ゆっくり読書

読んだ本の感想を中心に、日々、思ったことをつれづれに記します。

ルート

2012-09-24 22:01:36 | Weblog
日本からの荷物が、中国の税関で止められている。
そして、工場への部品の供給が止まり、震災後のようにラインが止まりそうになる。
もし開戦となったなら、戦争景気が来るわけだから、
いっそのこと日本からの部材供給はこの際断念して、違う調達手段を開拓しよう。
そう考える欧米企業があっても、全然不思議ではない。

おそらく国慶節までで一段落すると思うけれど、
長期的に「日本はずし」が行われた場合、
全世界が受ける影響は、いったいどのくらいなんだろう。

日本では、日系企業や工場が受けた仕打ちしか見ていないかもしれないけど、
今回の国交不正常状態は、結構長く影響が出ると思う。

いま中国でもうかっているのは国営企業ばかりで、民間はかなり落ち込んでいる。
社会主義だから国営の一人勝ちでもいいわけだけど、
民間が落ちるということは、労働力を吸収しきれないということで、
先日みたいな暴徒があふれる、ということだ。

外国の工場を順調に誘致しないことには、中国の地方経済は成り立たない。
日本の工場が撤退すると言った時、一番困るのは中国の地方だ。
日系企業はまだ、タイやベトナムなど、次を選べる。
でも、国土とそれにしばられている国民は、逃げるところがない。

中央と地方、国営と民間、共産党員とそれ以外。
そして、沿岸と内陸。

中国は広い。
だから、いまこのときにも、日本に頼っている人たちもいる。
それを北京もわかっているから、いろんな逃げ道を用意してくる。
公でも、裏でも、いろんなルートが続いている。

さて、そのルートにどうやって気づき、どのように中国と付き合っていくか。