さっちゃん 空を飛ぶ

認知症で要介護5の妻との楽しい日常を 日記に書き留めたいと思います

さっちゃんがせがむのでお昼過ぎに散歩に出かけることに。ちょっと長い距離を歩きました

2020-12-30 23:50:32 | 散歩
今朝もさっちゃんは起き出して来て、僕はトイレへ連れて行きました。
そして、おしっこをしました。
8時40分のことです。
さっちゃんは再び布団の中に戻り、僕は自分の朝食を作って食べました。

何時ころだったでしょうか?
さっちゃんは再び目を覚まして、起き出して来ました。
10時半くらいだったと思います。
その後、経腸栄養剤+甘酒+牛乳のいつものさっちゃん用飲料を飲んでもらいます。
冬はレンジで少し温めて出すことが多いですね。
そして、オートミールとヨーグルトを食べました。


12時くらいになると、さっちゃんはいきなり僕に要求し始めるんです。
「行こうよ。行こうよ」と僕にせがむんです。
僕の腕を掴んで連れて行こうとします。
最初は「後でね」と言ってかわしていたんですが、さっちゃんはしつこく要求し続けます。
「まだやることもあるから、今すぐは無理だよ」と言っても、さっちゃんには通じません。
そのうち、「1時間後ね」と僕は言ってみたんですが、それで納得するようなさっちゃんではありません。
さっちゃんにとっては、後でとか、1時間後にとかの選択肢はないんです。
今行くか行かないか? の二者択一しかありません。

結局、僕はさっちゃんの圧力に負けて、散歩に出かけることにしました。
さっちゃんを着替えさせ、僕も着替えます。
諸々の準備もして、家を出たのは12時45分ころ。
じゃあ、どのコースを散歩しようかと、考えました。
いつもは多摩川土手に出ると、下流に向かうのですが、今日は上流に向かってみましょう。
確か、ずうっと行った先にワークマンがあったように思うんです。
そこで僕用のジャンパーを探して、いいのがあれば買おうと決めました。

途中の河川敷の公園には家族連れがたくさんいました。
芝生にタープを張って食事していたり、子供たちがカイトを飛ばしていたり、犬と一緒に遊んでいたり。
そんな光景を見ながら、さっちゃんと僕は歩き続けます。
鉄道の鉄橋の下を潜り、多摩川に架かる橋まで来ました。
僕は今日の散歩は遠くてもここまでと内心で決めていましたから、引き返すことにします。
多摩川と並行して通っているこの辺りの道路沿いにワークマンがあったはずなので、その道路へ行くことにしました。
大きな道路沿いに1kmほど戻りながら歩きましたが、ワークマンはありませんでした。
もっと先だったのかもしれません。

この道路を歩くようになってから、さっちゃんは腰が痛くなって来たようです。
「痛い」とは言いませんでしたが、腰が曲がって来て、僕に半分もたれ掛かるように歩くようになったからです。
再び多摩川土手に戻って、土手へ上る階段の段差で座って休んでもらうことにしました。
歩き始めてからすでに4.5kmほどは歩いたと思います。
そこで家から持って来ていた無印良品のマドレーヌを二人で分けて食べました。
何か飲み物も持って来てたら良かったのですが、そこまでは気が回らなかったですね。

多摩川土手を歩き、河川敷の公園を歩いて、2度目の休憩を取りました。
往きは雲が多かったのですが、帰りは青空が広がっていて、さらに暖かく感じられました。
さっちゃんと手を繋いで歩く、という感じではなく、さっちゃんの腕を取って支えてあげながら歩く、そんな感じでした。
それでも楽しそうにさっちゃんは歩きます。
団地に到着し、階段を上る時、さっちゃんは益々前傾して、手が階段に付きそうなほど前傾して上って行きました。

14時45分、家に着くと室内着に着替えてもらってから、いつもの飲み物を飲んでもらい、ドーナッツを1個ずつ食べました。
そして、さっちゃんには布団で休んでもらいました。
ちょうど2時間の散歩だったんですね。
地図を見てチェックすると、歩いた距離はおよそ7kmほどのようです。

その後、僕もちょっとうつらうつらしてしまいましたから、夕食が遅くなりました。
寝ているさっちゃんに声をかけると、容易に起きてくれました。
8時前にさっちゃんの夕食スタート。
お味噌汁と玉子サイズの小さなコロッケ2個はさっちゃんが自分で箸を使って食べました。
玉子かけご飯はスプーンで掬って僕が食べさせてあげます。
も混ぜながら飲んでもらいます。

もう一品は昨日作ったおかずです。
さっちゃんは昨日の夕食時には起きてくれませんでした。
一昨日まで4日間おでんを食べていたんですが、そのおでんの汁に日本酒、味醂、砂糖、醤油を足しました。
その汁で椎茸と里芋と牛バラ肉をことことと長く煮ました。
昨日のお昼から煮ていたんです。
タマネギも1個入れたんですが、融けてしまったようで欠片すら見えません。
牛肉を普通にステーキとして食べたり、炒めたりしたくらいでは、さっちゃんには硬すぎて食べてくれません。
それで、長時間煮ることにしたのですが、それでも少しは口からプイッと吐き出していましたね。
同じくらい煮ても、牛すじ肉の方が軟らかくなるんですね。
おでんに入れた牛すじ肉もさっちゃんは食べてくれていました。

夕食後は布団に戻ったさっちゃんでしたが、僕の夕食中に起き出して来て、しばらく僕の邪魔をしていました。
僕は夕食も終わり、さっちゃんの対応をするのが疲れるので、先に僕ひとりで布団で横になっていました。
そうすると、さっちゃんも布団に来ると思うからです。
実際にその通りにはなりましたが、さっちゃんが布団に来る前に、僕自身が眠りに落ちてしまいました。
かなりの時間が経過したように感じながら目覚めると、さっちゃんが横で寝ていました。
ずいぶん長く寝ていた気がしたんですが、まだ(?)11時半でした。
それで、あとひと仕事、このブログを書いています。

今日のさっちゃんの睡眠時間は10数時間でした。
何も予定がない日としては普通の睡眠時間だったと思います。
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クリスマスイブの21時間に続いて、今日も20時間以上眠るさっちゃん、ちょっと心配です

