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太平洋沿岸を飛ぶ (48) - 四万十川

2010-03-16 | 四国

四万十川は、高知県の西部を流れる川で、吉野川に次ぐ四国第2の川。
本流に大規模なダムが建設されていないことから「日本最後の清流」、あるいは柿田川・長良川とともに「日本三大清流の一」と呼ばれることがある。

高知県高岡郡津野町の不入山(いらずやま)を源流とし、高知県中西部を、S字を描くように蛇行しながら多くの支流を集め、四万十市(旧中村市)で太平洋に注ぐ。河口附近では「渡川」という名前がある。

「四万十川」という名前の由来には、いくつかの説がある。
アイヌ語で「大きく、美しい」を表す言葉、「シ・マムタ」からきているという説。
また、「四万川」という支流の名前と、中流にある「十川」という地名が合体したのだと言う説。
さらに、四万十川が非常に多くの支流をもっているため、「四万十川」と名づけられたという説もある。

流長196kmを誇る四万十川は、水質も良く日本有数の清流で、古くから漁が盛んに行われてきた。
高知県の清流を代表する魚、鮎。船上で火を振り、鮎を網へと追い込む「火振り漁」が行われ、その光景は、四万十川の風物詩となっている。
また、唐揚げや佃煮など高知県の郷土料理にもよく用いられているゴリ。ゴリの伝統漁法として代表的なのが、「ガラ曳き漁」。ロープにサザエの殻をつけ、ガラガラという音で仕掛けておいた四つ手網の中にゴリを誘い込む漁法である。
そして、四万十川を代表するエビがテナガエビ。テナガエビの漁法は「柴漬け漁」といい、枝を束にして水に沈め、その中に入り込んだものをすくうという伝統的な漁法。
その他、天然ウナギ、青海苔の産地としても知られている。

四万十川は、川漁で生計を立てている人が多いことでも、日本有数の河川といえる。



四万十川には支流も含めて47の沈下橋があり、高知県では生活文化遺産として保存する方針を1993年に決定している。



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1 コメント

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Unknown (芋焼酎)
2010-03-17 20:19:33
sogoさん

 こんばんは。
 四万十川という呼び方が、アイヌ語ではないかという推論、かなり説得力がありますね。アイヌと琉球同一民族説は、昔から様々な方面の人たちが色んな場面で語っていますね。

 若いころ、柳田國男最後の著書と言われる『海上の道』という本を読んだ事があります。私はこの『海上の道』を読んで日本人のルーツを考えるようになりました。柳田本を初めて読んだのがこの『海上の道』だったので、その時の事を印象深く覚えています。友人が柳田國男に傾倒していて、勧められての入門でした。

 日本人はどこから来てどこに行くのだろうかというテーマが、ずしりと若かった私の胸に刺さったのを今でもはっきり覚えています。

 柳田以外にも多くの日本民俗学者が、日本人のルーツについて推論を発表しています。その中の一つに、アイヌ・琉球同一民族説があります。元々日本列島には今のアイヌ人や琉球人と呼ばれる人たちが住んでいて、後に大陸から今の日本人の祖先が移り住んできて、アイヌ・琉球人を日本の南北(蝦夷と琉球)に追いやったという仮説がそうです。

 sogoさんの言われる「四万十川はアイヌ語からきている」というのは私には十分説得力を感じてしまいます。アイヌの人と琉球の人は顔や雰囲気が似ている・アイヌと琉球の民族服の文様が瓜二つであるというのもその説を裏付ける証拠として語られています。四万十川に限らず、日本の至る所にアイヌ語(らしき)の地名が残っているのも、その証拠と言われています。

 私が今興味があるのは、土佐の言葉です。語尾に「~が」をつける言葉がNHKの「龍馬伝」でもよく出てきますが、私の妻の田舎の新潟県栃尾(平成の大合併で長岡市に吸収されてしまった。)の言葉も語尾に「~が」をつけます。妻は龍馬が「知っている」を「知っちゅうが」という言い方に懐かしさを覚えると言っています。

 この方言については、いつかじっくりと書き込みたいと思っています。これはかなり深いテーマなので、少し本気で勉強しなおしてみたいと思っています。
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