さっちゃん 空を飛ぶ

認知症で要介護5の妻との楽しい日常を 日記に書き留めたいと思います

今朝、デイサービスに出かける前のさっちゃんは荒れまくっていて、久し振りに最悪でした

2021-05-07 23:46:36 | 反抗? 抵抗? イヤ!
今朝、順調に僕自身の朝食が終わり、さっちゃんの朝食作りも始めました。
7時45分くらいだったでしょうか? ダイニングと寝室の間の戸を開け、寝室のカーテンも開け、テレビの音量も普通にしました。
しばらくすると、さっちゃんが半身を起こしているのが見えました。

僕はさっちゃんの元へ行き、布団等を外して、さっちゃんの右手を取って立ち上がってもらいました。
ソファに座ってもらって、着替えを始めました。
靴下は問題なく穿いてくれました。
寝巻きを脱いでもらって、上着を着せようとしたころから、さっちゃんの抵抗が始まりました。
さっちゃんの抵抗はまださほど強いものではありません。
ですから、何とか上着は着てもらうことが出来、上着のボタンも苦労はしましたが、はめることが出来ました。

そして、抵抗が決定的になったのは、ズボンを穿いてもらう段階からでした。
ズボンを両足に穿かせて、腰まで引き上げるためにソファから立ち上がってもらわなければなりません。
さっちゃんの両腕を上に持ち上げます。
普段ならそれだけで立ち上がってくれるのですが、今朝は駄目です。
僕自身も立ち上がって、さっちゃんの両腕を掴み、少し力を入れて立ち上がってもらおうとしました。
でも、さっちゃんは立ち上がってくれません。
僕を叩こうとしたり、押したりして、抵抗します。
僕も次第に頭に来始め、力ずくで立ち上がらせて、ズボンを穿かせようとしました。
駄目でした。
ズボンがゴムのズボンなら簡単だったのでしょうが、今日のズボンは前がファスナーなんです。
腰まで上げた状態で、ファスナーを上げなければならないんです。
さっちゃんはその途中段階で激しく抵抗しますから、なかなかズボンを上げることが出来ません。

僕もだんだん腹が立って来て、さっちゃんの両腕を掴んで抵抗するさっちゃんを無理矢理ダイニングのテーブルまで連れて来ました。
椅子に座らせます。
僕に対する文句なんでしょう、それは最初から喋り続けていたんですが、僕の強引さにさっちゃんは喚き始めます。
そんなさっちゃんに手を付けられず、僕はベランダへ逃走。
しばらく放置すると、さっちゃんの気分も変わるかもしれませんからね。
でも、再び戻ってさっちゃんに対応したんですが、やっぱり駄目でした。
僕は嫌気がさして、再度ベランダへ逃げました。
さっちゃんはそんな僕を見に、窓際まで来ました。
僕はベランダから部屋に入り、さっちゃんを再度椅子に座らせます。
ズボンのファスナーだけは何とか上げることが出来ました。
椅子に座ったままのさっちゃんの髪を梳こうとしましたが、頭を動かすのでそれも出来ません。

そろそろ8時30分。
デイサービスからの連絡が入る時間帯です。
食事はもちろん、水分も摂れていません。
髪も結んでいませんし、ズボンもファスナーは上げましたが、ボタンをはめていません。
薬も飲んでいませんし、トイレにさえ行けていません。

僕はもうすべてを諦めて、このままさっちゃんをデイサービスに送り出すことにしました。
連絡が来てからでは遅いので、前もって外に出ておくことにします。
さっちゃんの手を掴んで、玄関に引っ張って来ました。
さっちゃんは抵抗しますが、僕の力ずくにはかないません。
玄関で、さっちゃんの足を掴んで運動靴を強引に履かせます。
両足とも履かせ、玄関のチェーンを外そうとしましたが、片手では上手く外せませんでした。
さっちゃんを掴んでいる手を放し、両手でチェーンを外しましたが、その間にさっちゃんは靴を履いたまま室内に入って行ってしまいます。
そんな最中に、デイサービスのスタッフさんから電話が入りました。
8時35分です。
一度目は出られませんでしたが、二度目の電話に出ることが出来ました。

