さっちゃん 空を飛ぶ

認知症で要介護5の妻との楽しい日常を 日記に書き留めたいと思います

僕の腰痛もさほど影響なく、無事に今日のトレーニングが出来ました

2022-10-25 23:40:48 | 介護トレーニング

先日の土日とその前の週の土日に、2週続けて泊りの山行を僕はして来ました。

今の僕にとっては比較的重い荷物を背負って、岩稜登山と沢登りをして来ましたから、腰への負担が大きかったんだと思います。

昔から通っている接骨院へ、先週の水木金と今週の月火と通いましたから、今日は先週よりも僕の腰の状態は良かったと思います。

まさか、この程度の山行で腰にここまで影響があるとは予想できませんでしたから、今後は気を付けたいと思います。

若いころのようにはいかないんだ、ということが実感できました。

 

今日もまずは抗原検査です。

前回が右の鼻だったので、今回は左の鼻でした。

ほんの2、3秒ですけれど、実に嫌な気分ですね。

思わず咳き込んでしまいました。

もちろん陰性です。

 

今日の介護トレーニングのメニューは以下のようでした。

①上着の着せ方脱がせ方

 着せる時は、可動域が少しでも大きな腕の方を後から袖を通す。

 脱がす時は、その腕から先に脱がす。

 手首、肘、肩などを持って動かす。

②車椅子からベッドへの移動

 これは前回の復習ですね。

 右手が脇の下から肩甲骨を抱えるとすれば、左手はお尻を抱えて抱くようにして立ち上がらせて回してベッドへ座らせる。

 これは介護士のT野さんが行ないました。

③オムツ交換

 実際にさっちゃんのオムツを替えました。

 前回もそうでしたが、今回もオムツはほとんど汚れていなくて、パッドだけの交換でした。

 細かなコツがたくさんあるのですが、書き切れないのでここでは書きません。

 スムーズな交換が出来るようになるには、かなりの場数を踏んで慣れることが必要ですね。

 T野さんがひと通り行なった後、同じことを僕も行ないました。

 温かなタオルでさっちゃんの陰部周辺やお尻も拭きました。

 陰部から肛門へ向けて拭き、その逆向きでは拭いてはいけません。

 温かなタオルを拭く面を変えながら拭くわけですが、どの面で拭いたかを忘れてしまうのには困ってしまいましたね。

 僕なりの拭く面の順番を決めておかねばならないようですね。

 オムツを穿かせる際にも細かなコツがたくさんあります。

④ベッドから車椅子への移動

 これは僕が行ないました。

 もちろん、T野さんがチェックし、手を貸してくださいますけれど。

 ベッドの高さは車椅子よりも少し高いくらいで。

 片手を首の下からさっちゃんの肩甲骨を掴むように持ち、もう片方の手は曲げた膝の下を。

 そして、お尻の手前側を独楽の軸のように使って、くるっと回してベッドの端に座ってもらいます。

 床の上の足をキチンと揃える。

 脇の下からの肩甲骨とお尻を抱きかかえるように持って車椅子に座らせる。

 完璧とはいきませんが、僕はまあまあの合格点だったかなと思います。

 

これで今日の僕へのトレーニングは終了です。

僕自身はもっともっと何時間でも続けたいのですが、実験台になっているさっちゃんが疲れてしまいます。

小1時間が限度なんでしょうね。

S田さんが来られて、さっちゃんを3階へ連れ戻してくださいました。

僕はエレベーターの前まで、さっちゃんをお見送りです。 

 

▲16:12。さっちゃんは眼を閉じていることの方が多いです。たまに開けてくれたときに、パチリ。

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初回の介護トレーニングで2ヶ月ぶりのさっちゃんに会いました

2022-10-18 23:42:10 | 介護トレーニング

いよいよ今日から僕に対する介護トレーニングがスタートします。

週に1回、毎週火曜日に行なわれることになりました。

僕の介護技術習得の早い遅いで、さっちゃんが自宅に帰れる日も早くなったり遅くなったりするのです。

頑張らなくっちゃ。

とは言え、僕は土日に行なったハードな山行の影響で腰が痛くて仕方ありません。

椅子から立ち上がる際にも、イタタタタ、と呻く始末。

そんな不安も抱えながら、約束の時間15時15分の10分ほど前にI老健に到着しました。

 

