バスde温泉

バスで行く温泉旅日記

湯乃上館・共同浴場@出雲湯村温泉

2009-11-17 23:17:55 | 温泉(島根県)

JR木次線・木次駅より雲南市民バスで国道314号線で15分ほど斐伊川沿いを遡ったところにある、出雲湯村温泉唯一の共同浴場です。


この温泉場は出雲国風土記に「漆仁の湯」とされる歴史ある温泉ながら、夢千代日記であまりにも有名になった兵庫県の湯村温泉と区別するため、いまでは出雲湯村温泉と呼ばれるようになっています。


斐伊川の両岸に1軒づつの旅館(うち1軒は一時休館中)しかない鄙びた温泉だが、鉄道の開通までは出雲と広島を結ぶ街道の宿場として栄えていたとのこと。今ではその鉄道すら危うい状況ではあるが…


その鉄道の息の根を止めるがごとく快適に整備された国道バイパスにあるバス停から、坂道を下り斐伊川を対岸に渡ると現れてくるこの共同湯は、その2軒の旅館のうちのひとつ、元湯の「湯乃上館」が運営する共同湯です。


2002年に立て替えられた木造の建物は、小さいながら小洒落た造りで、内湯と露天風呂が設けられています。


浴室内の溜め枡に澄明で無味無臭な源泉が一旦木桶に注がれ、そこから斐伊川を望む浴槽にジャブジャブ流れ落ち、内湯の湯船を満たします。


そしてその湯はさらに露天湯へ流れ、最後は川に捨てられる、見事なまでのお湯の利用法です。ここのお湯は少し温いので、じっくり長湯を楽しむことのできるお湯です。

・場所:雲南市民バス・湯村温泉BS
・泉質:アルカリ単純泉 44.1℃
・訪問日:2006年6月25日