さっちゃんを部屋から引っ張って来て、さっちゃんと一緒に玄関から外へ出ます。
さっちゃんはブツブツ文句を言いながらも、僕と一緒に歩き、階段を降ります。
棟の外へ出ると、抵抗が激しくなりましたが、僕は強くさっちゃんの手を引いて歩きました。
すると、さっちゃんは大声をあげて、何かを訴えます。
そんなことにお構いなく、僕はさっちゃんの手を引きます。

迎えに来てくださったスタッフさんに今朝の状況を説明し、薬と髪用の輪ゴムを渡しました。
車に乗ったさっちゃんの手に消毒用アルコールをかけると、嫌がったさっちゃんがスタッフさんを叩いてしまいました。
叩かれても痛くはないと思いますし、スタッフさんも余裕の対応をしてくださります。
僕が「こんな感じなんですよ」と言うと、「大丈夫、問題ありませんよ」と言ってくださいます。
僕にとっては実に安心できる、有難い言葉でした。


さっちゃんは4時35分ごろ、デイサービスから帰って来ました。
僕はまずスタッフさんに「今日はどうでした?」と聞きます。
すると意外な答えが・・・・
「絶好調でしたよ!」
昼食もトイレも入浴も、その他諸々も完璧だったようです。
そして、「大量の排便がありましたよ」とのこと。
水曜日、木曜日予兆がありましたから、想定内のことでしたが、良かったです。
さっちゃん自身も普段の様子に戻っていました。

とは言え、一筋縄ではいかないのがさっちゃんとの付き合い。
雨が降っていて散歩には行けません。
昨日の天覧山の疲れや昼過ぎ2時半からの長風呂の影響もあってか、僕はやたらと眠かったんです。
布団で横になっていると、さっちゃんが何故なのかは分かりませんが、僕を起こそうとするんです。
僕を叩いたり、小突いたりします。
顔や頭をバチバチバチバチ叩かれるのはちょっと嫌ですが、他の部分なら筋肉痛の体には心地いいくらいですね。

途中、ズボンからリハパンまで脱ぎ捨てて現われて来た時はびっくりしましたが、
パッドにおしっこが吸収されているだけで、他には一切漏れていなかったのでホッとしました。
僕はまた布団で横になります。
何度も何度も叩かれたり小突かれたりしたのに、僕は本当に眠ってしまいました。

目が覚めたら、7時半。
晩ご飯を作らなくちゃ!
今日、お昼に買い物してきて、行者ニンニクを買ったんです。
以前はよくGWに尾瀬に行った帰りに買ったりしていました。
珍しくスーパーにあったので、値段は張りますけれど、買ったんです。
行者ニンニクの玉子とじを豚バラ肉も加えて作るつもりでした。
でも、この時間からでは晩ご飯が遅くなってしまいます。

結局、何も作らずに以下のメニュー。
冷凍してあるご飯を解凍して、玉子かけご飯→まったく食べてくれず。
残っていたお味噌汁→ほんの少しだけ食べてくれました。
玉子大のコロッケ2個→ほぼ完食。
熱湯で5分温めて、甘酢肉団子165gの5個のうち2個→最初に完食。
内容量85gの7種具材のうの花、その半分→完食。


さっちゃんは僕の方をチラッとも見てくれず、黙々と食べていました。
僕も何か手出しをして、さっちゃんに臍を曲げられでもしたら、食べてくれなくなるかもしれませんから、ただただ眺め続けました。
さっちゃんは一生懸命を使って食べています。
1回口に運ぶために、最低数回は箸で掴もうと繰り返しています。
そのうち箸が逆さになってしまいましたが、僕は直してあげることが出来ません。
直そうと箸を僕が掴むと、さっちゃんは抵抗し文句を言い、最悪食べるのを止めてしまうかもしれないからです。
でも、逆さまの箸でもさっちゃんは結構上手におかずを口に運んでいました。

