不忍池弁天島に日本のゴッホといわれる長谷川利行の碑があります。昭和44年に洋画家の
熊谷守一氏揮毫で建立されたものです。
長谷川利行は明治24年京都生まれ、昭和2年二科展に「酒売場」「麦酒室」「鉄管のある
工場」で入選し、以来数々の入選を果たしました。
その後、浅草今戸、千住、三河島界隈を放浪し、昭和15年に三河島救世軍宿泊所に住んで
いましたが、5月15日に三河島駅前付近の路上で倒れ、行路病者として東京市立養育院に収
容され、10月12日に胃癌で死去とあります。なんともすさまじい。
人知れず朽ち果つべき身一つのいまがいとほし 涙拭わず 己が身の影もとどめず水すま
し 河の流れを光りてすべる 利行短歌が刻まれています。