NPO法人 三千里鐵道 

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両者会談? 6者会談?

2009年10月08日 | 東北アジアの平和

統一ニュースのデスクのコラムだ。
ああ、あの人が書いているんだなと思いながら読んでみた。

北の立場では、六者協議は今も昔もあまり意味がない。
世界に例のない異常な国家関係である朝米関係、朝日関係を正常化する、つまり、敵対関係に終止符を打ち、国交を樹立することなしには、核の放棄はあり得ないということだ。

米国の核の傘の中にありながら北の核放棄を迫るという戯画を描く韓国や日本を相手にするよりも、まずは親分である米国との関係を変えるという一点突破を図るというのも実はわかりやすいことだ。幸い、オバマ政権のキャッチフレーズが“チェンジ”であることだし。

このように単純でわかりやすい北の論理を理解したくない韓国や日本のマスコミは、わざと北を『ならず者』扱いすることに汲々としている。

北がよい国であるはずがない。
そんなことは誰の目にも明らかで、いまさら言うまでもないこと。

では、翻って米国や日本、韓国がしてきたことがどうなのか一度問うてみることだ。素直な気持ちでこの東北アジアの100年の歴史を眺めてみれば、誰にでもわかることだ。

日本も民主党政権になり、まさに“チェンジ”した印象を作りたいようだ。
まずは、土建に集中する公共事業の見直しでその演出をしているようだ。

仮に朝米のチェンジを目の当たりにすることになれば、民主党政権もそのチェンジの波に乗ろうとするに違いないだろう。

李明博政権は、そのことを恐れ、しきりにオバマ政権に牽制球を投げている。
その姿は滑稽でさえあるのだが。

六者協議は、もとはといえば、韓国主導の構図であった。金大中の国民の政府と盧武鉉の参与政府が、もっと突き詰めて言えば、韓国の統一部がシナリオを描いたものだ。

それは、韓国が、東北アジアの平和のリーダーシップを取ろうというものだった。中国と米国を説得し、日本とロシアの参加も勝ち得たのは、その構想に現実との整合性があったからだ。
北の立場からすれば、お付き合いするほかなかったというものだろう。

しかし、その構想は、安倍その他の日本のアナクロ政治家によってブレーキがかけられ、韓国で李明博政権が誕生したことで完全に頓挫してしまった。

頓挫させた張本人が、六者協議への復帰を云々するというのも戯画だ。

李明博政権が、ALL BUT DJ という愚かな政策を進めたがために、韓国の外交的地位を低めてしまったのは、なんとも残念なことだ。


by maneappa

…………・…・

http://www.tongilnews.com/news/articleView.html?idxno=86793
両者会談? 6者会談?

2009年10月07日(水)14:32:52
デスク tongil@tongilnews.com

“私たちは朝米(北米)会談結果を見て多者会談を進行する用意を表明した。 多者会談には6者会談も含まれている。”

北朝鮮<労働新聞>が6日付で、金正日国防委員長が5日北朝鮮を訪問した温家宝中国総理の宿舎を訪問して面会した談話を報道した内容だ。 これに先立ち新聞は“朝米両者会談を通じて朝米間の敵対関係は必ず平和的な関係に転換されなければならない”と明らかにした。 一言で言えば‘条件付き6者会談復帰’ということだ。

6者会談に関心がある人々はこの‘条件付き6者会談復帰’の真意について、その是非を言い争う。ひとまず金正日委員長が6者会談復帰を直接言及したことは意味があるという評価があるが、年内の6者会談成功が難しいという点を上げて戦術的な側面が強いという評価もある。
合わせて相手側の米国を圧迫して最大友邦国の中国の体面を立てる側面があるとも評価する。 特に、南側はこの発言が6者会談復帰と受け入れられて今の対北朝鮮制裁局面が瓦解するかと思って戦々恐々としている。

事実北朝鮮の今回の‘条件付き6者会談復帰’は以前の発言と比較してみる時、一歩進んだ面がある。 “6者会談に再び絶対に参加しない”(4月の外務省説明)-“6者会談は永遠に終わった”(7月の金永南常任委員長)-“自主権をじゅうりんするのに利用された6者会談の構図に反対したのであって、非核化それ自体を否定したことはない”(9月の国連に送った手紙)-“非核化を両者対話と多者対話を通じて解決する”(9月18日、金正日委員長)などの一連の発言で見られる話だ。

北朝鮮の声明書や談話は比較的明確だ。
ところが今回の‘条件付き6者会談復帰’発言は非常に曖昧だ。
まず、6者会談に対して‘北朝鮮と米国の会談の結果を見て’という但し書を付けている。
続いて、6者会談を取り上げる前に多者会談を提示した。
すべてに明らかな北朝鮮が6者会談に対してははぐらかしているのだ。

これは6者会談に興味がないという反証だ。
故に焦点を‘6者会談’でなく‘両者会談’に合わせればその発言の意味が明確になる。
明らかに北朝鮮は‘6者会談復帰’よりは‘北米両者会談’に傍点をつけている。 これは北朝鮮が米国との両者会談を通じて韓半島非核化と関係正常化を解決するという意味だ。

ならば果たしてその次に6者会談が必要なのか?