地酒屋のロックンロール日記

酒好き・音楽好きの仕事がらみと個人事をつらづらと・・・

平成20年5月20日(火) 雨  不老泉

2008-05-20 07:59:52 | 日本酒


不老泉 上原さんからの投稿

雄町米のブログを読んでの酒米についてのお話しです。
ちょっと難しい所もありますが、くり返し読めばその系譜もわかってきます。
では「はりきり企画部」と共に「阪神タイガース」を熱烈に応援する上原さん
今月は無事、双子の男の子が誕生
おめでとうございます

ではじっくり読んで下さい。

山田錦の父親である「短桿(たんかん)渡船」の元となる「渡船」も
この雄町米がひょんなことから名前が変わったといわれています。

「渡船」は私、「不老泉」の地元滋賀県の農業試験場で育成された品種です。
「渡船」、もともとは「雄町」のことです。

名前の由来は福岡県から船に乗って種子がこちらに渡ってきたので
「渡船」と名づけられたといわれております。

福岡県の「雄町」を滋賀県の農業試験場に種子を持ち込み
それを育種したところ6種類のタイプの違ったものができ、
それをそれぞれ固定して6種類の「渡船」ができました。
それぞれに滋賀渡船1~6号の名前がつけられました。

滋賀渡船2号が山田錦の父親である「短桿渡船」です。

滋賀渡船6号が2年前に県の農業試験場が保存してあった種子を
滋賀県南部のJAグリーン近江の酒米部会と共同で復活させたもので、
県内12社ほどで今年酒が造られました。

images
※「渡船6号」 不老泉バージョン 

しかしながら、渡船6号に関しましては
雄町とは似ても似つかぬ米でした。
給水時間が雄町とくらべ2分間も違います。
とにかく軟らかく、とにかく溶ける米です。

※この味わいは画像にあるお酒が入荷しましたら
  是非飲んでみて下さい!

酵母も酒米も原点回帰した仕込みのお酒が増えてきました。
個性を持つNew酵母より、造り手の技術をより酒質に表しやすい
昔ながらの酵母の方がより自然に感じる「はりきり企画部」です。

手間がかかるからと淘汰された酒米もその原点回帰の中
「手間をおしまず より良いものを!」の理念にて
大いに復活の兆しです。