「出雲国風土記」にもその名を残す海潮温泉は、雲南市の山間、斐伊川支流の赤川沿いに約1,200年前に発見された歴史ある温泉とのこと。しかし、現役の旅館は3軒だけ。それ以外には、営業しているのかいないのかよくわからないスナック1軒と、廃業旅館の廃墟が骸を晒しているだけの、ごく小さな温泉地です。
そんなあまりにも鄙びた温泉街の、これまたはずれにある共同湯がここ「かじか荘」です。ここには管理人が居らず、左の写真の賽銭箱に入浴料を投入してスタンプを押す方式。入浴客の善意によって成り立っています。
4畳ぐらいの浴槽に源泉がそのまま掛け流されています。お湯は無色透明で僅かに硫化水素臭が感じられる…温泉の名前から塩辛いのでは?っと予想していたが、舐めてみると無味。特にコップを置いてるわけではないのだが、飲泉はできそうな感じです。
熱い場合は蛇口を絞るように掲示してある。ワタシはは少し熱いと感じたが、地元の人たちは満足そうに浸かっているので、一介の旅行者が余計なことをしないほうがよさそうです。無名ながら一級品の温泉に出会いました。
- 泉質:ナトリウム-硫酸塩泉 41度
- 場所:一端バス・海潮温泉BS
- 訪問日:2006年6月25日