ポロポロとおかずをこぼしますが、それを拾ったり拭いたり出来ません。
さっちゃんの邪魔にならない気にならない絶妙なタイミングを見計らって、僕は作業します。
食べ終わったお皿もさっちゃんに気付かれにくいようにテーブルから下ろします。

さっちゃんは僕に背中を向けて食べていますし、テレビも点けていません。
さっちゃんは一度も僕の方を向きません。
静かな夕食時間が終わりました。
最後に手だけは強引に消毒用ウェットティッシュで拭かざるを得ませんでしたが、無事終了。
口腔ケアも寝巻きへの着替えも出来ずに、さっちゃんは布団の中へ。
(その後、起き出してきた際に、寝巻きには着替えてもらいました)
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夕食を食べ始めると始まったさっちゃんの不穏、不機嫌、反抗、・・・・ 僕には何が何やらどうしたらいいんだか、さっぱり分かりません

2021-02-25 23:45:22 | 反抗? 抵抗? イヤ!
デイサービスから帰って来たさっちゃんとそのまま散歩に向かいました。
でも、200mほど歩くと、さっちゃんはお漏らしをしてしまいます。
そのまま歩いても気持ちが悪いのでしょうし、まだ家からさほど離れていませんでしたから、一旦戻ることにしました。
家のトイレでパッドを新しいのに替えて、再びの散歩へ出発。
40分ほど歩いて来て、少しお菓子を食べました。
それから僕は夕食の準備。
7時半前くらいから、さっちゃんの夕食が始まりました。

今日の夕食は思いのほか品数が多くなりました。
昨晩の残りのお味噌汁、玉子サイズのコロッケ2つ、10%引きだった菜の花と春キャベツのサラダ、そして今日作ったおかずがひと品です。
今日作ったおかずは、僕が時々よく作るヨーグルトと塩麹とターメリックに数時間漬けておいてから煮たもの。
中身は豚バラ肉、カリフラワー、里芋、ジャガイモ、エリンギ。
もちろん、玉子かけご飯もあります。

玉子かけご飯以外はさっちゃんの前に並べておきます。
玉子かけご飯には薬も混ぜて食べてもらいますから、いつも僕が食事介助しています。
さっちゃんは箸がきちんと使えません。
1本で使おうとしたり、上下逆さまに持ったりします。
そのたびに正しく持ち直させたりしますから、僕はさっちゃんの横に座っているわけです。
それに、たくさんこぼしてしまいますから、ティッシュでしょっちゅう拭かなければなりません。
そのためにも横に座った方が楽なんです。

いつものように夕食がスタートしました。
いきなり手で食べようとするさっちゃんに箸を持たせます。
さっちゃんはその箸をポ~ンとテーブルの上に置いて、手で食べようとします。
僕はまた箸をさっちゃんの手に握らせます。
でも、今日のさっちゃんはいつもと違って、それでも箸で食べようとしません。
数回そんな攻防があって、さっちゃんはだんだんイラついて来てしまったようです。
僕もそんなさっちゃんの雰囲気を感じましたから、ここは無理に箸を使ってもらわずに好きなようにさせようと思いました。

そういう訳で、僕はさっちゃんの横の椅子から離れて、さっちゃんと向かい合わせの本来の僕の椅子に移ります。
すると、どうした訳か、面前の僕に対してさっちゃんが激しく悪態を浴びせて来るんです。
(悪態と書きましたが、意味不明なので悪態とは限りませんが、そんな感じなんです)
激しい悪態が長く続くので、僕は洗面所へ逃げ込んでお風呂用の椅子に座っていました。
そうしないと、さっちゃんはずうっと怒鳴り続けていると思いますから、食事が進まないのです。
僕が居なくなると、当然ですがさっちゃんは喋らなくなります。

しばらくして、僕は再びさっちゃんの前の椅子に座りました。
すると、またさっき同様の悪態の連続です。
どうも僕はさっちゃんの食事には邪魔なようです。
それで再び僕は洗面所へ。
真っ暗な洗面所でお風呂の椅子に長い時間座っていました。