2020-12-29 23:56:09 | 心配なこと
何も用事のない日には僕はさっちゃんを無理に起こしたりはしていません。
そんなことをしなくても、それなりの時間になれば起きて来ることが多かったからです。
むしろ、さっちゃんが寝ている間は、家事にしろ僕自身の私事にしろ比較的自由に出来るので、寝ていてくれると有難いんです。

クリスマスイブの日、21時間も寝たさっちゃんでした。
さすがにそんなに寝ると、僕も心配になってしまいます。
脳内の睡眠中枢や覚醒中枢に何らかの異常があるのではと、疑ってしまいます。
過眠症という病気もあるようですが、昼間の活動中(例えば山歩きの最中)に寝てしまう訳ではありませんから、過眠症には当てはまらないようです。

最近のさっちゃんは夜暗くなると眠くなるようですね。
いったん寝てしまうと、朝までは起きないことがほとんど。
さっちゃんは朝目が覚めて起き出すことがよくあります。
でも、自分が何故起き上がったのか理由は分かっていないみたいなんです。
とりあえず、トイレには連れて行きますけれど、尿意はまったく訴えていませんし、便座に座ってもおしっこをする雰囲気はありません。
でも、しばらく待つとおしっこが出ることが多いんです。
当の本人は尿意を感じていないようなのに、結果としてはおしっこのために目覚めて起き出す。
不思議です。

おしっこをし終わると、さっちゃんには再度布団の中に戻ってもらっています。
すると、すぐに熟睡。
それからなんですが、なかなか目覚めないことがあるんです。

今日もそうでした。
せめて午前中には目覚めて欲しいのですが、熟睡は続きます。
寝室のカーテンは開け、ダイニングとの間の戸も開けて、テレビの音声なども鳴っているんですが、熟睡です。
途中で起こそうかとも思いましたが、自然に目覚めるはずと思って、そのままにしておきます。

さっちゃんがやっと目覚めたのは2時半ころ。
着替えをし、トイレに連れて行き、口腔ケアを僅かですがします。
そして、超遅い朝食。
薬も飲みました。

すぐにスーパーへ買い物に出かけます。
スーパーではレジの辺りでちょっとむずかっていましたが、何とか何事もなく乗り切れました。
さっちゃんはレジに並んでいたり、レジで精算したり、じっとしていることに長くは堪えられないようなんです。

家に帰ると、スーパーで買った30%引きの紅茶シフォンを二人で分けて食べました。
さっちゃんはあまりお腹が空いていなかったようで、半分以上を残しています。
せっかくのシフォンなので、僕が口に運んでやりました。
少しは口に入れてくれましたが、やっぱり残してしまいました。

さっちゃんが眠たそうなので、布団へ連れて行きます。
それが6時前くらい。
それからまったく起きずに眠り続けています。
起き出して来たら、すぐに夕食を食べられるように準備はしていたのですが、起きて来ません。
無理に起こしても、怒り出したり、テーブルまで連れて来ても、そこで寝てしまうでしょうから、自然に起きるのを待ちました。
時々、戸を開けて、テレビの音声が聞こえるようにしておいても、熟睡したままのようです。

いま真夜中も過ぎましたが、おそらく明日の朝まで寝続けるでしょう。
今日は20時間以上寝ていたことになります。
やっぱりどこかがおかしいんじゃないかと心配です。
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今日は掛かり付けのお医者さんに行って、お薬をもらって来ました

2020-12-28 23:58:06 | 病院
さっちゃんの掛かり付け医は隣りの市にあるクリニックの先生です。
僕たちが以前住んでいたすぐそばのクリニックだったのですが、優しい良い先生なので、引っ越してからも通い続けています。
徒歩30分ほどの場所なのですが、今のさっちゃんの足なら40分ほどかかってるんじゃないかと思います。
多摩川沿いの公園を歩いて行けるので、散歩としても気持ちのいいコースなんです。

公園にはセンダンの木が何本もあって、今の季節は黄色っぽい実がたくさん付いていて綺麗です。
今日は特に快晴の青空バックでしたから、たくさんの実が本当に美しく映えていました。
さっちゃんにも指で上を指して、「センダンだよ。綺麗だね」と言うと、何やらワア~とか、小さく歓声を上げていました。
センダンの木の下に来るたびに、僕は同じように言い、さっちゃんも同じように反応していましたね。

クリニックに着くと、入り口でスリッパに履き替えます。
置かれている椅子に座ってもらって、靴を脱がせ、スリッパを履かせます。
待合室に入ると、待っている人は1人だけでした。
今日が今年最後の日ですし、冬休み中の子供たちもいるはずと、混んでいることを予想していたのですが、空いていてラッキーでした。

すぐに呼ばれて、血圧を測り(120~50くらいだったかな?)、その後、診察室へ。
通常は大したことはやりません。
気になることがないか聞かれたり、聴診器を当てたりするくらいです。
今日は「前回より肌のつやがいいねぇ」と誉めてくださいました。
もちろん、お医者さんですから気がかりな点を厳しくビシッと言うこともありますが、この先生はいいと感じる点をよく誉めてくれます。
「食事や水分を前よりよく摂れているからでしょうね」とも言ってくれました。

最近気になっていることとして、太股の外側を痛がることを伝えました。
床に敷かれた布団に腰を下ろす際などに、特に「痛い、痛い」と言うんです、と伝えました。
先生は「レントゲン撮ってみますか?」と言われます。
僕はレントゲンで分かるようなものじゃないと思っていますから、返事をすぐには出来ませんでした。
先生は「腰が悪いからだと思うんですよね。腰回りが強張っていますし」と言います。
「整形外科で診てもらうのが一番いいんですがね」と、僕の住んでいる市の病院も教えてくれました。
年が明けたら行ってみようかと思います。


ところで、ここまではさっちゃんもいつもと変わらない様子だったんですが、クリニックを出る直前に急に不穏な感じになってしまいました。
僕が手を繋ごうとすると、手を繋いでくれません。
大きな声で待合室で何やら叫びます。
どちらにせよクリニックからは出ないといけませんから、ほんの少しだけ強引に外に出しました。
続いて、薬局に行って薬をもらうんですが、手は繋いでくれませんが、僕の後には付いて来てくれます。

