つれづれ読書日記

SENとLINN、二人で更新中の書評ブログです。小説、漫画、新書などの感想を独断と偏見でつれづれと書いていきます。

太鼓再び

2008-03-27 22:45:35 | おしゃべり
さて、第958回であります。

扇:今年度最後の風邪に取り憑かれてるSENでーす。

鈴:それはいったいどういう悪霊だ? と突っ込むLINNで~す。

扇:妖怪ぶるぶるだな。
げほげほとか、がくがくとか、探せば他にもいそうだけど。

鈴:悪霊じゃなくて妖怪かよ!!
相変わらず(?)わけのわからんもんに取り憑かれてんなぁ。

扇:御祓いするべきなんだろうが、最近、妖怪バスターもなかなか高額でなぁ。
ま、ほっといたらそのうち、LINN君に取り憑くだろう。

鈴:高額ってどれくらいだったんだ?
……って取り憑くかよ。あったかくなったから、そんな妖怪なんぞ撃退してくれるわ。

扇:えーと……下ヒトケタが確か千じゃきかなかった筈だ。
あー、そういや、そろそろお前の季節がやってくるんだったなァ……。
とりあえず、夏に激辛カレーとかはやめれ。

鈴:う~む……じゃぁちとつらいのぅ。
素直に風邪薬飲んで撃退するしかなかろう。
しかし、夏に激辛?
夏だから激辛なんだろう!
とはいえ、久しく激辛なんか食ってないからリハビリせんとあかんだろうなぁ。
10倍とかそれくらいから。

扇:リハビリで十倍かよ。
頭痛がひどくなりそうなので、さっさと次行きましょう。


『振り返れば目録!』


扇:さぁ~て、今週のフリ目は――
2006年7月の記事を振り返ってみたいと思います。
まずは私の当たりからですが……某魚座の聖闘士の必殺技ではない、ブラディ・ローズですね。
今邑彩という作家自体、まったく知らなかったのですが、これはかなりの当たりでした。
多少ひっかかる部分はありますが、ホラー好きには自信持ってオススメできます。

鈴:某魚座の聖闘士……あー、そういやいたなぁ。えらいナルシストのクセにあっさりとやられた不幸なヤツ……じゃなくて。
「ブラディ・ローズ」に今邑彩……こっちもぜんぜん知らんかったのぅ。
というより、図書館でこの名前、見覚えないんだよなぁ。書架に1冊くらいあれば女性作家っぽい名前だから手に取ってみたかもしれんのに。

じゃぁ、こっちの一押し。
……ってこっちは意外にないなぁ。あえて言うなら「みらい渾天儀」(著:天原ふおん)だが、これはほぼ完全に私の好みだからなぁ。

となると……○ではないが、世の男性諸君の夢をそのまんま描いてくれたというネタ的な意味でキスまでの距離 おいしいコーヒーの入れ方I(著:村山由佳)かな。
いやぁ、これはさぶいぼ耐性のある私でさえ、さぶいぼってしまうくらい、ベタ、王道、お約束だったからなぁ。

扇:うわ~……今、あらすじ読んだけど……死ねるな。
いや、取り立てて非難すべき点はまったくないんだが……読んだら多分、私は三日ぐらい帰って来られないぞ。
ロマンと言やロマンなんだが、ここまでダイレクトに来られると、全身麻酔喰らったような気分になるぜ。

鈴:そう、非難するところはあまりない。
ないんだが……まぢでさぶいぼ症候群のひとは大打撃を食らうこと確実なのが最大のネックではあるな。
だが、3日ですめばいいと思うぞ、相棒のばやい。
1週間くらい頭に残って、ふとしたことで思い出して悶え苦しんでしまう可能性もあるぞ(笑)

扇:まぁ、読むことはまずないから考えないことにしやう。
では、お待ちかねのワースト1だが……あら、×が二つしかない。
どっちかと聞かれたら、まぼろしの城だろうねぇ。
もう一言で、下手! としか言いようがないんだよ、これ。
不勉強だなぁ、と呆れる部分も多くて、正直疲れたという印象しかないな。

