視人庵BLOG

古希(70歳)を迎えました。"星望雨読"を目指しています。
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「国宝 大神社展」ブロガー内覧会(2013/04/23)

2013-04-25 23:11:41 | 文化

「七支刀がトーハクに来てる!?」

東京国立博物館で4月9日から6月2日まで開催している「国宝 大神社展」に、
5月12日(日)まで延長して公開されることになった、
石上神宮
の秘宝「七支刀」、
本物はめったに公開されることはありません。

「謎の4世紀」といわれる古代日本と当時の東アジア情勢を考えるうえで、七支刀に刻まれた60数文字の金象嵌の銘文は、好太王碑とともに貴重な文字資料として研究されてきました。

この七支刀については1981年2月9日放送のNHKスペシャル「 謎の国宝七支刀~空白の古代を科学」が、30年以上前の古い番組ですが、七支刀のレプリカ製作過程の記録を含め、概説的知識を得るには手ごろだと思います。
下記サイト
(冒頭不思議なCMがでてきますが、その後番組全編を視られます。48分 途中音飛び有り)ー>
http://www.pideo.net/video/youku/9fee088d145ea9ce/

最近の研究についてはNII論文情報ナビゲータで「七支刀」で検索をかけてみると2010年の報告が最新のようです。ー> http://ci.nii.ac.jp/search?q=%E4%B8%83%E6%94%AF%E5%88%80&range=0&count=20&sortorder=1&type=0

ともあれ4月18日に「七支刀」を視てまいりました。(数十年ぶりの再会?)
そして4月23日(火)閉館後に開催される「国宝 大神社展」ブロガー内覧会に運よく当選して再度の再会となりました。

ブロガー内覧会では井上幸一考古学研究員(下写真:右)によるギャラリートーク「神道のルーツ!?考古を探る」で「七支刀」の解説を聞きました。

トーク後に井上研究員に研究の進捗について質問したところ、文献学的研究では限界で、今後は考古学的な分析による研究が課題とおっしゃていました。

これはまったくの想像ですが、「七支刀」が東京にきているということは、何か考古学的な調査が行われているかもしれませんね??

以下、掲載した会場内の画像は主催者の許可を得て撮影したものです。

 

 日本の”ロンギヌスの槍"ですな(笑)

反対側

 

めったに公開されない七支刀目当ての 「国宝 大神社展」でしたが、鑑賞の手助けにと持参した、現在受講中の放送大学「日本美術史」テキストに紹介されていた、平安前期の神像の展示にビックリ!

神像なんてほとんど関心がなかったのですが、突然惹きつかれました(笑)

4月27日(土)06:00~06:45 放送大学でON AIR されます。
日本美術史 4 異形の神の立つ場所ー平安時代前期 三 神像の出現(P76) 佐藤康宏講師(東京大学)」

神像は仏像と違ってほとんど人目に晒されることがないご神体なので、40体の神像が一同に展示されるのは空前絶後のことだそうです。
形のない霊的存在であった日本の神が仏像に倣った神像になる過程にとても興味が出てきました。

ブロガー内覧会では丸山士郎彫刻史研究員(下写真:右)によるギャラリートーク2「神は人に見たてられた!?」で神像の解説がありました。
左は平安時代前期 三重・伊奈冨神社 男神坐像(「日本美術史」で紹介)です。

 

40体の神像はこんな形で展示されています。小生のような神像初心者に鑑賞の手がかりは?

 

「国宝 大神社展 」の神像を鑑賞するのにコンドウ( @kondokadodo )さん作成の下の手引きはとてもわかり易くて参考になります。
下図をそれぞれクリックすると拡大出来ます。

 平安時代初期 松尾大社 右より女神坐像、男神坐像、男神坐像
(「日本美術史」で紹介)

 
鎌倉時代 福井・八坂神社 十一面女神坐像

 

平安時代 京都・大将軍八神社 童子形坐像(右)

 

右:京都・東寺 男神坐像(伝武内宿禰)

 

平安時代 京都・大将軍八神社 武装神坐像
40体の中で小生が一番惹かれた神像です。顔がとてもチャーミングです。

 

「国宝 大神社展」、そのほかにも素晴らしい展示品が出てます。たとえば・・・

金銅製雛機 奈良~平安時代・8~9世紀 福岡・宗像大社蔵
構造的に実際に織れる模型だそうです。模型製作技術凄い!

 

縹地蛮絵袍 黄地蛮絵袍 室町時代 和歌山・金剛峯寺
模様がとてもオシャレです。

他にも沢山(^^)2度、3度と視にいきたい展覧会です。

鑑賞の手引きとして

神道の美術 (コロナ・ブックス)
 
平凡社

 このような機会を与えていただいた関係各位に感謝!

「国宝 大神社展」開催概要
会  期     2013年4月9日(火) ~ 2013年6月2日(日)
会  場     東京国立博物館 平成館(上野公園)
開館時間     9:30~17:00(入館は閉館の30分前まで)
(ただし、会期中の金曜日は20:00まで、土・日・祝・休日は18:00まで開館)
休館日     月曜日
(ただし4月29日(月・祝)、5月6日(月・休)は開館、5月7日(火)は休館)


巡回予定
九州国立博物館 2014年1月15日(水)~3月9日(日)

http://daijinja.jp/index.html

 

 

コメント (4)
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4月24日(水)のつぶやき

2013-04-25 00:50:41 | iPad

ブログ更新「アストロノミーパブ No.83「星空風景写真の楽しみ方 ~写真家の「心」をのぞく~ 」を聞いてきた」 884rr.cocolog-nifty.com/dialy/2013/04/… とりあえず暫定公開。やはり牛山さんのトークの魅力をうまく書けない…

星望雨読(Y.Yamamoto)さんがリツイート | 1 RT

メモ RT @SaYo555: 木星大気上層部の水の大部分は1994年に衝突したシューメーカー・レヴィ第9彗星によってもたらされた証拠をハーシェル宇宙天文台の観測で発見: bit.ly/13t6pUJ


大英博物館で、差分エンジン復元プロジェクトをしていたとき、ガラス張りのラボの中で研究者が作業しているのがそのまま見えるようになっていました。面白かったけど、さらし者の感じも、ちょっとあった。#研究者生態展示

星望雨読(Y.Yamamoto)さんがリツイート | 3 RT

文化が上流階級に支えられ続けてきた欧州の人に商人文化の血を引く漫画や文芸のあり方を認識してもらうのは結構大変なのだった。”連載”っていう概念が受け入れられないらしい。イタリアだって商人が力を持っていたお陰で繁栄したルネッサンス時代があるというのに、皆日曜返上で働いていたはずなのに

星望雨読(Y.Yamamoto)さんがリツイート | 185 RT

とりあえず午前中の作業終了。買い出しへ。


「もう一度みたい名講義アーカイブス」 4/27(土曜) 23:15~ 芸能と社会(89) 芸能と私 講師:(故)小沢正一とのことbit.ly/12e6wU9 #放送大学


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