その後も家に着くまで途中で何度もさっちゃんの手を取ろうとしましたが、そのたびに拒絶されました。
でも、僕の後からは歩いて付いて来てくれます。
アパートに着いて、階段でも僕は放っておいたんですが、やはり階段の上りはきつそうなので、途中で手を出してみました。
すると、さっちゃんもやっとこの階段では僕の手を受け入れてくれました。
そうなってからは、いつもの普通のさっちゃんに戻ってくれましたね。
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今回の便秘との戦いは、これまでにない始まり方をし、これからどうなるかもさっぱり分かりません

2020-12-27 23:38:22 | トイレ・排泄
今回のさっちゃんの便秘との戦いは12月22日のデイサービスで始まりました。
デイサービスにいる時に、5cmほどのウンチが1本出たんだそうです。
この日からさっちゃんの苦しい便秘との戦いが始まるんだと、覚悟を決めました。

ところが、翌日も、翌々日も、そのまた翌日も何もありませんでした。
本当にな~んにもないんです!
兆候すら、雰囲気すらないんです!
これまでは便秘との戦いの幕が下りると、連日何らかの状況の進展や変化があったものです。
でも、今回は何もありません。

やっとのことで、26日の土曜日、穿いていたパンツが汚れていました。
僕はこれまでの経験を活かして、直後からリハパンと尿漏れパッドを併用する態勢に入りました。

そして今日、朝の8時40分と午後の15時10分、パッドに汚れが付着していたので、パッドを交換しました。
でも、それだけです。
今日の午後はトイレでお腹をマッサージしてみました。
いつもよりは明らかにお腹が張っています。
でも、さっちゃんは無反応。
液状の便が少しですが漏れ出ているということは固形の便も出口すぐそばまで来ている証拠です。
何かそれらしい反応や様子がさっちゃんにあってもいいはずなのに、何にもありません。

これからどのように進行していくのかさっぱり分かりませんが、今回ひとつだけファインプレーがあります。
それは土曜日にリハパンとパッドの併用にすぐに踏み切ったこと。
パンツが汚れてしまうと、洗濯も大変です。
それに汚れが見つかるたびに、ズボン、ズボン下、パンツと脱いで穿き替えなければなりません。
パッドならパッドの交換だけで済みますからとっても楽です。
僕も少しは経験を積みましたから、ちょっとは賢くなったみたいですね。

明日以降、どうなっていくのか心配ですが、さっちゃんが苦しむことが少ないことを祈るだけです。
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買い物も兼ねて、3kmほど先のホームセンターまで散歩に行きました

2020-12-26 23:56:45 | 買い物
さっちゃんとの散歩はほぼ毎日行っていますが、山歩きは3週間ほどご無沙汰です。
今日からはデイサービスも言語リハビリもお休みになってしまいます。
10日間はさっちゃんには何の予定もありませんから、せめて山も散歩もしっかりと歩こうと思っています。

それで今日から僕が決めたこと。
それは僕自身が早起きすること。
僕は基本グータラなので、何も用事がない日はアラームもかけないで寝たいだけ寝ることが多いんです。
それじゃあこの10日間でどこまで生活リズムが崩れてしまうか分かりませんから、せめて朝だけはちゃんと起きようと思ったんです。
早起きと言っても、普通、いや、多くの働いている人にとっては遅い起床だと思います。
7時半にはアラームをかけて、起きる。
たったこれだけのことです。

それに加えて、よく歩こう、と。
今日も2時半過ぎに家を出て、3kmほど先にあるホームセンターへ行きました。
その8割方は多摩川土手を歩けますから、散歩も兼ねて行ける心地の良い買い物です。

ここのところ探している買いたいものが3つあるんです。
まずは僕のジャンパー。
10年以上愛用していた素朴な安物のジャンパーが昨年いよいよボロボロになって、着ることが出来なくなったんです。
今は人からもらった Marmot の裏地がフリースのウインドブレーカーのようなのを着ています。
でも、これは胸にひとつしかポケットがなくて、使い勝手が良くありません。
ポケットは3つは欲しいんです。
最初はユニクロあたりで探したんですが、分厚かったり、重かったり、高価過ぎたり、僕の求めている軽くて安くて使い勝手の良いものがありません。

次に探しているのはバケツ、それもブリキとかトタンとかの鉄製のバケツ。
10リットルに近い容量のバケツが欲しいんです。
プラスチック製のバケツがあったのですが、古くなってひび割れだらけになってしまったんです。
どうせ買うのなら、自然にも優しい(はずの)鉄製のバケツ。

3つ目はさっちゃんの手袋。
普通の手袋はあるのですが、さっちゃんは自分ではなかなか上手く手袋をはめることが出来なくなっているんです。
それで、僕が手袋をはめてあげるんですが、それがなかなか難しい!
途中で諦めてしまうことがほとんどです。
ですから、5本指の手袋ではなくて、親指とその他全部、そんな手袋を探しているんです。
何週間も探しているのですが、見つかりません。


土曜日の多摩川土手はいつもよりは人の出が多いですね。
特に多いのは自転車です。
後方から来て、すぐ横を高速で通り過ぎる自転車には恐怖を感じますね。
マナーのいい優しい方もおられて、スピードを押さえてくれるのはもちろんですが、「右を通ります」などと声も掛けてくれたりします。

明るい空に白い月が浮かんでいました。
最初に、さっちゃんに「月だよ」と教えてあげた時は見つけることが出来なかったみたいです。
でも、2回目以降は見つけることが出来ました。
さっちゃんは月のことはすぐに忘れてしまいますから、僕は繰り返し「月だよ」と言います。
そのたびにさっちゃんは何やら小さな声を上げて、感動なのか、驚きなのか、何かの感情を表現していますね。

ホームセンターでは小物の手袋から探しました。
でも、探している手袋はありませんでした。
次は僕のジャンパー。
作業着のコーナーがあって、そこで良さそうなのがありました。
価格も2000円台。
本当はじっくりと選びたかったんですが、さっちゃんの気分が持ちそうにないと思いましたから、今日は買わないことにしました。
他の作業着等を扱っている店でも探してみたいと思います。

