僕の所属する山岳会YYDの仲間が真名井沢を遡行するプランを立てたので、
最初と最後で会おうと、
出発駅と下山駅を同じにする計画を立てました。
出発は僕とさっちゃんの方が1時間早くスタート。
途中で追い抜かれる際に、まずは顔を合わせるつもりだったのですが、中央線遅延の影響で会えず。
沢パーティーは1時間以上遅れることになったので、僕たちも当初の予定以上にもっともっとゆっくり!
奥多摩はこの時季が
新緑の美しいシーズンです。
真名井沢林道は赤杭(あかぐな)尾根までジグザグに登りながら延びています。
見晴らしの開けた林道ですから、対岸山腹や谷の奥の新緑の光景も眺めながら歩けます。
ただ林道歩きとはいえ、真名井沢の本流から離れる「とりがや橋」から
標高差500mほどは登ります。
でも、ゆっくりゆっくり歩きますし、休憩もたびたびですから、さっちゃんも疲労しないようです。
尾根に出て、登山道を歩くようになると、あとはほとんど下る山道。
さっちゃんもあまり疲れることはないようでした。
この日は珍しく、さっちゃんは山歩き中に
4回も用足しをしました。
ただ、最後の1回だけはちょっとだけ間に合わず、
少しだけ濡らしてしまいました。
トレペでよく拭き、パンツの中、ズボン下の中、ズボンの中にトレペを挟んでおきました。
古里駅の綺麗な多機能トイレでチェックしましたが、パンツもほぼ乾いていましたね。
沢パーティーもほぼ予想通りの時間に下山しました。
でも、隣り駅に下山したので、連絡を取り合って同じ電車で合流。
僕の最寄り駅まで来てくれて、ネパール料理店『ネパールキッチン』で下山後の打ち上げ!
ネパール人のSRさんもいたので、彼がネパーリー語で注文してくれます。
僕とさっちゃんもこの店で食べたことのない
裏メニューがどんどん出て来ました。
7人の山仲間とさっちゃんと僕、話しが盛り上がります。
客は僕たちだけですから、会話の声もよく通ります。
ところが、さっちゃんだけは会話の輪に加わることが出来ません。
食べるのも、僕が取り皿に載せてあげないと食べません。
そのうち、まだ少ししか食べてなかったのに、
「もう食べない」と。
さっちゃんは自分だけ会話に加われないので、詰まらないんでしょうね。
さらに、
「帰ろうよ」と僕に小声でぶつぶつ話し掛けてきます。
沢メンバーの中のさっちゃんと仲のいい女性の隣りにさっちゃんの席を移してもらいました。
彼女にさっちゃんのことも構ってもらうと、さっちゃんにも
再び笑顔が浮かびました。
こんな時、山仲間は有難いなぁと思いますね。
▲真名井沢林道を登っていきました。新緑が美しい季節です。
▲赤杭山到着。山名標識では赤久奈山になっていますね。
▲赤杭尾根も新緑の中を歩きます。
▲この季節は春の花が咲き誇るころでもあります。詳しい名前は分かりませんが、スミレですね。
▲写真の右に『ネパールキッチン』の看板が。写っているのは同じ経営の『ラーラ』。
ところで、今回このような山行計画を立てたのには訳があります。
今年になって、強く感じるようになってきたのですが、
さっちゃんが僕から離れて一人でいることを凄く
怖がったり嫌がったりするのです。
もちろん、よく知る誰かが一緒にいてくれるとそれはないのですが、
昨年までのようにさっちゃんを一人家で留守番してもらって、
僕が沢登りに行くようなことは出来そうもありません。
もしそんなことをしたら、さっちゃんへの
精神的ダメージがすごく大きいと感じるんです。
それに、僕がいても時々起きる事態なんですが、
さっちゃんは「家に帰りたい」と言って、自分でもよく分からない「自分の家」へ行こうとします。
一人で留守番してもらっていると、以前より家から外へ出てしまい、
結果的に戻れなくなり
徘徊してしまうことになってしまう可能性大なのです。
今年からは僕にとってやりたい登山はますます出来そうにありませんね。
さっちゃんと一緒に歩く山行の中で、
僕のやりたい形を作っていこうと思います。