ROSE POSYのハンドクラフト・ブログ

”手仕事”の楽しさをお伝えできればと思います。ROSE POSYオリジナル作品もどうぞお楽しみ下さい。

”大人の塗り絵”をやってみた

2016年11月07日 | ROSE POSYのひとりごと

義母は、施設に入って以来、毎日テレビばかり見て過ごしています。このままでは、ますます呆けてしまうので、何か少しでも刺激になるものはないか探していたところ、塗り絵がいいかもしれないと思いつきました。

塗り絵の作業にはメンタル面でのプラス効果があり、ストレス解消や精神の安定のほか、脳の活性化になるそうで、認知症の進行防止にもよいとのことで介護のレクでも活用されています。

おとな向けの塗り絵について、ちょっとだけ調べると、フランスでは、「コロリアージュ」と呼ばれる塗り絵がセラピー効果があるとして、絵というよりは幾何学的な複雑な模様柄を塗るアートが女性の間で人気なのだそうです。

さっそく、ネットで道具を一式買いました。


36色の水彩鉛筆です。あとは鉛筆削りと水筆も買いました。

そして、まずは、比較的易しめの小作品から始めてもらいましょう、ということで、ポストカード・サイズの塗り絵本を2点購入。必要なものはこれだけ。なんともコスパのいい趣味ですよね。

 

河出書房新社さんから発刊され、ロングランで静かなブームとなっている「大人の塗り絵」シリーズは、大変豊富なレパートリーが展開されています。

このシリーズがあれば、長い間、趣味として続けられ、飽きることがなく楽しんでくれるだろうと、喜び勇んで義母のもとへ道具を持っていきました。

・・・しかし、結果は惨敗でした。

義母は「なにを持ってきてくれたの?」と笑顔を見せたものの、一瞥すると「なんだ」と言う顔で、また視線はテレビに戻ってしまいました。

「一緒にぬりましょう」と誘っても、「今日はやりたくない。いつかやる。」と見向きもしません。訪問のたびに促してみましたが駄目でした。義母は最近まで日本画を描く事が趣味だったので、きっと興味を持ってくれると思ったのですが、やはり認知症には勝てなかった。うーん、残念~。

せっかくの”出会い”なので、私がこの世界をちょっと覗いてみようかな?大のおとながはまるくらいだから、きっと何か人を惹きつけてやまない魅力があるに違いないでしょう。

すでに購入した道具類は限りなく薄い期待をこめて、義母の元に置いておき、自分用にまた新しく買い足しました。色鉛筆なんて本当に久しぶりだなー。



市販の塗り絵本に着手する前に、無料の塗り絵をネットで見つけてきて画用紙に印刷しました。
美人画作家の喜翔さまの塗り絵です。子供っぽくなく、大変素敵な絵ばかり!
http://ohimesamashop.ocnk.net/page/7

お手本となる喜翔先生の日本画作品を、iPadで見ながら作業することにします。細かい部分も部分的に拡大して確認できるのが、iPadさまさまです。

さてさて、塗るとしますか。なんだかワクワクしてきました。塗り絵なんて、幼稚園以来です。

いや、楽しい。実に楽しい。

なんなんだろう、この感覚は!!

ついつい、時間を忘れて没頭してしまいます。そして、完全に”無心”な自分がいます。




まずは、色鉛筆で塗り、水筆で水彩画っぽいタッチに仕上げていきます。


水筆は、カートリッジ式になっており、ホールド部分のタンクに水を入れます。


色の上から水を塗ってみました。深みが出てなかなか良い感じです。(^^)完成すると嬉しい。

あー、これは、大人が塗り絵にハマる訳が判る気がしてきました。

なんて表現したらいいのでしょうか。塗り絵をしている間、心が空っぽになり、とても安らかな気分になるのです。

やばいです、やめられません。麻薬みたい。(^^;;;誰か私を止めてくれ~。

フンフンと鼻歌を歌いつつ、気がつくと何枚も塗っていました。




幼稚園児の塗り絵との違いは、ここ!


ほんのりメークを施してます。(^^)キャラクターによって、メイクのテイストを変えるのも楽しいですよ。

大人の塗り絵、マイ・ホビーの仲間入り決定です。

義母を楽しませることができなかったことは残念でしたが、結果的には、私の心を豊かにしてくれる趣味がまた一つ増えました。