I老健では年輩の看護師さんが来られて、僕に抗原検査を行なってくれました。

綿棒を右の鼻の穴に突っ込みます。

時間的には僅か2、3秒のことだと思いますけれど、得も言われぬ刺激と不快感が僕を襲います。

思わず、くしゃみも出てしまいます。

15分後と言うことでしたけれど、それよりも長く経過したようでしたが、目出度く陰性でした。

そして、看護師さんが広い会議室のような部屋に僕を案内してくれました。

 

そこには介護ベッドが置いてあり、車椅子と女性が一人いました。

車椅子は背中側しか見えていませんでしたが、どうやらさっちゃんが座っているようです。

車椅子の前に行き、さっちゃんの顔を覗き込みます。

「さっちゃん、僕だよ」

マスクをしたさっちゃんの眼が大きく見開いたように見えました。

僕の方を見つめて、言葉にはならない言葉を発しました。

僕はとても嬉しく感じました。

さっちゃんは表情をほとんど表現できませんし、言葉(音声)でも感情は伝わって来ません。

でも、僕と会った瞬間の眼と声は僕の姿を見た驚きと喜びだと僕には感じられました。

さっちゃんは僕のことを覚えてくれているだろうか?

認知症なんだから忘れていて当然だよな~ぁ。

そんな不安を抱いて、2ヶ月ぶりのさっちゃんとの対面に臨みました。

でも、覚えてくれていたようですし、僕の姿を見て喜んでくれていると思えましたから、それだけで僕は幸せでした。

もちろん、僕のそんな印象を裏付ける何の証拠もないのですけれどね。

 

さっちゃんといた女性は恐らくさっちゃんを担当してくださっている介護士さんの一人なんでしょうね。

彼女の指導で、車椅子からベッドへの移動、その逆も教えていただきました。

今年の初春に10日間だけ自宅にいた時に比べても、脚の力がほとんどなくなっているようです。

車椅子の前にいったん立って、それからベッドに座るのではなくて、抱えられるがままにベッドに移っています。

 

ベッドの上で体を横向きにする時、まずは膝を曲げてもらうのですが、脚に力が入って硬くて曲げてくれないことがあります。

そんな時は無理せず、力任せに曲げようとしてはいけないと教わりました。

ベッドの上での体の位置を上げたり下げたりの方法も教わりました。

どんな時でもそうですが、腰やお尻や肩など、頑丈な骨の部分を持って動かすのだそうです。

弱い場所を持って無理に動かすと、骨が簡単に折れてしまうのだそうです。

ここまでのことだけでも、たくさんのコツ(技術)があって、何度も実践して慣れていかないと簡単には習得できそうにありませんね。

今日は僕も少しは実践しましたけれど、初回でもありますし、ほとんどは見ているだけでした。

 

最後に、オムツ交換をしました。

これも細かなたくさんのコツがあって、何度も何度も実践しないとスムーズには出来るようになりませんね。

ちょっと捩れていたり、ぴったりフィットしていなかっただけで、皮膚に負担がかかったり、おしっこが外に漏れだしたりするのですから。

この時のさっちゃんは排便はありませんでしたし、排尿も多くなかったようです。

介護士さんも「排便があると、少し大変ですよ」とおっしゃっていました。

ここまでで小1時間、今日の介護トレーニングが終わりました。

 

▲16:21。最後にさっちゃんをカメラで撮らせてもらいました。ずっと入れ歯をしていませんから、口元はどうしても窪んでしまいます。立ったり座ったり、ベッドでは体を横にしたりとたくさんさっちゃんには動いてもらいましたから、さっちゃんも疲れたのでしょうね。写真を撮ろうとしたときは、眼をつむったままで、なかなか眼を開けてくれませんでした。僕が諦めたころに開けてくれました。でも、開け方が弱いですね。

 

さっちゃんもベッドもエレベーターで上の階へ帰って行きました。

エレベーターの扉が閉まるまで、僕はさっちゃんを見送りました。

 

来週の火曜日は僕自身の体調を万全にして臨まなければなりませんね。

介護は腰に負担のかかる動きが多いですから、今日のように腰が痛い状態は避けなければなりませんね。

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自宅介護実現へのスタートが切られた気がします

2022-10-11 23:55:34 | 介護老人保健施設(老健)

