ROSE POSYのハンドクラフト・ブログ

”手仕事”の楽しさをお伝えできればと思います。ROSE POSYオリジナル作品もどうぞお楽しみ下さい。

梅仕事2015 ! (少量の梅干しを失敗なく作れる方法)

2015年08月29日 | ROSE POSYのひとりごと

お盆が過ぎても、「もう、いい加減にかんべんしてぇ~!」という連日の酷暑から、急に涼しくなってしまいました。今、室温25度。この快適さをどんなに心待ちにしていたことか・・・。

すっかり季節はずれなトピックになってしまいましたが、来年のための参照用として、今年の梅干しプロジェクトの全工程を記録しておきます。そして、誰にでも失敗なく簡単に少量の梅干が作れる方法ですので、どうぞご参考にしてください。



1)6月。今年は梅の出来がよかったようです。今年は、スーパーに南高梅の4Lサイズが出ていたので、2kg買いました。少し青かったので、買ってきて追熟しました。桃のような良い香りです。梅を30分ほど水につけてから、キッチンペーパーで水分を優しく拭いて、爪楊枝でヘタを取っておきます。

2)25度のホワイトリカーに梅をくぐらせます。本当は必要ないのかもしれませんが、焼酎には殺菌効果があるので、カビや腐敗の予防になるかな~と思って毎回やってます。なお、リカーのかわりにお酢でもいいかと思います。お酢も殺菌力がありますから。(作業前に自分の手もしっかり洗って焼酎を刷り込んでいます)

3)ポっ~とほんのり赤い梅ちゃん。かわいくて食べちゃいたい♪ 1つ1つ愛をこめて”焼酎風呂”に入れてあげます。

4)うちでは、塩と砂糖を半分づつ使う方法を採用しています。本来使用する塩の半分を砂糖に代えます。砂糖も脱水性と保存性で塩と同じ働きをします。なお、うちでは、15%程度にして、それを塩と砂糖の半々にしています。何十年もおいておくわけではないので、それくらい減塩しても大丈夫です。今年は、オーストラリアの塩田で採れたミネラルたっぷりの天然塩と、きび砂糖を使いました。きび砂糖は精製していないので、色が茶色いです。なお、砂糖を入れたからといって甘じょっぱくなるわけではありません。甘みは強い酸味に相殺され、しょっぱすぎない、まろやかな梅干になります。

5)塩と砂糖を良く混ぜます。またしても自己流ですが、ホワイトリカー(または酢)を少し入れて泥状にしたものに梅を1つずつまぶしていきます。とくに、ヘタの部分に埋めるようにすると梅酢の上がりがよいようです。神経質すぎるかもしれませんが、安心のためのひと手間です。

6)梅をジップロックに入れます。大サイズ1枚につき、梅1kg分です。
場所を取る大きな瓶や甕もいらないし、とても衛生的です。



できるだけ袋の中の空気を抜くといいでしょう。

7)ここから、梅酢を上げる工程になります。袋の中の梅を平らに並べて、重石をします。私は梅の上に板を置いてその上に2リットルのペットボトルを置きました。時々、袋の裏表を入れ替えて、梅酢が少しあがってきたら梅全体に行き渡らせます。



こうして、土用干しまで、2ヶ月ほど待ちます。時々、様子を見てあげてください。梅漬けの段階でカビや雑菌が繁殖しがちなので、要注意です。(梅酢が濁っていたら、ただちに救済措置が必要です。)私も 果実酒瓶でつけていた頃に1度だけ失敗しました。ジップロックで漬けるようになってからは、幸い、まだ一度も失敗していません。焼酎風呂が効いてるのかな? (笑)

8)約2ヵ月後です。しっかり梅酢があがりました。きび砂糖を使ったので茶色い梅酢です。

9)いよいよ、土用干しです。今年は、8月15日、16日の週末に干しました。最近は突然のゲリラ豪雨の発生が多くなったので、気をつけなければいけません。天気予報で晴天が連続し、なおかつ日中に外出の予定がない日を選ぶ必要があります。

この日はカンカン照りではなかったのですが、それがかえってよかったです。あまり極端に高温だと梅の水分が急激に抜けすぎてシワシワの梅干になってしまいます。目指すのは外側はしっかり乾いて、中は柔らかくジューシーな梅干です。



梅ざるがないので、そば用の竹ざるとステンレスの平ざるで干しました。使っていない植木鉢の上に、ざるをおいて、地面に直接置かないようにします。梅酢も一緒に日に当てます。ときどき、表裏をひっくり返してあげますが、このときに皮を傷つけたり破らないように優しく扱います。

10)昔からの言い伝えでは、”三日三晩干して、夜露にさらす”、といいますが、うちでは2日間、日中干すだけです。夜、寝ている間に突然の雨に当たったりしたら、すべてが台無しですので、心配性の私は、日が暮れたら室内に取り込みます。夜露に当てる代わりに、取り込んだ梅を再び梅酢の入ったジップロックに戻します。そして2日目も干して終了。干し方は人によって作法がいろいろあるようなので、いろいろお試しください。



すっかり、いい色に干しあがりました。いかにもジューシーそうな仕上がりです。
さわると耳たぶのようです。うちでは、赤紫蘇を入れない白梅干で完了です。

11)密封容器に入れてそのまま熟成させます。このタッパーは100円ショップのもので機密性に不安があり、結局ジップロックに入れてからしまいました。ちょっと乾しすぎたかな?と思ったらこのときに少しだけ梅酢を入れて皮に潤いを戻してあげると良いです。



梅ちゃんたち、お休みなさ~い。(^^)
最低1年は置いておくと、カドが取れ、まろやかな味になります。

ちなみに、今食べている梅干は、7年前に塩だけで漬けたものです。いかにも年季が入った色合いになり、ゼラチンのような、煮こごり?のようなものがついています。これはペクチンと言う物質だそうで、食べても問題ないそうです。



今年の夏も、ずいぶん梅干に助けられました。梅ちゃん、ありがとうね!