映画が一番、景気もよく人生を慰藉する藝術だった時代のテーマソングをメランコリックに吹き上げる。
いつもながらの柔らかで安定した明晰音が金井さんの素晴らしいラッパだ。
「道」もよい!「慕情」もよい!「ムーンリバー」もよい!「太陽がいっぱい」もよい!
最期に吹いた「スリーピー・ラグーン」がなおさらいい!

ながら珈琲

2011-02-22 23:50:53 | JAZZ
この間やってきて滞在しているフィッシャーアンプ、顔つきはレトロながら、エイジングを重ねているうちにグングン筋肉質で押し出しのよい相貌を帯びてきた。
今晩もタンノイゴールドを朗々と山里の孤独に浸りつつ沐浴できる幸せの夜を反芻する。

今日の選曲CDはイギリスのバロックバイオリンの才媛レイチェル・ポッジャーのバッハ、期待の「シャコンヌ」が聴きどころ。
巧みな弦捌きの音調がもたらす色彩に目が眩む。
ついでに聴いたCDはローリング・ストーンズのドラム チャーリー・ワッツがジャズに取り組んだ「ウオーム&テンダー」これはいがっらぽい黒人ボーカルのバナード・ファウラーが歌うスタンダード曲のよいものを満載!
「マイ・フーリッシュ・ハート」「サムワン・ツー・ウオッチ・オーバー・ミー」なんて曲のまったり感が珈琲の味を高めてしょうがない。

即興ラーメン

2011-02-21 16:21:02 | 
食べ物のストックを切らすことが多い単身生活。
備えておくとよいのはカップヌードルみたいな便利品だが、それじゃ10台の餓鬼にはいいけど60爺の食生活には似合わないもので哀れ!
いつもの「ワクワク広場」を物色していたら生ラーメンの2食入りが売っている。
大磯町の隣町、二宮町にある無名な社会福祉法人「よるべ会、コスタ二宮」とある。
中袋が外装を兼ねている佇まいが気に入った。
「麺」と筆書きしたキャッチロゴもよい!
にぼし、醤油と味噌の2種類があって各170円だ。
これを買ってみて数日が経った。
ちょうど、今日の昼飯にラーメンを思いたつ。
もう少しで色褪せてしまう「モヤシ」も「青ネギ」も在庫在りだ。
今日はついでに海苔と大企業の採算意識が丸出しの丸大食品の「焼き豚」もどきまで奮発オプションで追加できそうだ。
たっぷりのお湯で二分半の時間を厳守、スープへの熱湯も100℃を守る。
隠しスパイスが閃いた。
清水の市場で買ってきたばかりの「鰹の出汁粉」だ。こいつを匙に一杯分スープに溶かす。
煮干味に鰹味が加わってどこかで食べたことのある尾道ラーメン風が即興的に出来上がった。