今日は、ドイツ映画のDVDを観ました。タイトルは「スターリングラード」。
第二次世界大戦中の1942年、ドイツ軍がロシアに侵攻したときのお話です。
スターリングラードは、ドイツ、ロシア両軍の戦死者あわせて約100万人という
大激戦区だったそうです。
この映画を観るきっかけとなったのは、笠井潔さんの小説『哲学者の密室』。
『哲学者の密室』は、私がこれまでに読んだ本の中でも、
一気に読む本の幅を広げてくれた大著で、
小説中の重要人物、ヴェルナーSS少佐が経験したという東部戦線についても、
もう少し詳しく知りたいと思いました。
『哲学者の密室』の重要なテーマは、哲学者マルティン・ハイデガーの現象学。
「特権的な死の封じ込めである密室の殺人」から始まる考察にあります。
そして、「特権的な死」に対置されているのが、
戦場や絶滅収容所で、名もなく死んでいく人たちや、
生死の境も定かでない、永遠に続く死。
「スターリングラード」の印象は、台詞がよく考えられているということ。
『哲学者の密室』の作中で交わされていた哲学的な会話を補完してくれました。
特に、最後の方で、あるドイツ将校が「自殺は難しい」と言うシーンのあたりは、
この作品のシナリオをつくるまでに、
ものすごく深い哲学論争を、スタッフ同士で行ったのではないかと
感じさせられました。
ドイツという国には行ったことがないけれども、
いまでも変なアレルギー反応をしないで、
しっかり戦前・戦中の流れも含めて、
いまの学生にも哲学教育もしている国なのでしょうか。
戦争の映画は、むごいシーンも多くて、気がめいることもあるけれど、
「スターリングラード」は、観てよかったと思える映画でした。
第二次世界大戦中の1942年、ドイツ軍がロシアに侵攻したときのお話です。
スターリングラードは、ドイツ、ロシア両軍の戦死者あわせて約100万人という
大激戦区だったそうです。
この映画を観るきっかけとなったのは、笠井潔さんの小説『哲学者の密室』。
『哲学者の密室』は、私がこれまでに読んだ本の中でも、
一気に読む本の幅を広げてくれた大著で、
小説中の重要人物、ヴェルナーSS少佐が経験したという東部戦線についても、
もう少し詳しく知りたいと思いました。
『哲学者の密室』の重要なテーマは、哲学者マルティン・ハイデガーの現象学。
「特権的な死の封じ込めである密室の殺人」から始まる考察にあります。
そして、「特権的な死」に対置されているのが、
戦場や絶滅収容所で、名もなく死んでいく人たちや、
生死の境も定かでない、永遠に続く死。
「スターリングラード」の印象は、台詞がよく考えられているということ。
『哲学者の密室』の作中で交わされていた哲学的な会話を補完してくれました。
特に、最後の方で、あるドイツ将校が「自殺は難しい」と言うシーンのあたりは、
この作品のシナリオをつくるまでに、
ものすごく深い哲学論争を、スタッフ同士で行ったのではないかと
感じさせられました。
ドイツという国には行ったことがないけれども、
いまでも変なアレルギー反応をしないで、
しっかり戦前・戦中の流れも含めて、
いまの学生にも哲学教育もしている国なのでしょうか。
戦争の映画は、むごいシーンも多くて、気がめいることもあるけれど、
「スターリングラード」は、観てよかったと思える映画でした。