取引が昭和からだと信販会社の場合の過払いの計算はとても面倒です。というか、不可能に近いような気がしますし、計算できたとしても、かなり大雑把な計算となることでしょう…。
受任から1年以上かかってやっと破産申立の目処が立った方(70代)がいらっしゃるのですが、この方の負債の計算はほとんどが昭和から始まります。ただ、例にもれず資料がほとんどなく、銀行取引明細書から過去の取引内容を推計するも約600万円ほど残る結果となりました。
正直今回の計算には自信がありません。それは、依頼者の負債の支払いが依頼者名義の口座からなのか、奥様名義の口座からなのかがはっきりとしないからです。債権者に問い合わせても古い話なのでデータが残っていないとのこと。
残高無視計算という方法もありますが、昭和からの取引明細は揃っているのですから、なるべくそれを基に推計するべきだと考えました。その結果が約600万円ですから、これを負債総額として申立ててもおかしくはないでしょう。ちなみに、残高無視計算でも、銀行への代位弁済による求償債権と過払い金を相殺すると負債は結構残ります。
それにしても、把握できただけでもこの方はこの5年間で約1500万円を借りており、20年ほど前に受取った退職金約1600万円も借金の返済等であっという間に無くなったそうです。
主な使途ですが、奥さんの医療費とお子さんの養育費だそうで、最低でも1500万円を費やしています。
ところで、医療費は奥さんが生きるか死ぬかの問題ですし、お子さんも精神的なバランスに支障をきたしていたようですから、それが本当ならば私個人(夫として、親として)としては「是」としたいところですが(自分だったら借りまくると思う)、退職金が1600万円ほどあったことも考えると複雑です。金銭感覚にそのものに問題があったとも言えましょう。皆さんはこの問題をどう考えるでしょうか。
では、皆さんにとって今日が良い日でありますように。
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では、また明日。
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--司法書士 松鵜孝之(HN:佐季papa/サキパパ)--
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