出雲駅から北東へ10分ほど、驚くほど人通りのない静かな…実に静かな商店街を抜けたさらに奥にあるところにある蕎麦屋さんです。創業は江戸時代末期、大正天皇にそばを献上したことから「献上そば」という名前がついているこのお店の中は、鰻の寝床のように細長く、テーブルが並んでいる突き当たりには坪庭が見え、老舗らしい風情ある造りになっています。
さらに奥には要予約の個室や座敷があり、今回、なぜかこの小洒落た座敷に案内されました。「旨い蕎麦を食うぞ!」っという気合が顔に現れてたのでしょうか…
小さい木製のお椀にそばを盛って、段を重ねて供され、そばつゆをぶっかけて食するいわゆる割子そばがこの地域の蕎麦の特色とのこと。なので、三段の割り子に、それぞれ三種の具が載っている三色割子(800円)をお願いしました。
一段目は山菜蕎麦。蕎麦をひとくち啜ると…艶やかで瑞々しい清涼感が口腔を駆け巡る。挽きぐるみでコシはそこそこ。歯ごたえより喉越しで味わうお蕎麦かな。そばつゆは旨味の凝縮されたやや甘目で、少し特徴的ですね。薬味は刻み海苔、山葵、葱、紅葉おろし。具の山菜も口当たりがよく美味い!
2段目はとろろ、3段目はおろし・天かすで、それぞれの変化が楽しめます。最後の蕎麦湯はサラッとしたタイプで、ほっこりしますね。
このお店、お休みは元旦だけとのこと…店内の一角に昔の割り子を展示してあって面白い。
出雲の奥深さを思い知らされました。
- 営業時間:11:00~20:00
- 定休日:1月1日
献上そば 羽根屋 本店 (そば(蕎麦) / 電鉄出雲市駅、出雲科学館パークタウン前駅、出雲市駅)
昼総合点★★★☆☆ 3.5
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