だいぶん経って戻ってみると、さっちゃんはほとんどのおかずを食べ終えていました。
玉子かけご飯は最初から片付けてしまっていましたから、食べていません。
あと、お味噌汁を残していましたね。
テーブルの上にはこぼしてはいますけれど、予想していたほどではありません。
ただ、手掴みでしょうから両手は汚れています。
油でギトギトな手になっています。

僕はウェットティッシュでさっちゃんの両手を拭こうとしますが、さっちゃんは激しく抵抗!
手は強く握りしめ、近づく僕を押し戻そうとしたり、叩いたりします。
ウェットティッシュで両手を何とか一度拭きました。
手と手の揉み合いの中でですから、どれほど綺麗になっていることか?
ですから、もう一度新しいウェットティッシュで両手を拭きます。
また、激しいバトルが展開されます。
単なる肉弾戦なら完璧に僕が勝利するのですが、その勝利はさっちゃんの強烈な反発と憎悪を生むのです。
僕に向けられる悪態や暴力(僕には痛くも痒くもありませんが)はヒートアップする一方です。

さっちゃんにはもう寝てもらおうと思いました。
でも、寝室にすら入ってくれません。
上着を脱がそうとしても、抵抗するので脱がせません。
それでも何とか、厚手のウールのシャツだけは、蹴られたり殴られたりしながら、脱がすことに成功しました。
それから、さっちゃんは僕の椅子に座ってしまい、そこから動かなくなります。

僕は作戦を変更しました。
テレビを消し、ダイニングの灯りも消します。
寝室の豆電球だけがぼんやりと部屋を照らしています。
そして、僕は洗面所へ。
先ほどのお風呂用椅子に座ります。
洗面所の戸も閉めました。
結構長く座っていました。
さっちゃんは独り暗闇の中。
さっちゃんがブツブツ独り言を喋っている声が聞こえます。
僕もまだここにいるつもり。
ただ、何もせずに長く暗闇で座っているのは嫌になってしまいました。
それで、お風呂場の電気を点けて、そこで漫画雑誌を読んで過ごすことにしました。
その灯りはほとんどさっちゃんの居るダイニングには届かないはずです。

どれくらい経過したのでしょうか?
ダイニングの方向からカチャカチャといった音が聞こえました。
その音をきっかけにして僕はさっちゃんの元へ行ってみることにしました。
ダイニングの灯りを点けると、床にはいろんなものが落ちて散らかっています。
テーブルの上に置いてあった物です。
さっちゃんは居ません。
寝室を覗いてみましたが、そこにもさっちゃんは居ません。
台所の灯りを点けてみました。
一見さっちゃんの姿はないようでしたが、いちばん奥の暗がりが動いているような気がします。
僕の眼はさほど良くありませんから、すぐには気付かなかったんですね。
さっちゃんは台所のいちばん奥で倒れた一升瓶に囲まれて座っていました。

そんなさっちゃんの姿を見ると、僕もそれまでの反感が消えて無くなってしまいそうです。
さっちゃんの両手を取って、体を引き起こしてあげます。
さっちゃんも素直に手を繋いで、僕に引き起こさせてくれます。
さっちゃんの表情はまだ硬いままですが、僕に対する敵意は消えているようでした。
手を引いて寝室に行き、そこで寝巻きに着替えてもらいます。
そして、敷布団へ上がり、横になり、タオルケットを掛け、毛布を掛け、掛け布団を掛けます。
8時半ころでした。

それからのさっちゃんは寝たり起きたりの繰り返し。
起きて来るたびに、寝室に戻します。
途中の1回はおしっこを漏らしたみたいで、トイレへ行って、パッドを替えました。
この様子だとまだ何が起こるか分かりませんから、僕は夕食を食べられませんでした。
やっと9時半ころ、さっちゃんの様子も落ち着いて来たようなので、僕の夕食タイム。
でも、その夕食の間中、さっちゃんは数分おきに起き出して来ましたね。
20回には届かなかったと思いますが、10数回は繰り返されました。
さっちゃんが起きて来るたびに、僕はテレビの録画番組をストップさせ、寝室の戸を先に僕が開けて、さっちゃんを布団の中に入れるんです。

