さて、有名らしいねの第514回は、
タイトル:Missing 神隠しの物語
著者:甲田学人
出版社:電撃文庫
であります。
常に黒ずくめの格好をし、冷徹で傲慢だが圧倒的な知識量、独特の持論を展開する天才の空目恭一は「魔王陛下」と呼ばれる変人。
過去に神隠しに遭い、生還した経験を持つ空目は学校でひとりの少女と出会う。
あやめと言う少女は、その神隠しを起こす原因となる異界の少女。
空目自らあやめと接触し、そして神隠しに。
消えてしまった空目を神隠し……異界から取り戻すために文芸部の友人、近藤武巳、日下部稜子、木戸野亜紀、村神俊也はそれぞれの思いを胸に、神隠しに立ち向かう。
とストーリーはこんな感じかなぁ。
評価するなら、好みではない、と言うくらい。
神隠しをモチーフにした話で、題材としてはありふれたもの。
まぁ、ありふれてないほうが少ないので、こういうところが減点対象にはならないけど。
文章は、徹底した鳥瞰的な書き方で、そのせいだろうがひどく雰囲気が無味乾燥に感じる。
文章力としては申し分なく、これがデビュー作らしいのだが、デビュー作にしてはかなりしっかりしている。
文章面で言えば高評価のだが、キャラがねぇ……。
文章から受ける無味乾燥な雰囲気、高校生ながら年齢以上に大人びた、と言うより高校生じゃないだろ、おまえら、くらい現実にいなさそうなキャラから、総じてキャラがロボットのような印象。
さらに鳥瞰的なそれのせいでキャラの心理描写などもただ単にそれを事実として捉えられるだけで作品世界の中で生きていると言う感覚に乏しい。
まぁ、これが特徴と言えばそう言えなくもないのかもしれないけど……。
あ、でも近藤武巳、日下部稜子のふたりだけはそう言う感じはしないけどね。
で、一般的に見て、ラノベにしてはクオリティは高いだろう。
リアリティに難ありだが、キャラの立ち位置はしっかりしているし、ストーリーにも破綻はない。
ラストも思わせぶりで、あぁやっぱりねと言いたくなるラストではあるが、その分わかりやすいし、きちんとまとめている。
好みの問題やキャラ造形のことはあるにしても、全体として高い評価をしてもいい作品になっているだろう。
しかし、どうも……。
明らかに嫌いな傾向の匂いが著者からするところがねぇ……。
クオリティは高いので次……と言いたいところだけど、読むかはかなり微妙。
存在を忘れかけたころに間違って手に取るか、読む本に困ってかのどちらか、ってとこだろうね。
あ、そうそう、それとほとんど最初のカラーイラストのところを見てなかったから、あとから見たとき、「うわっ、ぜんぜんイメージ違うじゃん、こいつら……」と思ったのはホント(笑)
――【つれづれナビ!】――
◆ 『ライトノベル一覧表(その1)』へ
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タイトル:Missing 神隠しの物語
著者:甲田学人
出版社:電撃文庫
であります。
常に黒ずくめの格好をし、冷徹で傲慢だが圧倒的な知識量、独特の持論を展開する天才の空目恭一は「魔王陛下」と呼ばれる変人。
過去に神隠しに遭い、生還した経験を持つ空目は学校でひとりの少女と出会う。
あやめと言う少女は、その神隠しを起こす原因となる異界の少女。
空目自らあやめと接触し、そして神隠しに。
消えてしまった空目を神隠し……異界から取り戻すために文芸部の友人、近藤武巳、日下部稜子、木戸野亜紀、村神俊也はそれぞれの思いを胸に、神隠しに立ち向かう。
とストーリーはこんな感じかなぁ。
評価するなら、好みではない、と言うくらい。
神隠しをモチーフにした話で、題材としてはありふれたもの。
まぁ、ありふれてないほうが少ないので、こういうところが減点対象にはならないけど。
文章は、徹底した鳥瞰的な書き方で、そのせいだろうがひどく雰囲気が無味乾燥に感じる。
文章力としては申し分なく、これがデビュー作らしいのだが、デビュー作にしてはかなりしっかりしている。
文章面で言えば高評価のだが、キャラがねぇ……。
文章から受ける無味乾燥な雰囲気、高校生ながら年齢以上に大人びた、と言うより高校生じゃないだろ、おまえら、くらい現実にいなさそうなキャラから、総じてキャラがロボットのような印象。
さらに鳥瞰的なそれのせいでキャラの心理描写などもただ単にそれを事実として捉えられるだけで作品世界の中で生きていると言う感覚に乏しい。
まぁ、これが特徴と言えばそう言えなくもないのかもしれないけど……。
あ、でも近藤武巳、日下部稜子のふたりだけはそう言う感じはしないけどね。
で、一般的に見て、ラノベにしてはクオリティは高いだろう。
リアリティに難ありだが、キャラの立ち位置はしっかりしているし、ストーリーにも破綻はない。
ラストも思わせぶりで、あぁやっぱりねと言いたくなるラストではあるが、その分わかりやすいし、きちんとまとめている。
好みの問題やキャラ造形のことはあるにしても、全体として高い評価をしてもいい作品になっているだろう。
しかし、どうも……。
明らかに嫌いな傾向の匂いが著者からするところがねぇ……。
クオリティは高いので次……と言いたいところだけど、読むかはかなり微妙。
存在を忘れかけたころに間違って手に取るか、読む本に困ってかのどちらか、ってとこだろうね。
あ、そうそう、それとほとんど最初のカラーイラストのところを見てなかったから、あとから見たとき、「うわっ、ぜんぜんイメージ違うじゃん、こいつら……」と思ったのはホント(笑)
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