鈴:意外に少ないな。
こっちのほうは……それなりにあるな……。
じゃぁ、いちおう有名なひとということもあって、愛の工面(著:辻仁成)ってところかなぁ。
写真とショートショートを組み合わせた意欲作……と言えば聞こえはいいのかもしれないが、小説としては消化不良を起こすこと確実なだけで、著者自身の写真を載せたい、という願望で出来た本じゃないか、って邪推したくなるくらいのものだったなぁ(毒)

扇:企画としてはよくあるネタだが、それなら最初から短編として書くか、写真集として出すか、どっちかにしろって感じだな。
イラスト集なんかに、言葉が添えられてるってのは嫌いじゃないがね。
後藤&加藤さんも詩を乗っけてたりしてたし。

鈴:まぁな。そこが中途半端な感じだったから、おもしろみがぜんぜんなかったな。
イラスト集はなぁ……メインがイラストってのがはっきりしてるからいいんだけど……。
しかし、ホンットにこの月はいまいちな月だったんだなぁ。
×つけてるのを見るにつけ……おもしろくなかった読後の記憶が甦ってくるようだわい(爆)

扇:ま、そういう月もあるさね。
俺は当たり月だったから問題ないけど~。
んじゃ、気分良く次のコーナーに参りましょう。


『今週の一冊』


扇:えー、今週の一冊ですが、一度木劇で紹介した作品の完結編『金魚葬2』であります。

鈴:葬るなっ!!
ハッピーエンドのマンガなんだから、そんな不吉な漢字を使うんじゃねぇ。
やり直しっ!!

扇:久々にリテイク来たなぁ……。
では改めて、一度木劇で紹介した作品の完結編『金魚砲2』であります。
なんとなく、可愛らしい兵器ですね。(笑)

鈴:可愛らしかろうが何だろうが兵器は兵器だ。……つか、兵器にすんじゃねぇっ!!
さぁ、三度目の正直だ!
テイク3!!

扇:では、三度目の正直、一度木劇で紹介した作品の完結編『金魚道2』であります。
縁日で八耐とかやってそうですね。(笑)

鈴:そうそう、世界一の金魚を育てるべく奮闘する……ってぜんぜんちゃうわぁっっ!!
というわけで、相変わらずのボケツッコミもこのあたりで締めとかんとあかんので。
今週の一冊は「金魚奏」(2巻:簡潔)であります。

扇:で、そっちは素で誤植かよっ!

鈴:!Σ( ̄□ ̄;)
ちょっと変換間違いに気づかなかっただけじゃねぇかよ。
というわけで、前回1巻を紹介し、2巻でめでたく完結した「金魚奏」の2巻、完結編であります。
で、ちょっと趣向を変えて、2巻読んでどんなやった?

扇:一巻が新人離れした出来だったので、こけるかな? とも思ったが、安定した仕上がりだったね。
元々、愛憎の修羅場とか、耽美な世界とかを展開して下さる作品ではないので、非常に淡々と話は進むんだが、下手な小技を使って焦点がブレるなんてこともなくきちんと終わっている。
ハッピーエンドなのは始めっから解っちゃいるんだが、この主人公二人に関しては、皮肉抜きでお幸せにねと言えるので、悪くない。

鈴:まぁなぁ。
ホントに、最初の1巻で「空夢ノート」の言葉を引用したが、ホント、奇をてらうこともなく、ふたりの話で終始してくれたし(一部例外はあったが)、きっちりハッピーエンドで終わってくれたしなぁ。
とはいえ、いまLaLaDXで描いてるのも、脇はともかく、ふたりだけのお話やってるから、話の作りは素直なひとなんだろうな、このひと。
つーわけで、たぶん、このひとに「耽美」とか「どろどろ」とか、そういうのは描けないんじゃないかな。

扇:まぁ、この主役二人で耽美物やってもねぇ……。(笑)
基本的にどのキャラも素直な性格してるんで、こねくり回した話とかは向かんだろうな。
そういう意味では、今回は彼氏役の設定をヒネったおかげで一風変わった感じの話になったが、次回作以降どんな変化球をかますかが生き死にの分かれ目になりそうな気はするね。
ちなみに、これ以上変化球が出なかった場合、同じ作品を連発する危険性が極めて高い。

