さっちゃん 空を飛ぶ

認知症で要介護5の妻との楽しい日常を 日記に書き留めたいと思います

クリスマスの日、さっちゃんと面会しました

2023-12-29 23:33:51 | 面会

12月25日クリスマスにさっちゃんと面会しました。

その後、いろいろとバタバタしていて書き記すのが遅れてしまいました。

 

クリスマスは月曜日です。

さっちゃんとの面会予定日はいつも火曜日なんですが、変更してもらったのです。

と言うのも、火曜日の26日にN村さんから天覧山での岩トレに誘われていたからです。

一度は断ったのですが、よく考えると面会日を変更してもらえばいいんだと、当り前のことに気付いたのです。

電話してみると、変更できました。

前の週の19日もそうすれば良かったんですね。

19日は午後に僕の放射線治療が予定されていたんです。

 

▲15:11。さっちゃんは毛布に覆われて暖かそうな格好でやって来ました。でも、この日は眠たかったのか、あまり目を開けてくれません。

 

「さっちゃ~ん、目を開けてごら~ん」

「あっ! 目が開いたね。あれれれ、すぐに閉じちゃ駄目だよ」

「今日はね、クリスマスなんだよ。Merry Christmas!」

などと、話しかけ続けます。

▲15:13。さっちゃんが目を開けた瞬間を狙って、パチリ! この日は目を開けてもせいぜいこの程度でした。でも、時々「あ~~、う~~」と喋ってくれました。

 

今年のクリスマス、僕は何もしませんでした。

去年も、一昨年も。

さっちゃんが居ない、たった一人のクリスマスでは何もする気にはなれません。

2020年12月24日さっちゃんと二人の最後のクリスマスイブでした。あんまり食べられなくなっていたさっちゃんでしたから、クリスマスケーキではなくて、ショートケーキだったのですね。飲み物もワインではなくて、紅茶だったのでしょうか?

 

3年前のクリスマスイブの日のブログです。

今日はクリスマスイブですが、さっちゃんはほぼ一日中寝てました

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胃瘻のPEG交換をしました

2023-12-16 23:51:55 | 胃瘻

さっちゃんは食べ物を噛んだり飲み込んだりする能力を失っています。

ですから、胃に直接栄養を流し込むために胃瘻を設置しています。

その胃瘻はおよそ半年ごとに交換しなければなりません。

その交換日が今日、12月16日(土)でした。

 

朝7時40分に僕は家を出て、自転車でI老健へ向かいました。

8時20分、予定通りI老健を出発して、介護タクシーで病院へ向かいます。

いつもの介護タクシーよりも立派な、一見すると救急車のような車体です。

I老健へ入所する前に入院していた病院ですし、近いので、さっちゃんもあまり大変ではないと思います。

 

▲8:32。僕は固定された車椅子のすぐ横の座席に座りました。久し振りにさっちゃんの手を握り、額を擦り、間近に視線を交わしました。さっちゃんの体温とともに、温かみが伝わって来ます。嬉しい!

 

病院で受付を済まして、PEG交換をする処置室の前で待ちます。

9時に呼ばれ、さっちゃんは台に横たえられました。

毎度のように長時間待たされたらどうしよう、と危惧していましたが、どうやら9時の予約時間を厳守してくださったみたいです。

さっちゃんが長時間待機できる状態でないことが伝えられていたのかもしれません。

PEG交換自体は簡単な処置みたいで、9時8分には終了しました。

 

▲9:23。会計を済ませるために待合室で待ちます。

 

会計が終わると、先ほどお世話になった介護タクシーの運転手さんに電話をかけます。

10分もせずに来てくださり、I老健へ戻ります。

 

▲9:50。さっちゃんは疲れてないでしょうか? ちょっと心配です。

 

I老健に着くと、スタッフの皆さんが「早かったね~」と言います。

僕も早く終了できて良かったな、と思いますね。

長くなると、さっちゃんへの負担が凄く重くなりますからね。

さっちゃんの新しい洗濯物を受け取って、僕は家路につきました。

朝食を摂ってなかったので、正午にいつもの朝食(昼食か?)。

その後、洗濯をして干しました。

翌日は日和田で岩トレですから、日曜日の夜まで干しっぱなしになりますね。

 