3つめのバケツですが、広い店内を見て回りますが、見つけることが出来ません。
結局、お店の人に聞きました。
ほとんどがプラスチック製ですが、ひとつだけトタン製のがありました。
容量も9リットルなので、これを買うことにしました。

さっちゃんは機嫌を悪くすることもなく、最後まで僕に付いて来てくれました。
これくらいの長さ店内をウロウロすると、さっちゃんは忍耐力の限界に至るせいなのか、機嫌が悪くなって勝手にどっかに行ってしまうことがよくあるんです。

帰りも往きと同じ多摩川土手を帰りました。
山の端に沈む直前の夕日が左前方から眩しく斜光を投げかけます。
土手から離れるころに、太陽は山に沈みました。

その時です。
さっちゃんが僕に上空を見るように促すんです。
見上げると、何10羽ものカラスが沈んだばかりの夕陽から遠ざかるように、皆同じ方角へ飛んで行ってるんです。
塒に急いでるんでしょう。
さっちゃんが上空を見上げながら「からからから」と声を上げました。
さっちゃんも僕もしばらくずっと見上げていましたから、100羽ほど飛んでいたのかもしれませんね。

帰り道のいつもの水辺には11羽浮かんでいました。
いつもの倍ほどの長い散歩でしたが、さっちゃんは最後まで楽しそうに(多分)歩き切りました。
ただ、太股の外側がちょっと痛いようですね。
立ち止まってそこを押さえる動作もありました。

帰宅して、まずはおやつを食べました。
先日、無印良品で買っておいたマドレーヌですが、「美味しいね」と言いながらさっちゃんは食べてくれました。
夕食もまあまあ食べてくれました。
とにかく小食なさっちゃんですから、食事量が不足しているのは確かなんですけどね。
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今日はクリスマスイブですが、さっちゃんはほぼ一日中寝ていました

2020-12-24 23:09:18 | 今日一日の暮らしぶり
さっちゃんが朝の8時前に布団から上半身を擡げたのに気付いて、僕も目が覚めました。
どうするのかな? と見ていると、起き上がるようなので僕も起きることにします。
さっちゃんの右腕を持って、立ち上がるのを手助け。
さっちゃんが何故起き出したのかは分かるはずもありませんが、とりあえずトイレへ。

トイレでは頻繁にひと悶着あります。
まずはズボン、ズボン下、パンツを脱がす際に抵抗することが多いので、さっちゃんと僕との攻防があるわけです。
今朝も脱がされることに抵抗するさっちゃんを僕は力で制して脱がします。
そうやっても、普通の様子でいる時と、怒り始める時とがあります。
ほとんどは普通の様子のままなんですが、今朝は怒っていましたね。
僕はさっちゃんに頭を小突かれたりもしました。
でもまあ、それほど激しい怒りようではありませんでした。

便座に座ってしばらくすると、おしっこが出て来ました。
良かった! 良かった!

最近は家でも外を歩いている際でも、漏らしてしまうアクシデントがありません。
それは、おしっこが出そうな時間になったり、念のために前もってトイレに入っておくからです。
とは言え、もしさっちゃんが尿意を訴えたら、多分今でもすぐにおしっこが出るんだと思います。
それなのに、朝は何故、尿意を感じて(多分)目を覚まし、トイレに入るまでおしっこが出ないんでしょう?
我慢する様子すら見えませんし、果たして尿意の自覚すら無いように見えるのです。
不思議ですね。

トイレから戻って来て、さっちゃんは再び布団の中に戻りました。
僕はそのまま起きることにして、食器を洗ったり、テレビ朝日のワイドショウを観たりしました。
その後、自分の朝食を作って食べ、録画したテレビ番組を観たりしました。
去年7月に録画した考古学者・森本六爾を紹介した番組です。
さっちゃんが起きて来る様子がまったくないので、この反骨の学者の人生をじっくりと観、初めてこの人物のことを知りました。

になってもさっちゃんは起き出して来ません。
普通、自分から起きて来たり、布団の中で身を擡げたりするものです。
僕はそのタイミングでさっちゃんを本格的に起こすことが多いんです。
そろそろ起こそうかなとも思いましたが、本当にぐっすり寝ているようです。
これで起こしたとしても、テーブルで突っ伏して寝るのは目に見えています。

僕はさっちゃんをそのまま寝かせておくことにして、いつもはなかなか出来ない事務的な用事を片付けることにしました。
クレジットカードの利用明細を記した封書が4年間分ほどほったらかしになっていたので、その整理をしました。
さっちゃんのデイサービスの曜日以外でこれほどまとまった時間が取れたのは珍しいことです。

その整理がほぼ終了しかけたころ、さっちゃんが起き出して来ました。
暖かな寝室から戸を開けて姿を現わします。
僕が居るダイニングは暖房もなく、とっても冷えています。
さっちゃんはダイニングの冷気にあたると、「ひや~~っ!」とか「つべたい~!」とか、小声で叫びます。
寝室の暖気がダイニングにも流れ込んできます。
僕はさっちゃんを着替えさせました。
時間がすでに2時半ころで、この後、朝食(?)を食べてもらって、すぐに散歩に出るつもりですから、最初から外出着を着せました。

昨晩8時ころに就寝してから、今朝のトイレで起きたのはありますが、18時間も寝ていたことになります。

朝食のオートミールを食べ、も飲み、すぐに散歩に出かけました。
出かける直前にトイレに入りましたが、おしっこが出てくれました。
散歩で立ち寄ったコンビニでショートケーキを買いました。
さっちゃんには分からないでしょうが、僕たち二人のサイレントナイト!


