視人庵BLOG

古希(70歳)を迎えました。"星望雨読"を目指しています。
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ラウル・デュフィの「電気の精」

2009-05-25 19:02:32 | 文化


昨日、三鷹市美術ギャラリーで開催されているラウル・デュフィ展を視にいきました。
デュフィの絵をみると思い出す、ほろ苦い思い出もありますが、展覧会があると視にいってしまいます。
何も考えていないようなラインのタッチと、生まれ故郷のル・アーブルの港の風景が大好きです。

昨日は石亀協子さんのソロバイオリン・ミニコンサートが会場内であり、バッハを聞きながら絵を視てまわることが出来ました。

ある意味、贅沢な空間でした。

会場出口近くに大きさ1mx6mという大きなリトグラフが飾られていました。
「電気の精」です。

1938年、パリ電気供給会社の社長の依頼でパリ万国博覧会電気館のパビリオン「光の館」のホールを飾るために描かれた。縦10メートル、横60メートルの巨大な壁画の1/10のリトグラフです。

画面下にはアリストテレスからエジソンまで、科学の進歩に貢献した110人の科学者たちが描かれています。

絵をみていくと"Royal Socity of London"と書かれていました。(上:左下)

なんということでしょう!?

昨日午前中、録音してあった放送大学総合科目「社会の中の科学」第7回「科学の制度化と専門職業化」という単元を勉強していました。
そこで17世紀中頃ロンドンで設立されたロイアル・ソサエティのことを学びました。
ロイアル・ソサエティは、科学の進歩によって生活を改善すること目指した科学者の組織でした。そして当時の権力にその活動を認められた組織です。

110名の偉大な科学者だけでなく、組織体の名前が書かれていることに、この絵を読み解くさらなる楽しみを得たような気がしました。

P.S.
同じ1938年のニューヨーク万博の"World of Tomorrow"とパリ万国博覧会電気館のラウル・デュフィの「電気の精」。
アメリカとフランス文化の違いが垣間見れるような気がしておもしろいです。
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