つばた徒然@つれづれ津幡

いつか、失われた風景の標となれば本望。
私的津幡町見聞録と旅の記録。
時々イラスト、度々ボート。

美と魔は同義か。 ~ ビビアンとペネロペ。

2018年09月11日 08時40分39秒 | 手すさびにて候。
鬼才「寺山修司」は「懐かしの我が家」で次の言葉を遺した。

「ぼくは不完全な死体として生まれ、何十年かかゝって、完全な死体となるのである」。

時は、平等で残酷だ。
生まれ落ちた瞬間から「死」へのカウントダウンが始まる。
誰しも「老い」からは逃れられない。
先日、知人から「十数年前の自分」が写った画像をもらい、
つくづく、ジジイになった事を自覚した。
当時とて、決して若くはないのだが、その衰えぶりたるや、なかなかのものである。

しかし稀に「時の法則」が当て嵌まらないのではないかと錯覚するケースがある。
例えば、この2人。
ほんの手すさび、手慰み。 
不定期イラスト連載・第九十二弾「ビビアン・スー」と「ペネロペ・クルス」だ。

「ビビアン・スー」。
出身:台湾・台中市。
生年月日:1975年3月19日。(この記事投稿時は43歳)
既婚・2児の母。
モデル、女優、歌手、作詞家として、
台湾、日本、中国を拠点に活動するマルチタレント。
中台混血の故か、東洋的な愛らしさの中にエキゾチックな美が覗く。

「ペネロペ・クルス」。
出身:スペイン・マドリード州。
生年月日:1974年4月28日。(この記事投稿時は44歳)
既婚・2児の母。
スペインをはじめとしたヨーロッパ、アメリカ・ハリウッドを拠点にする大女優。
ラテンの血が醸す美しさは、もはや説明の必要はない。

東西を代表する「美魔女」と言って差し支えないお2人。
魅力や特出はそれぞれだが、共通項は「エイジレス」。
まるで「魔法を使ったように若く美しい」。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

街角のプロトタイプ。

2018年09月10日 22時48分53秒 | 日記
ひこにゃん。
くまモン。
ふなっしー。

業界三巨頭に代表される「ゆるキャラ」は、今や全国津々浦々に生息。
日々、ご当地の名物・産物などをモチーフにした新種が生まれ、
その人気は安定している。

辞書を引くと「ゆるキャラ」には、以下の記述。
『「ゆるいキャラクター」の略。
地方自治体や町おこしイベント等のご当地マスコットキャラクターを指す事が多い。
緊張感が無く、のんびりとした雰囲気を漂わせていることからこう呼ばれるが、
それが「かわいい、癒される」と人気を呼び、ブームを巻き起こしている。』

わが津幡町にも、それはいる。
左から「モーちゃん」、「よしつね君」、「ともえちゃん」、「カーくん」。
源平合戦の奇策・・・「火牛の計」に由来しているのは、拙ブログ過去投稿に詳しい。

確かに、いずれも“緊張感が無く、のんびりとした雰囲気を漂わせている”が、
デザインは割合しっかりしている印象だ。
実は、キャラクター自体は全くユルくない。
敢えてカッコよさを排除し、カワイイ風味を強調して、
わざと不気味にしたり、意図的にユルい味付けを施した確信犯。
今、巷に溢れる「ゆるキャラ」達は、殆どがこのタイプだ。

しかし、北陸の片田舎には、それら大人の思惑を排した「原種」がいる。

住宅街の一角、高圧電流の送電線を支えている鉄塔。
周囲を囲む鉄柵に、そいつはいた。

どこを見ている?!
なぜ笑う?何が可笑しい!
作業靴と作業着が特に雑だぞ!
指の長さが不揃いすぎる!

これぞ、正真正銘のユルキャラではないだろうか。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

平成30年、20/44。

2018年09月08日 19時09分34秒 | 日記
戦後復興期から高度成長期にかけて拡大した「商店街」。
地域の一等地に暖簾を構え「町の顔」として存在感を放ち、
地域活性化の役割を担い、地域コミュニティの現場として、地域の発展に貢献した。
確かに、僕が子供だった頃、
つまり昭和期は、個人商店とその集合体「商店街」が、大変賑やかだった。

しかし、平成10年(1998年)に成立した、
「大規模小売店舗立地法」によって、大資本との競争の火蓋が切られる。
また、道路網の整備発達と自家用車の普及が、大型郊外店への流動に拍車をかけた。
そして、ネット通販によるリアル店舗の減退や、後継ぎ問題なども深刻。
「商店街」が、往時の勢いを失って久しい。