今日11日、I老健で面談がありました。

まずは最初に、さっちゃんの最近の体調報告があります。

栄養摂取ですが、胃瘻造設後400kcalしか摂れなかったのですが、最近から600kcal摂れるようになったそうです。

600kcalで嘔吐することなく順調に摂取し続けることが出来たら、800kcalの実現も近いのではないでしょうか。

その他、体温、心拍数、血圧、排尿、排便も安定しているそうです。

排便はもちろん便秘症のさっちゃんですから、毎日という訳ではありませんが、薬と浣腸のおかげもあって順調なようです。

は窓から差し込む光を眺めて、さっちゃんの機嫌が良さそうだとS田さんには感じられるそうです。

そんな時に浮かべる笑顔がとても素敵だと、S田さんは今回もおっしゃってくださいました。

そう言われると、僕まで嬉しく幸せな気分になってしまいます。

ただ、夕方になると疲れて来るせいか、少し機嫌が悪くなることもあるそうです。

さっちゃんが「も~~っ」と、ちょっと不機嫌なふくれっ面のような感じを出してくるんだそうです。

S田さんはそんなさっちゃんの様子を見て、「なんて可愛らしいんだろう」と思うんだとか。

僕はそんなことを言ってくださるS田さんのことが好きになってしまいそうです。

 

話はお腹に設置された胃瘻のペグのことに移ります。

胃瘻造設後、最初の3ヶ月1回目のペグ交換をするのが普通だそうです。

ですから、来月ですね。

その辺りのこと、どうするのかを病院に聞いてみてくれるそうです。

ちなみに、2回目以降は半年ごとになるのだとか。

 

さらに、ついについに、僕への介護トレーニングの件が話しに登場しました。

さっちゃんの体調が安定したらそのトレーニングが始まるとは言われていましたから、そろそろだろうなとは思っていました。

来週の18日(火)からスタートします。

週に1回、毎週火曜日です。

夕方のその日2度目の栄養摂取の際に、その方法を教わるようです。

午後3時15分に行き、抗原検査を行なって、陰性なら3時半からさっちゃんのところへ向かうことになるそうです。

栄養摂取前の口と鼻からの吸引、胃瘻のペグと栄養バッグ(多分)との接続、その他にもいろいろあると思います。

栄養の与え方と吸引の他には、オムツ交換、口腔ケア、車椅子への移乗(その逆も)、車椅子での正しい姿勢の維持等々。

僕が学ばなければならないことは数限りなくあるようです。

僕のマスター度合次第でさっちゃんが自宅に戻って来れるスケジュールが左右されます。

「普通、どれくらいでトレーニングが終了するのですか?」と聞いてみました。

「さっちゃんはいろいろと大変ですから、1ヶ月半か2ヶ月くらいでしょうか」との返答。

頑張らなくてはいけませんね。

 

その他にも検討しておかなければならない課題はたくさんあるようです。

自宅訪問して、我が家のさっちゃん受け入れ態勢を見たりもするようです。

いろいろと準備するつもりだった部屋の模様替えも、結局一切手を付けていません。

介護ベッドを置く部屋を過ごし易いように片付けなければなりません。

そのためには、最初にまずもうひとつの部屋を片付けて、不要な家具を処分しなければなりません。

今度こそ、タイムリミットもぼんやりと見えて来ていますから、ちゃんとやらなければと思います。

 

動きだしました!

さっちゃんが我が家に戻って来ます!

僕のことを覚えてくれているでしょうか?

最初は人にも環境にも慣れないことと思います。

我が家に馴染み、僕を受け入れてくれたら、どれほど嬉しいでしょう!

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24年ぶりに山栗ご飯を作りました

2022-10-06 16:33:23 | ザイルと焚火と焼酎と

9月25日にシダクラ沢を遡行して稜線に出ると、山栗がたくさん落ちていました。

その時は僕だけは栗拾いせずに、拾った栗は他のメンバーにあげました。

翌週の10月2日、同じ辺りの尾根を歩くことにしたのですが、N村夫妻が参加して、目的のほとんどが栗拾い山行になったのです。

で、僕も今回は栗を拾いました。

今年の奥多摩は山栗の当たり年のようで、どこを歩いても足元には山栗がたくさん落ちています。

 

山栗拾いをして、山栗ご飯を作ったのは、実に24年ぶりのこと!

何故覚えているかと言うと、長期入院していたさっちゃんのために山栗ご飯を作って、食べてもらったからです。

1998年2月に愛鷹連峰で遭難し、脛骨上部骨折したさっちゃんは2度の手術をし、2度の長期入院をしました。

秋の山栗の時季は2度目の入院中だったんです。

奥多摩で山栗拾いをし、今回よりも苦労しながら殻を剥き、渋皮を剥いで、やっぱり塩味だけで山栗ご飯を作ったんです。

病院でさっちゃんと一緒に食べた山栗ご飯は素晴らしく美味しかった記憶が残っています。

今回のよりもずっと美味しかった!

