ゆっくり読書

読んだ本の感想を中心に、日々、思ったことをつれづれに記します。

視点

2012-09-09 20:49:21 | Weblog
昨日は、お金を使いすぎた。

上海市内のたぶん五つ星のホテルのレストランにゆき、
キャンペーンの西洋料理のコース料理を食べた。
味はそこそこだったものの、料理の出てくるペースがはやく、
これじゃあ、おしゃべりもお酒も進まないじゃん!という時間の流れだったため、
ああ、シェフは中国人なんだな、とがっかりした。

こういう時間は、料理のおいしさを半減させるので、
安からぬお金を払い、損したと思う。
なぜこうも、中国人は他人のことを考える想像力をもたないのだろうか。
少しは台湾を見習え。

上海で東京と同じくらいの料金を払うと、
サービスが悪い分だけ非常に損した気分になるので、
ここは上海だから、東京の6~7割のお金ですませたいところだ。
それに、私たちもお酒が入ってぎゃーぎゃー騒ぐわけだから、
本当の一流に行っても、そぐわない。
身の丈にあったことをするのが一番だと思う。

さて、緊縮財政と体力の低下にあわせ、今日は1日、家で読書をした。
読んだ本は『独裁者の教養』(安田峰俊著、星海社新書)。

20代の人で、この著者のように中国の奥地までガンガン行ける人が増え、
そんな人が日系企業の中国法人で活躍するようになると、
アホな駐在員が減り、日本人の評価があがり、
日本本社の支出も減って全体にもっとうまくいくだろうになあ、と思う。

が、この本の組みには、非常に不満。
どうして新書で開きが悪いっちゅーのに、
ノドで分断されるように写真を配置するんだ。
私なんて中国語が話せて勇気もあって(=無鉄砲で)、興味もあるのに、
やはり女性だから、雲南とミャンマー国境なんて行けない。
だからこその期待をこめてページを開いたのに!

そうなんだよなあ。
タイトルが、ワ州潜入記ではなくて、独裁者の教養になってるわけだから、
コンセプトは古今東西の独裁者に光を当て直すことにあるんだろうし、
それであれば、現地の写真になんて重点おかないかもな。
きっと、1冊まるごとワ州にさくほどの内容が拾えなかったと
非常に大人な判断から導かれた構成だったのかもしれないけど、
この本のユニークな点は「実際に行った」という点にあると思うんだけどな。

中国が普通になりすぎた人には、時に、日本人が中国にはじめて接したときの
「純粋な」驚きを忘れてしまう。
私もそうだ。
なにかをするときに、普通の観光客としての視点は非常に大切だ。