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梅雨の晴れ間に山陰海岸を飛ぶ (11) - 宍道湖・中海

2009-07-19 | 中国
宍道湖(右)には、斐伊川(ヤマタノオロチとの戦いは斐伊川の水害との戦いでもあった)という大河が流れ込んでいる。その水は宍道湖にいったん溜まったのち、松江市を貫流する「大橋川」となって東へ向かい、約8kmで中海に至る。中海(左)の水は境水道を通って日本海へと出る。
満潮時にはこれが逆流して、日本海の塩水が宍道湖にまで入ってくる。そのため宍道湖は汽水となって、「シジミが湧く」ことになる。海に近い中海は、同じ汽水湖でも宍道湖より塩分が濃い。

中海・宍道湖の大規模干拓および淡水化は、『出雲国風土記』の国引きの神話になぞらえて「昭和の国引き」とも言われ、1960年代に事業が開始された。 
しかし、国の減反政策、そして水質汚染や環境破壊を懸念した反対運動が高まり、40年を経て、中海・宍道湖の淡水化を目的とした大規模干拓事業は2000年、完全中止が決定した。


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