つれづれ読書日記

SENとLINN、二人で更新中の書評ブログです。小説、漫画、新書などの感想を独断と偏見でつれづれと書いていきます。

早くも追加

2004-12-04 12:45:26 | 学術書/新書
早くも追加です。

素晴らしい、このペースなら一週間で1ギガ越えるかも。(絶対無理)

さて、記念すべき(あと何回記念しようかな)2回目は、

タイトル:厩戸皇子読本
著者:藤巻一保
発行所:原書房

であります。

割と力の入った聖徳太子研究本。専門書ほどお堅いわけではないが、古代史が苦手な人にはちとハードかも。

聖徳太子の伝記である『聖徳太子伝暦』の完訳が載っているので、資料としても使えます。300ページ1500円を高いと感じるか、安いと感じるかは人それぞれ……かな。

この本の真の活用法は『日出処の天子/山岸凉子』をよりディープに味わうためのサブテキストとすることです。(笑)
 
『日出処の天子』の皇子様はニューハーフでサイキッカーというとっても凄い人ですが、伝暦の皇子様はさらにその上を行く。

腹の中で仏を語るやら仏舎利握って生まれてくるなんてのは序の口。
愛馬に乗って空を飛んだり
平城京遷都を予言したり
挙げ句の果ては前々々々々々世の事まで語り始める始末。
一方、聖人なのかと思いきや、寺が受け取った布施を貸し出して利を取れだとかぬかすし。
私は釈迦の弟子なんだから小賢しい孔子の教えなんか守れるか、なんてことも言ってたりします。

いろんな人間が引き合いに出してイメージ作ってるから仕方ないとは思うのですが、実際のとこ彼はどんな人間だったのか?

本書を読むと、実在しなかった、という意見もあながち冗談に聞こえなくなってしまうかも。


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