最近・・・さすがに気温が上がってきたせいか 朝夕の通勤電車においても車内空調を使用するようになりました。 とは言え 節電対策という事で 設定温度は弱冷房車内並の設定とのこと・・・。蒸し暑い場合は窓を開けて外の風を取り入れて下さい・・・と案内されるが、ここでちょっと考えさせられる事があります・・・。
最近の車両は 車両製造技術の進歩により 大型の平面ガラスの製造が可能となり 車両の側窓にも大きなガラスを用いるものが多くなりました。 その一方で、乗客の安全対策、さらにはコストダウンやメンテナンスフリー化を考慮して この側窓を開閉不可の固定としたものが多いのです。今の時代・・・車内空調器は ほぼ完備されているので 窓を固定化しても大丈夫!といった判断だったのでしょう。 この考え方は平時の場合には極めて妥当な判断と言えると思いますが この度の震災後の節電に伴う電力供給の非常時においては少々考えさせられるところもあります。
実際に・・・毎日利用している西武鉄道線の場合、昭和の末期から製造されていた2000系や同型車体の9000系、地下鉄乗入用の6000系電車などでは 車両の どの部分でも側窓は開閉可能でした・・・。しかし、その後出て来た20000系電車では 車端部分の側窓は固定化されて 開閉不可となり、さらには屋上部のベンチレーターも省略されてしまいました。 そして これは現在増備中の30000系でも踏襲されている・・・。
今現在・・・最大勢力を誇る2000系電車
2000系と同系車体を持つ10両固定編成の9000系。 池袋線を中心に運用中.
地下鉄乗入用の6000系。 これも側窓は一段下降式で開閉可能な構造・・・。
古くなった101系の代替用として新造された20000系電車・・・。
日立製作所のA-Train シリーズに準拠したアルミ車体が特徴。この系列から 車端部分の窓が固定化されるようになりました・・・。
さらに現在増備が進んでいる最新鋭の30000系。 西武通勤車で初めて広幅車体を採用し混雑緩和に一役買っている。 製造元は同じく日立ということで 側窓の処理は20000系に準じており 車端部分の側窓は やはり開閉不可。 「スマイルトレイン」の愛称も定着したかな?
朝夕の混雑時・・・、これら車両はランダムに運用されているので どの車両が来るのか?は その時の運次第。 ちなみに自分はいつも 車端部分に乗車する事が多いです・・・・。
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実車の話題はこのぐらいにして・・・・・
これからの季節・・・、気温・湿度の上昇が見込まれますが いざ混雑してくると 同じ車両でも乗車する場所によっては その快適さも変わってくるかもしれません。 おとといの月曜日・・・・、帰宅時に夕立のような雨が降りましたが その時乗車していたのは20000系・・・。 雨で窓も開けられず、しかも空調も効かせていない・・・・。 気温が20度近くもあるのにもかかわらず 車内の窓は内側から曇ってきている・・・・・まさに蒸し風呂状態。 けれど どの乗客も文句ひとつ言わずに ただ汗を拭いながら黙って乗車していました・・・・。 みんな 本当に偉いな!って思えた反面、窓一つ開けられないというのもどうしたものだろう?って考えさせられました。
その昔・・・・通勤電車といえば 窓が開けられるのが当然だった。 その頃の車両が懐かしくもあります。
今の西武線で言うと・・・・混雑時に快適なのは1番が6000系、2番目が2000系&9000系、3番目が30000系・・・・。 もっとも嫌?なのは20000系電車だったりする。 そもそも 20000系って車端部分の寸法割が変則的なうえ、空調の効きも悪い。 ちなみに空調さえ正常化されれば 一番快適なのは30000系って思うかもしれません。広幅車体の快適性は 他の西武通勤車では味わえませんからね・・・・。 それ以外に 同じ車両でも乗車する位置によっては快適性が大きく左右されるかもしれません。 特に空調ダクトに近い場所では快適なのかもしれないけれど・・・。
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何はともあれ・・・・近年の通勤型車両では何処でも同じような思いをする筈です。震災による電力不足に起因した話題ではありますが 今年の夏を機に 通勤型鉄道車両設計の方向性が変わってくるかもしれません。 今のまま夏場に突入すれば 確実にクレームものでしょうから・・・・・ただでさえ 暑さは人をイライラさせるんだもの。