この日、テレビで『サントリー1万人の第九』が放送されていました。

僕は大音量にして聴いていました。

合唱パートになると、僕は幾度も嗚咽し、むせび泣いてしまいます。

さっちゃんは昔、東京都の合唱団に所属していて、年末には第九を歌っていました。

僕もさっちゃんからチケットを貰って、何回も上野のコンサートホールに聴きに行ったものです。

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さっちゃんとの面会はやっぱり嬉しいですね

2023-12-12 22:35:34 | 面会

今日毎週火曜日の面会日です。

洗濯したさっちゃんの服を渡し、ガラス窓の前の面会スペースで待っていました。

エレベーターから車椅子に乗ったさっちゃんがこちらへ来ます。

いつものさっちゃんです。

表情もあるようなないような、よく分からないさっちゃんです。

だからと言って、さっちゃんの心を感じない訳ではありません。

僕の心の中のさっちゃんと共鳴して、何かを言いたいような気持ちを感じ取れます。

 

「さっちゃ~ん、さっちゃ~ん」と、名前を連呼して呼びかけるのは基本中の基本です。

「こんにちは~」

「元気にしてましたか~?」

「もう少し喋ってごらん」

「あ~~、う~~」などとさっちゃんが声を出すと、

「そうそう、もっとあ~~って言ってごら~ん」

さっちゃんが目を瞑ると、

「さっちゃ~ん、目つむっちゃったね~」

「目を開けてごら~ん。こっちを見てごら~ん」

「今日は晴れてるよ。暖かいよ~」

「これからお風呂だってよ~」

こんな風に15分間の面会時間中、ずっと僕はさっちゃんに喋りかけ続けます。

面会時間は瞬くまに終了してしまいます。

スタッフの方が来ます。

「さっちゃ~ん。もう終わりだって。また来週会おうね~」

「またね~」

さっちゃんが運ばれて、エレベーターに乗り込むまで見送りを続けます。

 

今日のさっちゃんは時々小さく咳き込んでいました。

痰がちょっと溜まっていたんでしょうか?

時々目も瞑りました。

▲15:12。さっちゃんの眼には何かしら想いがこもっているように僕は感じてしまいます。

 

今日は洗濯した物を僕から渡すだけの日でしたが、月曜日に出たさっちゃんの洗濯物を渡してくれました。

こんな風にしてくれると、とっても助かりますね。

また、下着のシャツに関して、「伸縮性のあるものがいい」と言われました。

両腕が拘縮して、胸の前で左右の手がクロスしているからです。

フルオープンのパジャマを楽天で購入しましたから、そんなシャツもそこで探してみようかと思います。

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さっちゃんの服を洗濯するのは嬉しいですね

2023-12-09 15:29:00 | 洗濯

昨日の10時2分にI老健から電話がありました。

毎度のことですが、病院やら施設やらから電話が来ると、緊張しますよね。

内容自体は平凡な日常的なことでした。

僕は昨日の金曜日にさっちゃんの洗濯物を受け取りに行く予定でした。

ところが電話では「来ていただいても洗濯物はほとんどありません」と教えてくださいます。

それに、金曜日の午後は入浴の日ですから、洗濯物が発生します。

と言う訳で、土曜日の今日、洗濯物を受け取りに。

 

明日の日曜日はM谷さんから誘われて、天覧山へ岩トレに行くのですが、ついでに少しハイキングもして来ようと思っています。

今後、歩けるチャンスも減って来たり、なくなるかもしれませんからね。

月曜日は雨が少し降るみたいですから、洗濯は出来ません。

ですから、今日早めに洗濯物を受け取りに行き、午後すぐに洗濯したんです。

明日まで干しっぱなしですね。

▲14:18。何故か、この3着と靴下1足だけでした。干し終わって、こんな風景を眺めると、ほんの一瞬、刹那ですけれど、さっちゃんと共に暮らしているような錯覚で、嬉しい気持ちが生まれて来ます。