一昨年はさっちゃんの妹さんのご自宅に招かれて立派なクリスマスケーキを頂きました。さっちゃんもケーキを前にして満面の笑みで写真に写っています。昨年小さなタルトのクリスマスケーキを買って二人で食べました。写真のさっちゃんには笑顔がありません。今日のクリスマスケーキはコンビニのショートケーキです。

さっちゃんは季節の催し物を大事にする人でした。
僕はどうでもいいタイプでしたけど、お正月に始まりクリスマスや年越し蕎麦までの様々な行事や食事をさっちゃんが行なってくれて実に嬉しかったんです。
このような昔からのしきたりもいいものだな、と初めて感じさせてくれたのがさっちゃんでした。
柚子湯や菖蒲湯、七草粥、お萩なども僕の子供のころ実家ではしなかったことなので、新鮮でしたね。
クリスマスはさすがに子供の頃も祝っていましたが、これからも続けて行ければと思います。
さっちゃんは何も分からなくなっていますし、今年はコロナ禍の中ですから、実に寂しいお祝いになってしまいました。
ささやかでも続けて行こうと思っています。

ケーキを一緒に食べましたが、さっちゃんは3分の1ほど残して、テーブルに突っ伏して寝始めました。
布団に連れて行きました。
それから再び一度も目を覚まさずに眠り続けています。
真夜中まで後1時間、多分寝続けているでしょうから、今日1日で21時間は寝ていた計算になります。
最近、ちょっと心配になって来ました。
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天覧山、トラバース岩の1往復、達成出来ちゃいました!

2020-12-22 23:57:07 | 僕の自由時間
天覧山でひとり岩トレを始めてから、今日で18回目となりました。
一人ですし、ザイルも持って行きませんから、行なっているトレーニング内容はトラバースのみ。
トラバースと言うのは横移動のことです。
地面すれすれの高さから、飛び降りても全然危なくない高さの間を、僕は横に移動しています。
岩登りと言うと、上に登ることばかり考えてしまいがちですが、降りることや横移動することも含まれています。
降りる技術は登る技術とかなり異なるものですが、トラバース(横移動)となると、ほとんど同じと言っていいと思います。

これまで最下部岩場の易しいトラバースをメインにトレーニングして来ました。
でも、今日からはトラバース岩メインにしていくつもりです。
と言っても、急に最下部岩場を止めて、トラバース岩ばかりやるわけではありません。
気持ちの問題ですね。
そして、最下部岩場の往復回数を徐々に減らしていって、トラバース岩の往復回数を増やしていくつもりです。


いつも通り最下部岩場に到着すると、コーヒーを淹れ、コロッケ1個を食べます。
ストレッチや柔軟体操をします。
これまではまず1往復し、ストレッチと柔軟をし、10往復をし、ストレッチと柔軟をしていました。
でも、今日からはいきなり9往復です。
往復回数も上のトラバース岩を増やすのと反対に減らしていく予定です。
ゆっくりと9往復し終え、ストレッチと柔軟体操を済ませました。


▲この運動靴はムーンスターのジャガー。靴底のフリクションがよく効く運動靴です。つま先で立ちこむような小さなスタンスでない限り、岩登りにも使える運動靴。RCCⅡ3級までなら僕はこれで登っていました。それ以上に難しい岩場でもスタンスが細かくなければ、この運動靴で登れます。沢登りにも使えます。最下部岩場のトラバースはこれまでずうっとこの運動靴でした。昔から使っているので、もうこれも何足目かなんですが、かなり傷んで来ていますね。

これまでは最下部岩場の広場でお昼も食べていましたが、今日からは上で食べようと思います。


▲トラバース岩の左側に少し引っ込んだ場所があります。幅が1mもないのですが、休むのにはちょうどいいスペースです。下に小さく人物が写っていますが、これが休憩している僕。もう少し下(手前)から入れたかったのですが、カメラが安定するこの場所からはこんな感じでしか撮れませんでした。

最下部岩場と違って、ここは陽光に溢れています。
同じく南向きなので暖かい。
最下部岩場よりもずっと暖かいんです。
最下部岩場は岩が冷たくて、最初は指が痺れるほどですが、ここトラバース岩はそんなことはありません。
休憩場所で、甘いインスタントコーヒーを飲み、塩くるみパンを食べました。

そして、いきなりトラバース開始です。
左から右への片道トラバース先々週できるようになりました。
まだいちばん合理的なムーブまでは確立できていませんから、毎回冷や冷やものですが、それでも何とか出来ると思います。
1回目のトライで出来るとは思いませんでしたが、今日も何とか出来てしまいました。

今日の目標は右から左への片道トラバースなんですが、指や腕の持久力もまだ健在のようなので、そのまま続けてみることにしました。
右から左への最初の辺りが上手くいかずに落ちていたんです。
今日も最初はそこで駄目でした。
でも、落ちることなく安定した場所まで戻って、再トライ。

同じホールド(手がかり)とスタンス(足場)を使っても成功する時と失敗する時があります。
手→足→手→足では上手くいかなくても、足→手→手→足なら上手くいくこともあります。
2度目のトライでこれまで突破できなかった箇所を突破できました。
ホールドもスタンスもこれまで使っていたものばかりなんですが、上手く行けました。
ただ、自分でもどうやったのか、正確には把握できていません。
でも、1回できると何となく体で分かる、そんな感じは残りますね。

今日は右から左への片道トラバース完成を目標にしていたのですが、思いがけず1往復を完成させてしまいました。
次回は少し間隔が空きますから、再度1往復することを目標にしたいと思います。

今日は家にまっすぐ帰らないで、スーパーへ回って買い物してから帰りました。
それでも3時前には帰宅できましたから、お風呂にお湯を溜めてゆっくりと浸かることが出来ました。
今、胸や背中、腕や指の筋肉が心地よく痛く感じています。
最下部岩場の時とは違いますね。
トラバース岩は筋肉に対する負荷が何倍も増えていると分かります。
クライミングに必要な筋力、持久力を付けていきたいと思っています。

最後に、ちょっとだけさっちゃんのことも。
今日のデイサービスで5cmほどのウンチが1本出たそうです。
一日、ずっと穏やかだったとのこと。
部屋には戻らず、そのまま散歩に行きました。
が綺麗でした。
土星までは見えませんでしたけれど、木星らしき星は見ることが出来ました。
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午後、掛かり付けのお医者さんに行くつもりでしたが、さっちゃんの急な不穏で行けなくなりました

