ゆっくり読書

読んだ本の感想を中心に、日々、思ったことをつれづれに記します。

少し学習

2011-04-20 21:05:19 | Weblog
夕方18時、ある人からの電話を待って、会社そばの公園でぼーっとしていたら、
公園の入り口の門がしめられ、鍵をかけられてしまった。

まさに立ち去ろうとしている鍵を持ったおばさんの背中に「出してください!」と叫び、
予想外のことに面食らったおばさんが、ウロウロ無駄な動きをしているなか、
ジッと待ってなんとか出してもらった。

そのご近所さんらしいおばさんに、「この公園は6時までよ。私が帰っちゃう前でよかったわね」と
なぜか非常に恩着せがましく言われたが、ヘラヘラとしておいた。
十分見渡せる、ブランコがあるだけの小さな公園なんだから、
中に人がいないかどうか、確かめてから閉めようよ。と言いそうになったが、グッとこらえた。
大人だ。わたし。

そうこうしてても、
結局電話が掛かってこないので、場所を移動しながら、その相手に電話をしてみた。
先日登録した人材バンクの電話面談だったはず。
掛けてみると、電話口のお兄さんが、「すぐ担当から掛けさせます」とのこと。

数分後に電話を掛けてきたのは、中国人だった。
どうやら、すっかり忘れていたことに動揺しているらしく、日本語があやしい。
電話早々、私の中国語のレベルを聞かれた段階で、
「中国語にしましょう」と明るく言って、中国語に切り替えた。

初めて話す相手なのに、しかも携帯電話という電波のあまりよくない状況で、
ついでに、私は最近、あまり中国語を話していないのに、
中国語にしよう、とみずから言ってしまうほどの日本語だったわけだ。

まあ、中国人なので、中国語に切り替えたとたん、言いにくいこともはっきり言ってくれる。
「最近は、日本が不況なので、
中国に留学した後、そのまま卒業して就職してしまう日本人が多く、
そういう人にはたくさん仕事があるのだけれど、
あなたのような年齢の人で、ただ中国語が話せるというだけでは、
見つけるのはかなり困難です」と。

日本語で書くと、ビックリするくらいストレートだけれど、
中国語で話しているときには、このくらいのほうが、かえって落ち着く。
私も「そうだよね~」と言いつつ、向こうの物価や、お給料の相場の話を聞いた。
というか、「お給料はどのくらいをご希望ですか?」をやたら聞いてくるので、
「普通どのくらいなの?」と逆に聞くと、結局ネットで調べられる知識の羅列になって、
お互いに話に困った。

きっと今日、電話口で話した彼女は、
「日本にいる中国人留学生がそのまま日本企業に就職するには」の相談を専門としてるのだろう。
来月、上海に行く予定、向こうの様子を見て来る、と言ったら、
じゃあ、現地のスタッフを紹介します。こちらには、あまり向こうの情報がないのでと、
急に声が明るくなった。

そうか。彼女も困っていたんだな。

ということで、学んだ。
もう歳なので、これまでの仕事のつながりとか、私の性格とか、
とりあえず、私というものをまったく知らない人と再就職の話をするのは、かなり厳しい。
若ければ、未来に投資するわけだから、まだいろいろと方法があるけれど、
私の場合は即戦力です、と言いたいわけだから、そういうものなのだろう。
初対面の人と、そういう話をするからには、それなりの時間も必要だ。

今日、話をした相手は、カウンセラーなのか、中国で働くこと希望だから中国人ということで、
白羽の矢が立ったかわいそうな人なのかはわからないけれど、
私よりも若いお嬢さんを、あまり困らせてもいけないな。