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統一部創設40周年-奇妙な沿革報告

2009年03月03日 | 南北関係関連消息
3.1記念式典での李大統領の挨拶に、久々に北への「誠意」のこもったメッセージに接した。無条件の対話を呼びかける内容だ。
あくる日の統一部創設40周年式典の様子を、記者が報告している。昨年2月大統領就任式での感動?が蘇る李大統領の挨拶ではあったが、翌日の40周年を見るとまた冷めてくる。真意は?美しい言葉の裏に何かを秘めているようで、時折怖さを感じる。namsang



奇妙な沿革報告
創設 40周年を迎えた統一部の現住所

2009年 03月 02日 (月) 金記者

1969年 3月 1日朴正煕政権下で国土統一院という名称で 45人の職員で出発した統一部が 40周年を迎えた.

2日統一部は 40周年記念行事を行った.

ところが 統一部が歩いて来た 40年を要約して発表する ‘沿革報告’を受けとった記者は首をかしげた.

1970年代 ‘7.4南北共同声明’を言及することは勿論 “1991年 12月第5次南北高位級会談で ‘南北間の和解と不可侵及び交流.協力に関する合意書’が締結され統一業務推進の方向性が定った”と強調した.

しかし “2000年代は南北間交流協力が拡がる時期だった”と言いながらも 2003年 ‘南北出入り事務所’ 設置から紹介した. 2000年 6.15共同宣言と 2007年 10.4宣言は最初から言及しなかったのだ. まことに怪しげな, いや情けない.

招請された前職統一部長官もノ・テウ, キム・ヨンサム政権時代の長官を勤めたイ・ホング前副総理と李明博政府の長官である金夏中前長官だけだった.
玄インテッ統一部長官は記念の辞で南北基本合意書を言及したが、やはり 6.15共同宣言と 10.4宣言は口にしなかった. 代わり “南北韓は既存の合意を尊重”しなければならないとばかり言った. 前日 3.1節記念辞で李明博大統領が “南北の間申合せ事項を尊重すること”と言った発言より消極的表現にとどまったわけだ.

大統領や長官が '既存の合意'に 6.15, 10.4宣言の合意が含まれるということが分からないわけないが、北側があのように強調しているにもかかわらず無視を決め込むのは現政府の 'コード'や '戦略'であるように見える.

また現長官は “私たちは北朝鮮と話し合うでしょう”と “対話を通じて新しい希望と発展的未来を求めて行く”と言ってはいるが、やはり前日李大統領が “無条件の対話開始の門は今も開かれている”と “北は早いうちに話し合わなければならない”と言う立場からで半歩も進んでいなかった.
玄長官は “早いうちに私たちは南北関係をよく発展させて行くためのさまざまな事をするようになるはずであり, そのようになれば南北関係は一段階もっと高く発展することができる”と希望的観測をしたが、凍りついた南北関係をとかすどのような具体的方案も提示しなかった.

"去る 40年に引き継ぎ、これから統一部は我が民族に迫る難関を乗り越えて一番成功的な統一を成すことに記録されるでしょう"という玄長官の意志と予言が的中するのをただ眺めるしかない無力感を感じた一日だった.




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