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がんでした。でも、思いのほか心理的ダメージはありませんでした

2023-12-07 22:51:20 | 粘液型脂肪肉腫

12月7日(木)抜糸と生検の最終的結論の報告日でした。

抜糸は予約時間からさほど遅れることなく、しかも痛くもなく終了。

それから長時間、報告の場に呼ばれるのを僕は待ち続けました。

 

正午を過ぎて呼ばれると、すぐに「脂肪肉腫です」との報告を受けました。

その報告を僕はまったく動揺なく冷静に受け入れていましたね。

自分でも何故だか理由は分かりません。

それとも今後じわじわと心理的錯乱が訪れるのでしょうかね。

その脂肪肉腫の中にも悪性度の低い順に4種類あると説明してくれます。

低い順に、高分化型、粘液型、多形型、脱分化型、です。

そして、僕のは2番目の粘液型脂肪肉腫なんだそうです。

 

さらには、治療方針を話してくれます。

一般的に脂肪肉腫には放射線治療はあまり使えないそうなのですが、粘液型に関しては使えるのだそうです。

放射線治療を用いる詳しい理由は僕にはよく分からないのですが、使った方がいいようですね。

腫瘍及びその周辺部位の切除手術のに使うケースとで使うケースがあるそうなんです。

「どちらにしますか?」と言われても、「僕に分かるはずもありませんよね」。

お医者さんも「そうですよね」としか言えません。

「専門の先生のお考えに従うしかありません」と僕。

と言うことで、放射線治療を先行させることになりました。

早速、来週からスタートすることになりましたが、「毎日で4週間」と言っていたような・・・・。

土日は休みなんでしょうけれどね。

周辺の神経細胞等にダメージが及ばないように、弱い放射線で行なうみたいです。

弱い放射線なので、回数を増やすのでしょうかね?

 

その後1月下旬あたりで手術するようです。

3週間ほどの入院になるだろうとのこと。

 

かつては足を切断する手術も行なわれていたそうです。

先生は「今は良い義足もありますしね」と言います。

でも、今は可能な限り残す手術になって来ているようです。

有難いですね。

「術後はリハビリ等もするでしょうが、歩けるようになりますか?」と僕は聞いてみました。

先生は「歩けるようになりますよ」と。

「階段などは?」と聞くと、「もちろん、まったく問題なくとは言えませんが」と。

がんの転移を防ぐためにも周辺も含めて切除しますから、大腿部の筋肉を半分ほどは失うことになるのでしょう。

まあ、そうなってみないと、その先のことなんて分かりませんよね。

 

今後、僕の左足大腿部がどうなるのか?

客観的に興味・関心の対象にしていきたいと思います。

それ以上に、僕の心理的様相がより興味深いですね。

いったい、どのようになって行くんでしょうかね?

精神を安定的に強固に保てるんでしょうか?

さっちゃんに対しては、しっかりと支えて行ってあげられるんでしょうか?

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N子さんとK子さんが先に面会していて、僕はほとんど面会できませんでした

2023-12-06 22:07:47 | 面会

12月5日(火)は面会と面談のある日です。

家でいろいろと雑用を済ませて、ギリギリの時間に出発しました。

I老健に面会予約時間の2、3分前に到着。

洗濯物を渡し、新たな洗濯物を受け取ります。

玄関ロビーの端っこには面会中の方の姿が二人見えました。

「前の面会の方が押してるんだな~ぁ」と思いました。

でも、何となくその面会者の声に聞き覚えがあります。

その二人も僕のことに気付いたみたいです。

N子さんとK子さんです。

さっちゃんの実の妹のお二人。

この日に来られることを聞いていなかったので、ちょっと驚きました。

 

さっちゃんはこの日も車椅子に座っています。

前回よりはほんの少しだけ背もたれを倒しているのかな?