2020-12-21 23:16:48 | 大変なこと
連日不穏が続くさっちゃんですが、今日は比較的穏やかなスタートでした。
僕はちょっとヒヤヒヤしながら接していたのですが、何事もなくお昼も過ぎていきました。

今日は掛かり付け医を訪れて、をもらってこようと考えていました。
デイサービスや言語リハビリ、そして病院の定休日を考慮すると、月曜日が一番余裕を持って行くことが出来るのです。
病院も冬休みに入りますから、早めに薬をもらっておこうと思ったんです。

2時過ぎたころから、さっちゃんには何となく「もうすぐ出かけるよ」と雰囲気作り。
まずはトイレへ行ってみますが、おしっこは出ませんでした。

続いて、着替えをしてもらおうと、ソファに連れて行きます。
ソファに座ってもらう直前に、今穿いているズボンを少し下ろしてから座ってもらわなければなりません。
でも、さっちゃんは僕がズボンを下ろすいとまもなく座ってしまいました。
こうなると、もう一度立ってもらって、ズボンを下ろさないといけません。

ここからです。
さっちゃんが急に怒り始めたんです!
立ち上がってもらおうと、手を取り、腕を取る僕に対して、怒りの言葉を投げつけ始めました。
僕の胸を押して僕を倒し、足で僕を蹴飛ばそうとします。
昨日までのこともあるので、僕は力ずくでズボンを脱がすことはしませんでした。
普通のジャージのズボンで、ちょっと寒いかもしれませんが、このままで出かけることにしました。

今度はダウンの上着を着てもらおうとしました。
着てくれません。
腕を通してもくれません。
僕はこれも諦めました。

ウールの帽子をかぶせて、さっちゃんの手を引いて、「出かけるよ」と言って玄関に連れて行きます。
これは、さっちゃん、素直に付いて来ました。
靴を履いてもらって、玄関から出て、鍵を掛けます。
普段なら、すぐそばで待っていてくれるんですが、今は不穏の最中。
待たずに、ひとりで先に歩いて行ってしまいます。

いつも降りている階段のところを通り過ごして、アパートの廊下を進んで行っています。
その先にも階段はあるので、そこから降りればいいや、と思っていました。
あっ!
僕は忘れものをしたことを思い出しました。
マスクです。
病院に行くのですから、持って行かなければなりません。
引き返さなければならないのですが、さっちゃんの抵抗は激しかったですね。
勝手にどこかへ行かせるわけにもいきませんし、なんとか来た方向へ戻るように仕向けますが、凄い抵抗。
手も繋いでくれませんから、肩を抱いて押すような感じで歩いてもらいました。
今にも大声を上げて喚きそうな雰囲気でした。

アパートの廊下をさっちゃんを押すように歩きながら、僕は考えました。
薬をもらいに行くチャンスは来週にもあるんだから、今日は無理しない方がいいんじゃないか。
僕は病院へ行くのは中止して、このまま散歩に出かけることにしました。
散歩ならマスクは不要です。

いつも使っている階段に来ましたが、何故だかさっちゃんはそこを降りたがりません。
結局、エレベーターで降りました。

外に出ると、さっちゃんは「寒い」と言います。
それで、僕のザックに入れて来たさっちゃんのダウンを出して着てもらおうとしましたが、まだ着てくれません。
まだ2時半くらいですし、風もなく陽も出てますから、暖かく感じる日です。
怒っているさっちゃんにダウンを無理やり着せる方法はありません。

散歩と言っても、さっちゃんは僕と手を繋ぐことを拒否して、勝手に歩いて行ってしまいます。
僕のことを気にして、ちらっと眼で探しますが、僕の行く方向へ付いて行こうとは思っていないようです。
僕はさっちゃんの少し前を歩いて、いつもの散歩コースへ導こうとするんですが、左へ曲がった僕には付いて来ずに、真っすぐ歩いて行ってしまいました。

僕は再びさっちゃんの少し前を歩き、この先では右か左に行くしかありませんから、そこでさっちゃんの進む方向をコントロールしようと考えました。
そこで、僕は左へ進みます。
続いてさっちゃんですが、右へ進んでしまいました。
僕は仕方なくさっちゃんの行った方へ向かいます。
ところで、さっちゃんですが、僕と逆方向へ進んだものの、やっぱりちょっと心細いようです。
これまでは手を繋いでくれませんでしたけれど、ここで試しに手を伸ばしてみると、さっちゃんは抵抗せずに手を繋いだままでいてくれました。
不穏がどうやら解けたようです。
あ~あ、良かった!

家を出てから300~400mの場所でした。
少しだけ遠回りのコースですが、ここからいつもの散歩コースに向かいました。
暖かな場所で立ち止まって、ダウンを着てもらいました。
何にも抵抗せずに、いつも通り、着てくれました。

久し振りに早い時間での散歩でした。
暖かくて本当に心地よい気候でした。
いつもの散歩時間は4時前後から5時くらいの時間帯が多いのですが、その時間帯よりも人も少ないんですね。
これからはこの時間帯に散歩したいと思いました。
さらに遠回りのコースを選んで、1時間以上の散歩は終了。
帰宅してからも、さっちゃんの不穏は現われていません。
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今日のさっちゃんは目覚めてすぐから本物の不穏でした

2020-12-20 23:58:33 | 大変なこと
昨日書いたブログは理屈っぽ過ぎる書き方で分かりにくい文章だったと思います。
分かり易く言い直すと、こんな感じでしょうか?
さっちゃんの不穏の大部分は、僕の日頃の接し方次第で無くなったり軽くなったりするものがほとんどだと思われる。
まだ分かりにくいですね。
ぶっちゃけて言うと、さっちゃんの不穏の大部分は僕のせいだ。

ところが、今朝からのさっちゃんの不穏は理由がさっぱり分かりません。
僕は布団の中で目覚めて、同じく目覚めていたさっちゃんと目を合わせましたが、その時は普通な感じでした。
しばらくして、僕は布団から出て、自分の朝食を作り始めました。
コーヒーを淹れ、ベーコンエッグはフライパンの中で出来上がっていて、トマトは皿に、洗ったレタスがざるの中、イギリスパンはトースターの中。
あと少しで食べられるという寸前で、さっちゃんが寝室の戸を開けて起き出して来ました。