食事も終わり、このブログを書き始めましたが、さっちゃんの寝たり起きたりは終わる様子がありません。
ですから、10時半ころ、僕はさっちゃんの隣りに入り、添い寝することにしました。
添い寝していると、さっちゃんは起きては来ません。
心が落ち着くのでしょうか、しばらくは喋り続けていますが、やがて喋り終わり、寝息を立て始めるんです。

僕は11時過ぎにさっちゃんの横から静かに這い出ました。
台所を片付け、歯磨きをし、このブログを再び書き始めます。

僕が添い寝する前ころのさっちゃんは、起き出して来て僕と顔を合わせるたびに、微かに笑顔を浮かべていました。
あれほど激しく僕とぶつかったことなど、すっかり忘れてしまったみたいです。
記憶がしつこく残る僕などは、あの時の嫌な感情も少しは残って引きずったままなんです。
でも、さっちゃんの過去を引きずらない、屈託のない微笑みは僕の心も軟らかく融かしてくれますね。

何が原因だかまったく分からないさっちゃんの突然の不穏、不機嫌、反抗に僕は翻弄されてしまいます。
そして、そんなことは全然なかったことにしてしまう、さっちゃんの微笑みには僕など勝ち目がありません。
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ほんの些細な気持ちのすれ違いなんでしょうが・・・・

2019-09-10 23:48:03 | 反抗? 抵抗? イヤ!
ある夕食後のこと、録画したドラマを観ていて最終シーンにかかったころ、
さっちゃんが僕に話しかけます。
僕はテレビを指さし、「今はこれを観てるんだから黙ってて」と無言でお願いします。
でも、さっちゃんは何度も何度も僕に話しかけます。
とうとう僕も言葉を発し、「テレビを観てるんだから、しばらく黙ってて」と強く言い放ちました。

続いて、さっちゃんは食堂と玄関の間のドアを開けっ放しにします。
それではせっかくの冷房の効果が薄れてしまいます。
僕は椅子から立って、ドアを閉めに行きます。
しばらくすると、さっちゃんはまたドアを開けます。
僕もまた閉めます。
何でさっちゃんがこのドアを開けるのか僕には皆目見当が付きません。

さっちゃんは寝巻に着替えないまま布団の中です。
すると、僕のタオルケットを持ってきました。
これも何故だか分からないのですが、よくあります。
「これは僕のだからね」とさっちゃんから取って、元の場所に戻します。
次には枕カバーを持ってきました。
それも取って元に戻すと、枕のそばには外出用ズボンが置いてありました。
もちろんズボンも戻します。

他にも小さなそんなことがたくさんたくさんあって、僕は本当に嫌になってしまいました。
玄関から出て、夜の外気に体を頭を当てることにしました。
もちろん、頭を冷やして、気を静めるためです。
僕が部屋に居ないことに気づいて、さっちゃんは気が動転するでしょうね。

しばらくたってもさっちゃんが僕を探しに玄関から出てこないので、
一回部屋に戻ってみました。
玄関のすぐそばにいたさっちゃんは、見るからに怒っています。
僕が勝手に姿を消したことを怒ってるんでしょう。

一方、僕の怒りはまだ収まりませんから、もう一回外へ出ました。
今度は玄関に鍵を掛けて・・・・
しばらくして戻ると、静かです。
さっちゃんは奥の方に居ましたが、すぐに僕の方へ来て、ブツブツと文句を言います。
僕が椅子に座ると、さっちゃんも向かいの席に座りました。

何やらさっちゃんが僕に文句を言い連ねているのですが、
何のことだか言葉にはなっていませんから、分かりません。
ついに僕も大きな声でこう言いました。
「僕だってね、怒りもするし、悲しくもなるんだよ」
「さっちゃんが僕に冷たくしたり、言うことを聞いてくれなかったりしたら」
「さっちゃんは僕の言うことなんて何にも聞いてくれないでしょ」