なおさら、視線が上向きになっているような気もします。

通話機を渡してくれるので、僕は「さっちゃ~ん」と話しかけます。

K子さんが言うには「今日は時々『あ~』とか喋っていたよ」とのこと。

僕が話しかけた時は無言でした。

1分も経たず、係の方が来て「もう時間ですよ~」と言って、さっちゃんを連れて行ってしまいました。

▲15:03。係の人が来て、さっちゃんは連れていかれました。

 

N子さんはさっちゃんのすぐ下の妹さんなんですが、I老健にはまだ来たことがなく、一人で来るのを不安がっていたので、K子さんが同伴したんだそうです。

少し早めに来て、成りゆきで二人一緒に面会に臨んだみたいですね。

病院の時と同様、I老健も面会できる人数が2人までと言うことは知っていたと思います。

僕の到着を待ってくれれば一番良かったんだとは思いますけれど、まあ面会してしまいますよね。

さっちゃんは妹さん二人に一緒に会えて喜んだんではないでしょうか?

(妹さんだと分かっていればの話ですが)

 

その後、僕はS田さんとの面談がありました。

さっちゃんのこの1ヶ月間の様子の報告を受けるのです。

体調は安定しているようですね。

便秘の状況も従来通りのようです。

車椅子にも長くは乗せられないようですが、1日に10分とか20分とか乗ってるんだと思います。

その程度だと、何故下肢が黒ずみにくくなったのか、理由は分からないみたいですね。

 

褥瘡を作らないように体位交換に努めたり、胃瘻なので口を使いませんから、通常以上に口腔ケアに注意を払ったりしてくれているようです。

さらには、さっちゃんは自分の意志を訴えることが出来ませんから、職員の方が積極的に声掛けを行なって、発語を促しているそうです。

常にさっちゃんの声や視線や心との接触を頻繁に行なっていないと、さっちゃんの体調等を察することが出来ないからです。

S田さんが来週とその2週間後の面会予約も取ってくださいました。

インフルエンザ(新型コロナも)が早く終息して、さっちゃんとの面会がガラス窓越しでなくなる日が来て欲しいものですね。

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モラトリアムっぽい期間もあと僅かで終了です

2023-12-04 23:39:36 | 粘液型脂肪肉腫

僕の左足大腿部に関するこれまでの経過をまとめておきます。

2023年10月11日(水)、H村整形外科でレントゲン検査。

10月12日(木)、紹介された健診センターでMRI検査。

10月17日(火)、H村整形外科でMRI検査結果の報告を受ける。

        K林大学病院の専門医を紹介され、予約をとる。

11月16日(木)、K林大学病院でレントゲン検査をし、専門医の診断を受ける。

        同日、血液検査も。

11月24日(金)、K林大学病院で生検手術。

11月27日(月)、K林大学病院で包帯等を外す。

今後ですが、

12月7日(木)、生検の結果報告。

 

11月24日の生検当日に悪性腫瘍かそうでないかの結果が判明する予定でした。

しかし、明確な判定に至らず、12月7日まで判定が延ばされることになりました。

左足大腿部から取り出した生体を急速冷凍し、それを極薄にスライスして顕微鏡で視るのだそうです。

悪性の度合が強いとそれですぐに分かるのだそうですが、そうではなかったようです。

もう少し丁寧な方法で再度調べるのだとか。

と言う訳で、11月24日に判明するはずだった予定が2週間後の12月7日まで延長されることになったのです。

なんとなく中途半端なモラトリアム期間のような感じですね。

 

MRI検査結果が分かる前までは、僕は「軟部肉腫に違いない」覚悟していました。

なので、「海綿状血管腫の疑い」と判断された時には、心底ホッとしました。

でも、K林大学病院の専門医師が「がんの可能性も排除できない」と言い、「どうやら、がんらしい」となりました。

僕は本当にがんであった際の心理的ダメージを軽減するためにも、「自分はがんなんだ」と信じるように努力したんです。

でも、今回は信じ込ませることが出来ません。

「僕はがんなんだ、癌なんだ」と心の中で繰り返しても、「いや、そうじゃない」と期待する想いの方が強いんです。

困ったもんです。

これじゃ、本当にがん(癌)だった時に受ける心理的ダメージが強くなりそうです。

 

