2010年10月26日。
メラピ山は再び噴火を起こし、火砕流が発生。
11月4日、5日の大噴火では、噴煙が上空10キロまで舞い上がり、ジョグジャカルタの空港は閉鎖となり、空の便にも大きな影響を及ぼした。
爆発が大規模だったため、火砕流による死傷者が増えた。
一時約35万人が避難。
犠牲者は320人を超える被害となった。
山の南方にあるジョクジャカルタ王宮の先代スルタン、ハメンクブオノ9世から「山の番人」に任じられ山腹に暮らしてきた長老マリジャン氏宅で、16人の遺体が発見された。
マリジャン氏の死亡も確認された。
マリジャン氏は前回2006年の噴火の際、政府の避難命令に応じず、山の「怒り」を静める祈りをささげ続けて一躍有名になった。
その亡骸は、ひれ伏して祈りをささげた姿のままだったという。
政府は25日、警戒レベルを最高の「危険」に引き上げ、周辺住民に避難命令を出していた。
ムラピ山は再び眠りについたかのように現在噴火は収まっている。
それでも世界遺産ボロブドゥール遺跡では降り積もった火山灰がいまだに確認できる。