Rainy or Shiny 横濱ラジオ亭日乗

モダンジャズ、ボーカルを流しています。営業日水木金土祝の13時〜19時
横浜市中区麦田町1-5

座間の向日葵野辺道

2017-07-25 14:44:28 | ラジオ亭便り
洗濯物が溜まって真夏の座間へ戻る。専用庭の軒下で育てた紫朝顔が今年も順調に花を咲かせて安心する。たっぷりと早朝の水遣りを他の観葉植物にも施して、次は自分への給餌だ。

イオングループの「マイバスケット」に売っていた沖縄そばのインスタント乾麺に惹かれてこれを煮込む。博多子ネギをばら撒いてついでに彩りにゆで卵を添えたお蔭で少しはマシな食べ物に昇格した。



座間の田舎エリアの風物が好きで、向日葵のことを思い出した。自宅から徒歩圏内の畑地には10万本の苗が植えられていると聞いていた。これをお目当に見慣れない田舎道をキョロキョロ観察しながら歩くのが楽しい。海老名の方へくねって流れる「目久尻川」。護岸コンクリートがいかにも味気ない都市型河川だが、少し深みのある瀬脇を注視すると群れて動き回っている子魚がたくさんいる。鮠、オイカワ、小鮎の類いだが、鮎も増えている。梅雨のまじかに観察した頃は数センチだった体長が15センチ程に伸びている。水質が良化してることを物語る小鮎の群れに出会えて嬉しい気分になる。



向日葵畑には南西の強い風が吹き荒んでいる。向日葵畑の際には高校があって下校時の女子高生が楽しげに向日葵ショットをスマフォに収めている。横にいた二人組の女子に仲良しショットを頼まれる。正面向きVサインと背景の向日葵的定番フォームと思いきや、首を傾げた背姿を撮ってくれと言う。今の子らしいディレクションに思わず笑う。向日葵畑見物の帰路では咲き乱れる百日紅、凌霄花、鶏頭などの真夏花に出会う。農産物無人販売所の茄子、トマト等、オール100円を夕餉の菜に買った瞬間、5年前迄住んでいた伊勢原の山里夏風景が蘇ってきた。

今週の営業予定 7月28日(金) 休業日 平常営業 26日 27 日 29日 30日 31日 13時〜19時


昭和風遺品

2017-07-16 16:04:54 | ラジオ亭便り
梅雨明けもまじかなことを予感させるような強い陽射しが続く2017年7月の第二週だ。挽肉、茄子、玉ねぎの夏向きカレーを自作して夏ばて防止を念じる朝食だ。

客足不振が続く店の開店前に気分の入れ替えを兼ねて通勤途上にある大和の古民具・骨董市を覗くことにした。三ヶ月ぶりの訪問である。例によって整然と中クラス骨董品をスタティックに並べる多くのブースは軍資金もないので全てパスする。駅ロータリーの東側遊歩道にあるジャンク品山積みブースは古本屋漁りに喩えると「せどり」っぽい高揚感が増す面白い場所だ。

付近にはオール100円、オール1000円が並存していてこれに臨む気持ちは全て白紙、どちらのコーナーが優位ということもない。まえにも書いているが整理屋の根こそぎ回収品の類いだ。今回も1000円、100円山積み品から骨董的価値はないけど昭和時代のよき遺風を感じさせる生活雑器、一時期、上昇期の日本家庭でよく見かけたクラシックEPレコードセット、書籍のちょっぴり良品を数品ゲットする。




鉄絵の紋様のダイナミズムに見所があるコーヒー碗の側に転がっていた益子、塚本製陶所の手描き風パンフはオマケ。しかし裏の剛直なPR挨拶文が益子への誇りに満ちていて、今回のゲット品のなかでもこの無料パンフが一番の良品なのかもしれない。

今週の休業日。 7月19日(水) 21日(金) その他は13時〜19時 平常営業

あと一つの空き瓶

2017-07-09 12:07:56 | ラジオ亭便り
予定通りらっきよう漬けとヤマモモ酒の仕込みが終わった。二ヶ月くらい寝かせば程良い風味が増しそうだ。次は空き瓶になっている5リットル瓶の活用だ。張り巡らせている情報ネットワークによると石川町駅脇のスーパーマーケットには信州産の杏が入っていると昨夕の来店客が教えてくれた。

その人は元船乗りで今は余生を上手にエンジョイしている。時折、横浜からは遥か遠方に位置する尾鷲付近の熊野灘や伊勢湾でハタのような大型魚を釣ってみたり、アオリイカを釣ったりしている。西に実家があることを生かした楽しみ方が分かっている方だ。その人と交わす多彩な対象魚の話は豊かな経験というものに立派に裏ずけられているので素晴らしいヒントになることが多い。

昨日も今頃が旬の「イサキ」「タカベ」の安めな小サイズ魚の美味しい調理法を教えてもらった。硬い骨を除いて、皮ごと小刻みに叩くとアジなどとも一味違った旨味が味わえるそうだ。アジなどは必ずゼンゴや皮を剥くのは必須だが、イサキあたりは皮と身の境目に独特な旨味ポイントがあるとのことは初耳である。その人から教わった杏在庫がまだ今夕まであればおよそ2キロ程度の実を仕入れてリカー漬けでもしようという気になっている。

今週のご案内 7月9日(日)臨時オープン中 10日(月) 休業日 11日〜16日 13時〜19時 平常営業

予告 9月初旬 音の隠れ家 横濱ラジオ亭 二階 古本&カフェ「本のよみ吉屋」スタート

ヤマモモ酒

2017-07-02 11:04:16 | ラジオ亭便り
七月を迎えた。雨模様で開店休業中の店に北鎌倉の丘に住むDさんが訪ねて来た。植木園丁士の恰好のままスーパーカブを飛ばして来た。70を過ぎても自分の足腰を使って自発的に生きている人は違う。付近の谷戸に湧く天然水を汲み出す日課、造園仕事、台峯里山の自然保護運動、Dさんも第二の人生をビビッドに生きている証しだ。


そのDさんに敷地付近のヤマモモの実の生育具合をつい十日ほど前に尋ねたことがあった。鎌倉の緑地帯に繁殖してしまった台湾リスがヤマモモの実を好むらしい。それじゃおこぼれに預かるのは難しいと諦めていたところへ朝の電話だ。掛川で入手した深蒸し新茶とヤマモモの実を一抱え程度持参するという朗報である。到着したヤマモモは完熟した暗紫色の 大粒だ。2キロくらいの手応えはある。


らっきょうの塩漬けが終わってこれから塩抜きして本漬けでもしようという矢先である。Dさんが帰られて、お客さんがいない時間を見て、麦田界隈から近くに住んでいる妹へ電話をしてみる。3㍑の空き瓶が欲しいといつもの突飛なお願いをする。この前には饂飩用のドンブリを急にくれと言ったのでこの兄貴はトリッキーな人だと妹は感じているようだ。運良く家庭内在庫に恵まれてこれを受け取りがてら氷砂糖、リカーの調達を兼ねて材料は揃った。


実をよく洗い乾かして夜間になってからビン詰めをする。氷砂糖が赤い実に融解していく色彩の模様が素晴らしい。残ったヤマモモは種を取らずに煮込んでみる。一種のジャムみたいなソースで、これには奄美地方の茶色い砂糖を加えてみた。 秋になったらスローフーズの意義というものを身体で分かっていると思える知己にサービスする楽しみが増えた。


今週のご案内
7月3日(月) 休業日 4日〜8日 平常営業日 13時〜19時 5日(水)のみ 10時〜13時30営業
9日(日) 休業日