海綿状血管腫だと、一度がんでない安堵感を与えられたので、そこに縋り付こうとする気持ちを払拭できませんね。

自分の心持ちの御し難さを痛感しています。

がんだと、もう登山は出来なくなるでしょう。

がんでなければ、なんとか登山は続けられるのではないでしょうか。

がんだと、さっちゃんよりも早く逝ってしまう可能性が高くなります。

がんだと、働くことも難しくなりそうですから、医療費等が払えなくなってしまいそうです。

 

まあ、何とかなるでしょう。

何とかするしかありません。

どうなっていくのか、それを楽しむしかありませんね。

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さっちゃんは面会の際、車椅子に乗っていました

2023-12-02 23:20:04 | 面会

さっちゃんがI老健に再入所してから5週間ほど経ちました。

病院の時とは違って、直接手を握りながら面会することは出来なくて、窓越しの面会になっています。

でも、ほぼ毎週面会できて、顔を見ることが出来るのは嬉しいことです。

もうひとつ嬉しいのは、さっちゃんの着ている服の洗濯が出来ることですね。

さっちゃんの着た服を洗濯することで、ほんの僅かですが、さっちゃんと一緒に暮らしているような錯覚を楽しむことが出来るのです。

 

▲11月27日(月)9:58。さっちゃんの着ていた下着と上着を洗濯しました。家のベランダで干されているさっちゃんの服を見ると、何故か嬉しい気持ちが湧いて来ます。

 

正式にはI老健での面会は2週間に1回との決まりです。

さっちゃんの場合、隔週で火曜日の3時からと決まっています。

でも、間の火曜日に他の人の面会予定が入っていなければ、僕はさっちゃんとの面会が許可されるのです。

ですから、ほぼ確実に毎週火曜日に面会できることになります。

11月28日の火曜日もそんな間の火曜日でした。

前日に洗濯した服(写真の)を渡して、新たな洗濯物を受け取ります。

今回は下着1枚だけでした。

 

玄関ロビーで待っていると、窓の向こう側に人が来ています。

さっちゃんならベッドごと運ばれてくるはずですから、「さっちゃんじゃあないのか」と最初は思いました。

でも、予約の時間ですから、さっちゃんのはずですよね。

目が悪い僕なりに目を凝らしてよく見ると、どうもさっちゃんのようです。

さっちゃんは車椅子に乗っていました。

▲15:07。さっちゃんが車椅子に乗っています。首が座っていない赤ん坊みたいですから、頭をしっかりと固定することは出来ません。頭は上を向く感じですが、時々視線を僕の方へ向けてくれます。

 

さっちゃんは自力での端坐位は出来ないと思います。

机に隠れて確認できませんでしたけれど、おそらくはベルトで固定されているのでしょう。

右足は130度ほど曲がったままですし、座り続けているとどうなんでしょう?

苦しかったり、痛かったりはしないのでしょうか?

さっちゃんにはそれを伝える術がありませんから、表情で汲みとってあげるしかないですね。

最大の心配事は下肢に血ガ降りたままになってしまうことです。

病院にいた時には、10分も座り続けると下肢が黒ずんでくると言われていました。

このことが僕は一番心配でした。

 

この日、さっちゃんは時々声を発してくれました。

前々回ほどの頻度ではありませんでしたけれど、前回はまったく喋ってくれませんでしたから、安心しましたね。

 

面会が終了し、僕は近くのイトーヨーカドーでさっちゃんの上履き(車椅子の時に履く)を購入しました。

その時、I老健から電話が入り、僕がカメラを忘れたことを告げられたんです。

僕はI老健に戻り、カメラを受け取り、ついでに上履きも渡しました。

すると、相談員のS田さんが僕に話してくれます。

「面会の後で、足を見たんだけどそれほど黒ずんではいませんでしたよ」と。

詳しい症状は僕には分かりませんが、少しは安心することが出来ましたね。

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