1960年代、ペナンは自由港としての地位を失い、経済は低迷し、町には失業者があふれた。
しかし、1980年代以降、ペナンは東西交易の舞台から工業地帯へと大きな変貌を遂げる。
現在、ペナン島の中心部の地区であるジョージタウンは、マレーシアでは首都クアラ・ルンプールに次ぐ第二の都市となっている。
人口は約40万人。住民は華人(中国系)が多くを占め、マレー系、インド系が加わり共存してきた多民族都市である。
東西貿易の中継地として発展し西洋、中国、イスラム、ヒンドゥー文化が融合した独特の雰囲気をもつ。
街には、建設から200年以上を経た歴史的建造物も多く、入植当時のコロニアル調建物も点在する。
その歴史的街並みは、マラッカとともに、2008年、ユネスコの世界遺産に登録された。
画面の中央に聳える円筒形のビルは「コムター(Komtar)」という地上65階建、複合ビルで、この町のランドマークタワーとなっており、トウモロコシを思わせる形状から「コーンビル(Corn building)」の俗称もある。街を散策する際、位置関係を知る良い目印となった。