記憶というのは素晴らしいですね。

恐らくは(ほぼ確実に)、実際の味以上に記憶の中では素晴らしく美味しい山栗ご飯になっているんですね。

そんな記憶は人を幸せにしてくれます。

 

どのように作ったのかとか、『ザイルと焚火と焼酎と』に書きました。

よろしければ読んでみてください。

山栗ご飯を作りました

▲いつもと同じように3合炊きました。僕にとっては3合は4食分です。3食分は冷凍しますから、昨日も今晩も山栗ご飯を食べます。

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天覧山平日岩トレ№1 ――― ひょんなことからトントン拍子に決まりました

2022-10-05 22:52:17 | ザイルと焚火と焼酎と

YYDの沢仲間とのメールのやり取りの中でのことが発端でした。

僕が久し振りに沢中での焚火がしたいと思って、易しい泊り沢を計画しようと思ったのです。

それで、沢仲間や今年沢登りを始めたようなメンバーにその旨メールしたんです。

すると、HTさんから返信がありました。

「その日は仕事で参加できませんが、時々平日に休めることがあります」と言うのです。

それでとんとん拍子に天覧山での岩トレが決まりました。

最初の返信があった翌日には天覧山での岩トレが決まり、その翌日に実行したのです。

それで前日に山行計画を公開したところ、N村さんも参加となったわけです。

 

2年前から始まった天覧山の平日岩トレ、独りで始まり、途中F沢さんも参加しました。

F沢さんが会から去り、再び独りとなり、さっちゃんの入院で平日の岩トレはなくなりました。

そして、8ヶ月経ってまた平日の天覧山岩トレスタートです。

今回は毎週と言う訳ではありませんが、コンスタントに月に1回とか2回、実践できればな、と期待しています。

 

詳しくは『ザイルと焚火と焼酎と』を読んでください。

平日の天覧山岩トレ再開かな? とりあえず№1

▲13:56。天覧山の最下部岩場の中央にある小ハングルート4級+です。まずはこのルートをトップロープで楽に登れるようになることが目標ですね。この日は初回ですから、登れなくて当然です。

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さっちゃんに心寄せてくださったお二人と茅尻沢左岸尾根を登りました

2022-10-04 13:10:24 | ザイルと焚火と焼酎と

ここのところ山のブログもさっちゃんのブログも滞りがちです。

さっちゃんに関する情報は面会も出来ませんし、老健からも漏れ聞こえて来ません。

寂しいことですけれど、「便りのないのはいい便り」と思うしかありません。

 

4週間ほど経ってしまいましたけれど、YYDの仲間、SS木さんとT橋さんと奥多摩の山を歩いて来ました。

このお二人はYYDの中でもとりわけさっちゃんに心を寄せてくださったお二人です。

さっちゃんのために山歩きの計画を何度も立ててくださいました。

僕から言うのも何ですが、さっちゃんはとっても魅力的な女性だったと思います。

以前ともに所属していた山岳会では、僕よりもさっちゃんの方が皆さんに好かれていたのは確かです。

それが認知症の影響で、さっちゃんの人間性はぼやけた有り様でしか顕われなくなりました。

失語症も進み、言葉もだんだんと出なくなりました。

さっちゃんの人間性が他人には把握されようもない状態だったはずです。

そんなさっちゃんのことを好いてくださり、さっちゃんのために山歩きを計画し、一緒に歩いてくださる。

そんなお二人には感謝しかありません。

 

この日登った茅尻沢左岸尾根、この尾根がある倉沢谷流域の幾つものコースについては下記の山ブログの中でも書いています。

さっちゃんと探りながら歩いたエリアです。

この尾根もさっちゃんと歩ければよかったのですが、心だけは共に歩きました。

 

詳しくは『ザイルと焚火と焼酎と』をご覧ください。

奥多摩の茅尻沢左岸尾根を久し振りの山仲間と歩いて来ました

▲11:06。塩地谷を渡って、そこから茅尻沢左岸尾根は始まっています。この沢辺もさっちゃんとの思い出が満ちている場所です。ここでタープを張って焚火をし、ひと晩過ごしたことがあります。

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