鈴:不吉なことを言うな……。
だが、新しい作品(LaLaDXで連載中)は、そこまでひねってはないが、相変わらず素直な作品で、好感は持てるぞ。
ただし、いまのところ、確か2話くらいしか描いてないが、ってもんがいっさい感じられん話ではあるな。
相棒にはかなり物足りないものにはなろうが……2巻くらいで終わってくれればネタにはならんこともない話……になるかもしれない……と思いたい……かな?(弱気(爆))

扇:そう言えば、本書そのものの話を全く使徒覧のだが……。
ちなみに、前巻の話はこちらです。(→過去記事
すぱっと言っちゃうと、雅生がオーストラリアに留学するかも? とゆー話が出て、まー、色々あって、最後はハッピーエンドってのが大まかなストーリー。

鈴:使徒覧って、どっかのマニア御用達アニメの一覧じゃねぇんだからよ……(ケンカ売ってる?(爆))
しかし、大まかなストーリー……って……まぁでも、それ以外に書きようがないんだよなぁ。
留学する、ということを知る飛鳥、離れたくない気持ちを抑えて応援して、けなげにがんばる姿、ってのは1巻とまったくおなじ。
最後は最後で戻ってきた雅生とめでたくハッピーエンド……なんだが、その最後の最後で弟の泰生が、「やべぇ、マジでかわいくなってるよ、こいつ」って感じの感想を持ったのはかなりGood(笑)
兄貴に譲ったのは間違いだったのか、泰生!?(笑)

扇:別に使徒って言葉は、ネタだけで中身空っぽな某アニメの専売特許じゃねぇから構わんよ。(あ、もっと喧嘩売った)
つーか、ここまでの過程で、泰生が飛鳥にそっち方面の興味をまったく示さない方が不思議なんだよなぁ。
まぁ、逆に言えばそれだけいい友達ってポジションが定着してたってことなんだろうが。
しかしあれだね、雅生のホームステイ先にパッキンの女の子がいたけど……物の見事に使い捨てキャラだったねぇ。
色々と雅生にモーションかけてたんだが、アフターケアも何もなしにあっさりとストーリーから消えた……をい。

鈴:売りまくってんな、本気で……。
でもまぁ、作品に戻るとすると、泰生はホンット、友達の関係を逸脱しなかったからいいキャラだった、とも言えるだろうなぁ。
「どろどろ」やるんなら、兄弟でおなじ女を巡って争う……なんてことになりかねんが、そこがないぶん、すっきりと素直な話になったんだろうなぁ。
まぁでも、その留学先の女のコはスルーされたってのは確かにかわいそうだったな(笑)
結局、ふたりの話にしかならないんだから、わざわざ出す必要があったのか? って疑問は……考えないでおこう(爆)

扇:二人の関係をきっちり描ききったということで、評価は二重丸。
ただし、別作品でもっぺん同じことやったら駄目だね。
てなわけで、作品としてはかなり好きなのですが、作家としてはまだまだ様子見といったところです。
ん? これでオチなのかな? とりあえず、ハッピーエンド好きの方なら安心して読めるし、二冊というお手頃な冊数で終わってるということもあるので、オススメ付けときます。
では、今日はこのへんで。

鈴:まぁ確かに、2巻で完結ってのはいいよな。
だらだら長く続けて、話を破綻させてくれるより、短くすっきり終わらせてくれたほうがよっぽどかよい。
そういう意味では、2巻完結、飛鳥と雅生のふたりのラブストーリーとして、ほんとうにピュア(恥ずっ)な話になっているので、さぶいぼ症候群のひとでも、あたたかく見守ってあげよう、と言うくらいの物語になっているので、オススメです。
ただし、オススメなのはこの作品であって、次以降がどうなるかは保証しませんのであしからず。
てなわけで、この作品に関してはオススメ印をつける、という結論になったと言うことで、お開き! であります。
というわけで、この辺で、さよ~な~ら~……じゃなくて、再見



to be continued……