さっちゃん 空を飛ぶ

認知症で要介護5の妻との楽しい日常を 日記に書き留めたいと思います

今回の便秘との戦いは足掛け3日に及びました。最後はデイサービスの皆さんへの感謝と喜びで幕が引かれました

2020-07-07 23:54:39 | トイレ・排泄
前回、掛かり付けのお医者さんで最近のさっちゃんの便秘の状況を説明しました。
それで出してくれた薬が酸化マグネシウム錠330mgケンエー。
これを朝食と夕食後に各1錠飲みます。
さっちゃんは薬に弱いというか、体が小さいので効果や副作用が顕著に現れやすい傾向がありますから、1日2錠はちょっと心配でした。
ですから、まずは1日1錠からスタートしてみたのです。
この薬の効果かどうかは分かりませんが、前回の排便から7日目に少しだけ排便がありました

7月5日の日曜日、11時45分~12時。
小さな(多分)ひと粒がポトンと落ちる音が聞こえました。
この日はこの時だけ、苦しむ様子はまったくなく、のどかなものでした。

7月6日の月曜日、12時~12時35分。
途中、トレペで拭いてみると、硬くて長いものがぶら下がっていました。
僕はそれを根元から折るようにして落とします。
長い時間苦しみましたが、全部出し切れた感はありません。

同日、12時40分~12時45分。
トイレを出てすぐに、便意を感じてトイレへ。
でも、空振り。

同日、13時45分~14時20分。
このころから次第に悲壮感が漂い始める。
硬くて太い便なようで、到底さっちゃんの小さな肛門を通過不可能! とむせび泣いているよう。
長時間トイレに籠っていたのに成果ゼロ。
さっちゃんは自分の辛さを僕に直接ぶつけてくる。
僕は忍の一字。

同日、14時40分~15時20分。
この日最長の40分間、トイレの中での辛い格闘。
さっちゃんは便秘と格闘し、僕はさっちゃんと格闘。
さっちゃんは僕を叩いたり、足蹴にしたり、トイレから押し出そうとしたり、自分のどうしようもない辛さを僕を身代わりにぶつけて来ます。
時間が長くなると、途中で何度も立ち上がろうとするので、そんなさっちゃんを押さえ付けて、再び座らせるのも大変!
僕が必死になって押さえ付けるのには理由がありました。
硬くて大きな塊りが頭を覗かせていたんです。
出産で赤ん坊の頭が現れ始めたような感じです。
こんな状況が長く続いていたのですが、まったく出そうにありませんから、僕もついに諦めることに。
いつ出て来るか分かりませんし、さっちゃんには紙おむつを穿いてもらうことにしました。
以前、ケアマネのT口さんが見本として持って来てくれた紙おむつです。

この日はこれで終了。
さっちゃんはほぼ布団の中で横になっていました。
夕食もほとんど手を付けませんでした。

7月7日の火曜日、7時50分~8時15分。
この日はデイサービスのある日ですから、迎えの車が来る前にこの状況を解決しておかねばと僕は思っていました。
さっちゃんの方からトイレへ行く意思を示してくれました。
ズボンと紙おむつを下ろします。
紙おむつは当然便で汚れていますが、中に1個大きな栗くらいの塊りがありました。
昨日なかなか出て来なかった奴です。
ズボンと紙おむつをそおっと脱がします。
でも、さっちゃんは何に注意すればいいかなんて全然気にしていませんから、足の裏がほんの少しですが便に触れてしまったみたいです。
脱がした後で、棒はトレペでさっちゃんの足の裏を拭きました。
足元の床も拭きました。
さっちゃんは今朝も実に辛そうです。
昨日と同じようにさっちゃんは便秘と格闘し、僕とも格闘。
昨日の初回と同じように、途中でトレペで拭こうとすると、硬くて長いものがぶら下がっていました。
自重では折れないほどに硬いんですね。
さっちゃんが立ち上がろうとする勢いが凄いので、僕も何度も繰り返して便座に押し戻すことが出来ませんでした。
肛門を綺麗に拭けないので、どうせ今は下半身裸ですから、このままお風呂場へ直行します。
嫌がるさっちゃんにシャワーを下半身に掛けるのですから、ますます嫌がって僕としては不本意な終わり方。

同日、8時25分~8時30分。
シャワーの最中に、さっちゃんはバケツに座ろうとしました。
僕は便座だと思って座ろうとしたのかもと考えて、すぐにトイレに連れて行きました。
でも、そうではなかったようです。

まだ汚れている可能性やら、これから出て来る可能性もあるので、T口さんにもらった最後の紙おむつを穿かせることにしました。
(今日、2枚と3枚、合計5枚の紙おむつを買ってみました)

このトイレの後で、僕はデイサービスへ電話を入れました。
さっちゃんは辛そうであきらかに痛がっています。
デイサービスに行けるような状態ではありません。
今日は行けそうにないので、迎えは不要ですと伝えたのです。
ところが、電話で相談の結果、とりあえずスタッフさんがさっちゃんに会って、直接様子を見ることになりました。

しばらくするとスタッフさんが到着。
すると、布団で横になっていたさっちゃんも出て来ました。
スタッフさんはダイニングに来て、さっちゃんの様子を観察したり、僕からの話を聞いたりします。
スタッフさんはさっちゃんを当たり前のように連れて行く気満々です。
まだ着ていなかったズボンを穿き、靴下も穿き、上着のシャツを着て、髪も輪ゴムで結んでくれました。
さっちゃんは痔主なので、そのことも伝えておきました。

スタッフさんがこのとき醸し出している雰囲気にはプロとしての自信と責任感に満ち溢れているように感じました。
これくらいのこと、心配しないで私たちに任せなさい! と僕に語っているようでした。
僕はデイサービスに頼っていいんだと、初めて確認させられた気がしました。
嬉しくも感じました。

今日は市役所へ行ったりと、用事があったので、さっちゃんがデイサービスに行ってくれて本当に助かりました。
買い物やら部屋の掃除やらいろいろこなして、僕も湯船にお湯をためて久し振りにゆったりと浸かることも出来ました。

そして、さっちゃんが帰って来ました。
デイサービスの責任者の方と一緒です。
さっちゃんは素晴らしい笑顔でこちらに向かって来ました。
もう、この笑顔だけで僕も救われた感じがします。
今朝までの足掛け3日に渡る格闘がもう終わったことを意味しているからです。

今日、おしっこを2回したこと、排便はなく、便が付くこともなかったこと。
痔の方は看護師さんが手の指で押して、とりあえず中へ戻してくださったそうです。

僕は今日初めて、僕自身がデイサービスに助けられた気がしました。
理屈では知っていましたし、僕にとっての自由時間が出来る大切な意義も実感していました。
でも、僕自身も助けられ、支えられているのだなと、実感できた今日の1日でした。

昨日は行けなかった散歩にも行きました。

夕食はメインディッシュ(ビーフシチュー)だけは残して、ご飯と朝の残りのおかずは食べてくれました。
そして、ご飯の中に酸化マグネシウム錠を砕いて混ぜ、今日2錠目を飲んで(?)もらいました。
今日から2錠ずつ飲んでもらおうと思います。
コメント
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