さっちゃんは僕の言ったことが分かってるんでしょうか?
分かってると信じたいですね。
その証拠にその後さっちゃんの言葉の雰囲気が変わりました。
しかも、意味のある言葉の出現率が高まりました。

僕の心も少しは穏やかになったように感じます。

でも、時間が流れ、さっちゃんを歯磨きに誘いました。
この2~3日、いろんな理由からさっちゃんの歯は磨くことが出来ていません。
特に上の入れ歯はもっとです。

いつもは下の入れ歯から外すんですが、今回は上の入れ歯から外してみようとしました。
でも、「あ~ん」と言えば、口は開けてくれるんですが、
僕が指を入れて外そうとすると、口を閉じてしまいます。
指を噛まれてしまうんです。
何度やってもダメでした。

いつも通り、下の入れ歯に変更、取ることが出来ました。
でも、その時点でさっちゃんはへそを曲げてしまいます。
リステリンの希釈液も用意してあったんですが、出て行こうとします。

腕を掴んで、「ちょっとこっちに来てごらん」と言うと、
さっちゃんは強く腕を振りほどきます。
僕ももう一度、体を抱きかかえて連れ戻そうとすると、
さっちゃんはそれも振りほどいて、「あんた何をするの!」と怒りを露わにします。
僕をぶつほどの勢いです。

さっちゃんは寝室へ行き、食堂との間の戸を閉めてしまいました。
さっちゃんも相当に怒っています、もちろん僕もですけどね。
でも、さっき玄関の外に出た時ほどではありません。

いま僕はこのブログを書きながら気持ちの整理をしています。
本当に些細なことばかりの連続なんです。
ここに書かなかったこと、忘れてしまったことも数多くあります。
そんな些細なことでも積み重なると、僕の心の中で大きな怪物みたいになってしまいます。

さっちゃんは言葉を失っていますから、お互いの思いが通じ合いません。
少なくとも僕は、こんな風に言葉で自分の気持ちを整理する努力が可能ですが、
さっちゃんの心はどうなんでしょう?
失われる言葉と薄れる記憶の中で、さっちゃんの心はどんな風景になってるんでしょうか?
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さっちゃんが僕を外に連れ出します。でも、何故か怒ってます

2019-01-19 18:32:26 | 反抗? 抵抗? イヤ!
今日のお昼過ぎ、さっちゃんは窓の外を見ては僕に何かを語りかけます。
2度3度と僕を窓のそばに連れてきて、何か知らせようとします。

そろそろお昼ご飯を作ろうかな、と僕は思い始め、スパゲッティでも茹でようかと考え始めました。
そんな時、さっちゃんがまた僕を窓のそばへ。
僕がさっちゃんが訴える何事かに関心を示さないことを非難しているかのようです。
僕がそこへ行って何かを解決しなければならないような主張をさっちゃんがしているようです。
(これはすべて僕の想像です。さっちゃんが何を言ってるかは全く分からないので。雰囲気ですね)

さっちゃんが僕に対して怒ってるようなので、仕方なくその場所へ行ってみることにしました。
ベランダの下あたりのようだったので、部屋着にジャンパーを羽織って出かけます。

玄関から出て、さっちゃんの後ろから付いて行こうと待っていると、
さっちゃんが僕に怒った顔を向けます。
僕はかまわず、さっちゃんの後ろに突っ立ったまま。
僕はあくまでもさっちゃんが連れて行ってくれる場所に案内されるだけ。
さっちゃんが階段を下り始め、棟の外へ。
そこでも立ち止まって、僕に怒った顔を向けます。
「付いてくだけだからね」と僕。
不機嫌そうに、さっちゃんは歩いていきます。
時々、後ろを振り向いては、何かブツブツと怒ってます。