さっちゃんの顔を見た瞬間に、「これはやばい!」と感じました。
眼つきが厳しいんです。
いつもなら「もう少し寝てていいよ」と、布団の中に入ってもらうんですが、
今のさっちゃんは僕のそんな言葉には耳も貸さず、ダイニングに来て、ウロウロし始めます。
さっちゃんの手を取ろうとしても、振り払われます。
寝巻きのズボンがずり落ちているので、上げてやろうとしても、ズボンに触らせてもくれません。
テーブルの自分の椅子にさっちゃんは座りました。
ずうっと何やら喋っていますが、怒りの感情をばら撒いている感じです。
さっちゃんの前に僕はひざまづいて、寝巻きのズボンを上げてやろうとしましたが、胸を押されて、僕は後ろに転がされてしまいました。

触らぬ神に祟りなし、です。
僕はさっちゃんを放っておくことにしました。
僕は録画したテレビ番組をただただ観ることにしました。
せっかく作った朝食はそのまま、冷えるに任せています。
さっちゃんはテーブルの上の鍋敷きやコースターを手に取ってちょっとだけ放ったりはしましたが、迷惑になるほどのことはしませんでした。

だいぶん時間が経って、少しさっちゃんも落ち着いてきたような感じがしました。
僕はさっちゃんの手を引いて、寝室に連れて行き、まずは布団の中に入るよう促しましたが、どうやら入りたくはないようです。
次に、ソファに座ってもらって、寝巻きのズボンを脱がせ、靴下を穿かせ、室内着のズボンも穿いてもらえました。
続いて、寝巻きのシャツを脱がせようとしたのですが、さっちゃんの凄い抵抗にあいます。
それでも、なんとか寝巻きのシャツは脱がすことが出来ました。
冬場はヒートテックの下着を夜も着てもらっていますから、寝巻きを脱いでもらっても裸ではありません。
いつもはその上にタートルネックのフリースを着るんですが、さっちゃんは腕すら通させてくれません。
僕に対して猛烈に怒っているようで、僕に何もさせてくれません。
タートルネックは着てもらうハードルが高そうですから、普通のボタンのシャツを着てもらおうとしましたが、それも拒絶。

ヒートテックのシャツだけを着て、ウロウロし始めました。
僕は再びテレビの録画番組を観る人に。

さっちゃんがベランダとの間の窓を開けたようです。
しばらくすると、フローリングの上を歩くコツコツという音が。
ベランダ用のサンダルを履いて、歩いているようです。
これで歩き回られると嫌ですから、僕はすぐに駆けつけサンダルを脱がせました。
脱ぎたくはないさっちゃんですから、サンダルを脱がすときは力を入れなければなりません。
ですから、さっちゃんの反発心はこんな際にもより大きくなるはずです。

さっちゃん、今度は玄関の方へ行きました。
何をしているのか心配ですが、僕はあえて見には行きません。
見に行ったとしても、さっちゃんに怒られるだけですから。
しばらくすると、さっちゃんがまた玄関のサンダルを履いてフローリングの床を歩いている音がします。
僕は先ほどと同様に、さっちゃんの元へ行き、脱がせました。

玄関あたりは寒いはずですが、その後もさっちゃんはそちらへ行ったまま。
僕はこのチャンスを利用して、台所で朝食を食べました。
コーヒーだけは温め直しましたが、イギリスパンは冷えて硬くなっていました。
食べ終わってもさっちゃんの姿が見えないので、僕は玄関、そして洗面所へ行きました。
さっちゃんは洗面所の奥で座っていました。
上半身はヒートテックといえども、下着のシャツ1枚ですから、寒かったはずです。

さっちゃんを立ち上がらせて、寝室のソファに連れて来ました。
そして、やっとさっちゃんはフリースの中間着を着てくれました。
さらにボタンのシャツも。

さっちゃんをテーブルの椅子に連れて来て、朝食(と言っても正午を過ぎていましたが)のオートミールを食べてもらいました。
全部食べてくれました。
もオートミールと一緒に飲んでくれました。

さっちゃんが起きてから3時間近く、原因の分からない不穏が続きました。
その後のさっちゃんですが、問題行動は起こさないものの、僕は腫れ物に触るような慎重な対応をせざるを得ませんでした。
さっちゃんはいくらでも眠ることが出来るようですから、可能な限り寝ていてもらいました。
時々起きて来ては、僕になにやら文句を言ったり、プラスチックごみを手にして、どこかへ持って行ったりしてましたね。
3時のおやつも声をかけずに僕だけで食べました。
散歩に誘うのも怖くて出来ませんでした。
何かをきっかけにまた不穏な行動をとられるのが嫌だったんです。

とは言え、夕食までも食べてもらわない訳にはいきません。
寝ているさっちゃんに静かに声をかけ、夕食に誘います。
一度は立ち上がったさっちゃんでしたが、夕食よりも寝る方を選びました。
僕が起こそうとすることを怒ってるような感じすらします。
僕はさっちゃんが夕食を食べそうにないと予想していましたから、まだ玉子かけご飯も作ってはいませんでした。
一度目を覚ましたさっちゃんが寝静まるまで僕は待ちました。
そして、寝静まったと分かってから、自分の夕食をいただきました。

さっちゃんは今日一日中不穏でした。
普通な時がありませんでした。
不穏の強弱はありましたけれど、普通のさっちゃんは今日はいませんでした。
さっちゃんが本物の不穏な時には、僕は息を潜めて暮らさなければなりません。
明日の朝、起きた時の幸いを祈るような心境ですね。
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さっちゃん、久し振りに不穏が多く現われています

2020-12-19 23:56:43 | 大変なこと
さっちゃんの不穏、と言ってもさほど大事(おおごと)ではないような気がします。
不穏という言葉も、一般的にはただ単に「穏やかでない」であったり、「何か悪いことが起こりそうな様子のこと」です。
さっちゃんの介護をするようになって、デイサービスのスタッフの方などが「今日のさっちゃんは少し不穏な時がありましたよ」などと言っていました。
最初はよく意味が分からなかったのですが、ネットで調べたりして、何となく分かっては来ました。
医療、介護の分野では「体動が激しかったり、興奮したりで、不安で危険をはらんだ精神状態」のことをそう呼ぶんですね。
せん妄の一症状なのだそうです。