ベランダの下の方へ行くのかと思ってましたが、まったく別の方角へ。
駅やスーパーの方角です。
さらに進むと、スーパーの方向へ。

僕もこれは何か思ってたことと違うな、と感じたものですから、手をつないで歩くことに。
ちょっと意地悪して、スーパーでない方向へ引っ張って行こうとすると、
さっちゃんはそれに抵抗して、ものすごく強い力で僕をスーパーの方向へ引っ張ります。
何か、すごく怒ってますね。
手はつなぎましたが、行く方向はさっちゃんに任せました。
スーパーへの道の真ん中あたりで、さっちゃんは道が分からなくなりました。
僕もだんだんさっちゃんへの優しい気持ちを取り戻しつつありましたから、
(それまでは、冷静と言うか、さっちゃんには冷ややかな態度だったと思います)
僕がさっちゃんをスーパーへ連れて行ってあげることにしました。
さっちゃんも抵抗しません。

スーパーに着きました。
さっちゃんが本当にスーパーに来たかったんだかどうかは分かりません。
でも、さっちゃんは普通な感じですね。
フードコートのリンガーハットで皿うどんとちゃんぽんを食べました。
さっちゃん用のスリッパやお菓子などを買って、帰りました。

お昼を食べて以降は、さっちゃんはこれまでのいきさつは忘れてしまったみたい。
普通な感じでした。
さっちゃんが当初、僕に何を訴えかけていたんだかは不明なままです。
何のために僕を外に連れ出したんでしょう?

でも、そんなことはどうでもいいんだと分かりました。
今後はさっちゃんが僕と外へ行きたがったら、出来るだけ楽しく一緒に外へ出ようと思います。
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新しいカテゴリーを追加しました。最近少しずつですが増えてるような気がします

2018-12-18 11:12:18 | 反抗? 抵抗? イヤ!
反抗したり、抵抗したり、「イヤ!」と叫んだりするのは
幼児とかだったら新しい自我の目覚めだったりして、一概に悪いことではないような気がします。
でも、認知症の場合はどうなんでしょうね?
僕のさっちゃんへの対応が少々押しつけがましくなっていたり、
さっちゃんのとる行動への否定的言動が印象として蓄積されていってるせいなのでしょうか?

昨日の月曜日は午前中からちょっと様子がいつもと違っていました。
さっちゃんは哀しそうでした。
「わたしは何にも出来ない」とうつむきがちに喋るんです。
表情は明らかに泣き顔で涙も滲んでるようでした。
そんなですから、僕は近寄ってハグしてあげようとしますが、
さっちゃん、それを嫌がるんです。

時間が流れ、日没のころ、さっちゃんは何かしら不満そうな雰囲気を漂わせています。
ぼそぼそ喋る言葉の意味を想像して考えました。
どうやらこの日は一日中家の中にいたので、出かけて歩きたかったようです。
買い物にも、散歩にも出ませんでしたから。
「散歩に行けばよかったね。でも、もう日が沈んで真っ暗だから」と、僕は言うしかありません。

しばらくすると、またぶつぶつ言い始めます。
今度はどうやら「夕食はまだなの?」と僕に文句を言ってるようですね。
今朝はゆっくり目覚めましたから、朝食は10時ころ、昼食は3時ころだったので、
夕食ももっと遅い時刻でいいと、僕は考えていたんです。
「夕食は?」って、5時ころに言われても・・・・
でも、さっちゃんの要望を無下に断るわけにもいきませんから、
夕食の準備をぼちぼちと始めました。
結局、夕食は7時過ぎに食べることとなり、まあまあお腹も空いて来てましたね。

そして今朝、今日はデイサービスに行く日です。
着替えは問題なく進み、朝食も済ませ、準備だけは問題ありません。
でも、「行かない」「何で行かなきゃならないの」と言います。
ただ、僕もだんだん分かってきてますから、そんな言葉はさほど気にしません。
チャイムが鳴って、さっちゃんに「玄関、開けて」と頼むと、素直に玄関へ。
スタッフさんの顔を見ると、さっちゃんは明るい顔つきになります。

その表情が本心からなのか、外部の人間に対する社交辞令的なものなのかは分かりません。
内と外の意識の違いがあるのだとすれば、それはそれでいいことのような気がします。
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