ただ、介護の世界ではこの不穏という言葉がより幅広く曖昧に使われているような気がします。
必ずしも厳格な医学用語としてではなく、漠然とした雰囲気で使われているようです。
この不穏という言葉は幅広く曖昧に使えるとても便利な言葉だと僕は感じています。

ただ単に、穏やかな精神状態でなく苛々してたり腹が立っていたり、そんな時にも不穏という言葉を当てはめます。
さっちゃんの不穏も大部分はそんな精神状態の時のことだと僕は思います。
もちろんせん妄の一症状としての不穏もあるのかもしれませんが、その境目は僕にはよく分かりません。
つまり何を言いたいかというと、さっちゃんの多くの不穏の原因は健常者と同じではないかと思うんですね。
僕のさっちゃんへの仕打ちや態度に腹を立てたり、思うようにいかなくて苛々したり、自分の現状を悲しく感じたり、
理由も分からずに心が沈んだり、そんな様々なことがさっちゃんの感情の中でも湧き出ているんだと思うんです。

そんな心の状態を行動で表現したら、それも不穏と呼ばれることになるんでしょう。

さっちゃんの不穏な行動を見ていると、理由が分かる時もあります。
それは僕が原因の時なんですが、それはもはや不穏とは呼ぶべきでないかもしれません。
さっちゃんと僕が喧嘩をして、言葉や肉体的にぶつかると、さっちゃんがそのような反応行動をとるのはある意味当然だとも思えるからです。
認知症でなかったころには押さえられていた反応行動が、今は押さえることなく表出しているだけなんだと思います。

トイレで便座に座る時や着替えるために服を脱いでもらう時など、さっちゃんの意に反することをしなければなりません。
寒いトイレでパンツまで脱ぎたくはないでしょう。
でも、僕は脱がそうとしますから、さっちゃんは凄く抵抗します。
便座に座ってからも、僕への腹立ちは収まらずに、僕の頭をポンと叩いたりします。
おしっこをして、もうトイレから出たいと思ったさっちゃんがまだ拭き終わっていないのに立ち上がってしまいます。
そんなさっちゃんを僕は力ずくで便座に再度座らせます。
そんなことをされるさっちゃんの身になって考えると、確かに腹立たしいことですよね。

寝巻きに着替える時も同様です。
今年は痩せたせいなのか、去年までよりもずっと寒がりなさっちゃんになっています。
着替えですから、まずは脱がさなければなりません。
さっちゃんは寒いので脱ぎたくないでしょう。
脱がされないように抵抗します。
その抵抗をはねのけて、僕は脱がします。
さっちゃんが怒ってしまって、僕の頭を叩いたり、脚で腹を蹴ったりするのも分かります。

さっちゃんは起きている時間の大部分、僕に纏わり付いています。
僕のすぐ側に居ることが多いんです。
何やら喋りかけ続けることも多くて、無視していると怒り始めますから、ある程度は対応しなければなりません。
それが僕にはものすごく負担なんです。
さっちゃんは僕があまり対応してくれないので怒り始め、僕は次第に我慢も限界に近づいてさっちゃんを排除したくなるんです。
そして、最終的には喧嘩ですね。 
肉弾戦もありますが、大人と4、5歳の幼児との戦いのようなものです。
僕が極限まで力をセーブしてさっちゃんをやっつけます。
さっちゃんは何度も何度も僕に反撃して来ますが、僕へのダメージはゼロ。
同じようにやっつけられ、最終的には静かになってしまいます。
そんなになると、僕としては、悪いことをしたな、と思っちゃいますよね。

さっちゃんが夕食を食べない理由は、大部分は眠たいからです。
それは仕方がないので、最近は無理に食べてもらおうとはせずに、諦めて寝てもらいます。
たまに、不穏と食事時が重なって食べないことがありますが、そんな時は少し時間をあけてみます。
5分、10分時を置くだけで、食べてくれることもたまにはありますからね。
でも、昨日の晩はこれまでにない不穏のありかたでした。
夕食は食べるんですが、僕の食事介助だけは受け入れないのです。
夕食の玉子かけご飯を僕はスプーンで食べさせるのですが、スプーンを手ではねのけるんです。
コロッケ、マカロニサラダ(以上は買った惣菜)、豚の角煮をさっちゃんは手で掴んで食べました。
こぼしたおかずを皿に戻そうとしたり、テーブルの汚れを拭こうとすると、怒り出すんです。
明らかに僕の介助というか、関わって来ること自体を拒絶していましたね。
理由は分かりません。

ちなみに、豚の角煮ですが、初めて作ってみました。
僕は豚バラ肉が好きで、よくブロックで買って冷凍しておくのですが、今のさっちゃんには炒めた程度では硬くて食べてくれないのです。
小さく切ったりすれば食べてくれるのですが、すごく手間がかかります。
最近は豚バラ肉の薄切りを購入することもあります。
それなら食べることが出来ます。
なんとか大きな塊りの豚バラ肉を食べてもらえないものかと考えた結果、豚の角煮に行きついたという訳です。
初めて作ったにしては、なかなかの出来と自画自賛です。
お箸で簡単に切り分けることが出来ます。
さっちゃんには小さく切り分けて出してあげました。
手で掴んで全部食べてくれました。
全部と言っても数10gくらいでしかないでしょうが。

昨日のデイサービスでも午前中は不穏な様子だったとスタッフの方が報告してくれました。
家では、不穏と普通が波のように繰り返される、そんな感じでしょうか?
さっちゃんの不穏はそんなに大事(おおごと)ではないと、最初に書きました。
あえて言うならば、不穏と普通ではなくて、普通の中での感情変化ではないかと思うんです。
さっちゃんが負の感情をコントロールするのが困難になっているせいだと思うんです。
そうだとすると、誰しもがそうですがある程度は仕方がないと思います。
と同時に、僕自身の接し方でもある程度は変えうるということでしょう。
まずは、僕が原因と考えられる不穏を減らすことから頑張ってみようかと思います。
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