僕が暮らす「津幡町・庄」の一角に建つ「庄町商店街」の案内看板。
ご近所の方々にはお馴染みだろうが、果たして、コレを眺める事はどれ程あるだろうか?
手描きの地図の周辺に並んだ広告面の数は「44」。
まったくの独断推測ながら、うち「20」あまりが、廃業・休業、移転、改築・改名したと認める。
看板設置の時期は不明だが、おそらく、四半世紀のうちの変化だ。

時代の流れ。

たった一言で表現できるのかもしれないが、記憶の中の風景が無くなるのは、寂しい。
今と比べて不便だった昔でも、十分に暮らしてゆけた。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

津幡短信vol.49

2018年09月02日 13時09分55秒 | 津幡短信。
津幡町に関するよしなしごとを簡潔にお届けする不定期通信。
今回は、コチラの3本。

【夜毎、祭囃子が聞こえる。】
旧盆を過ぎて以降、陽が落ちた津幡町の中心街では太鼓と笛の音が絶えない。
秋祭りが近付いているのだ。

清水、庄、津幡、加賀爪。
俗に言う「津幡四町」の鎮守に於ける秋季大祭に合わせ、それぞれに獅子が出る。
厄除けの舞を披露しながら地元の家々を回り、最後に四町の分岐点「四ツ角交差点」に集結。
獅子舞競演「頭合わせ」でクライマックスを迎える。
平成30年は9月16日・午後6時半がスタートの目安。
拙ブログでも、過去、この時期に紹介している通り“秋の風物詩”だ。

JR本津幡駅前ロータリー中庭に、そのモニュメントが建っている。
四町の獅子頭を御影石に刻んで掲げた下には、
引き札・錦絵風の拵えで、舞の口上も掲出。

「目録一ツ 金貨一封 御酒肴ハ沢山、
 右ハ御当町・津幡一郎様、御贔屓トアッテ、獅子若連中ヘ下サル」

【What is this?】
散歩の折に通りかかった、とある住宅街の一角で「謎の看板」を発見した。

津幡町さん・・・関係者以外どうしろと言うのだ?(笑)
グルリと柵に囲まれた小屋は何の施設なのか、皆目見当がつかない。


【健康診断シーズン】
現在、20歳以上の町民を対象に、
町内指定医療機関での「個別健診」、各地区公民館等で行う「集団健診」を実施している。
個別健診は、各医療施設の診療時間内。
集団健診は、主に津幡町役場・福祉センターが会場だ。

検診車両は、わが愛する公営競技の一つ「競輪」の提供。
お世話になっております。

<津幡短信vol.49>
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

あはれとも いふべき人は思ほえで 身のいたづらになりぬべきかな。~ロリータ。

2018年09月01日 05時56分02秒 | 手すさびにて候。
ほんの手すさび、手慰み。
不定期イラスト連載・第九十一弾は「ドロレス・ヘイズ(ロリータ)」。

世の中には「若さ」に価値を見出す人達がいる。
セーラー服やランドセル、未発達な肢体と心に執着する人達がいる。
いわゆる「ロリコン」だ。

ロリータ・コンプレックスは、
亡命ロシア人作家「ウラジーミル・ナボコフ」が著した小説『ロリータ』が原典。
作中で少女に恋した、主人公の中年男性になぞらえ、
「ローティーン(以前)の女性に特別な感情を抱く」ことを意味する。
その粗筋は、概ね以下の通り。

大学教授の「ハンバート」は、死別した初恋の相手が忘れられずにいた。
一度は結婚するものの失敗に終わったある日、
幻影の少女に面影が似た12歳の少女「ドロレス・ヘイズ」(愛称:ロリータ)に出会い一目惚れ。
「ハンバート」は「ロリータ」の母親と再婚。
つまり、意中の相手に近づくため、義父となった。
その後、連れ合いが不慮の事故で亡くなると、2人は旅に出る。
およそ一年に亘って、アメリカ中をドライブするうち、2人は男と女になった。
しかし「ロリータ」は、恋人になることを拒否し続け、姿を消す。
「ハンバート」は、その消息を追って再び全米を放浪する。
3年後、ようやく探し当てた彼女は、若い男と結婚し子供を身ごもっていた。
絶望した「ハンバート」は、過剰に変貌。
男を射殺し、逮捕され獄中で病死。
「ロリータ」も、難産に耐え切れず息を引き取った。

小説「ロリータ」は、その性描写や残酷な結末ゆえ“ポルノ”、“問題作”のレッテルを貼られ、
作者独特の比喩表現や言葉遊びから“難解”とされてしまう。
だが、稀有な文学なのは、誰もが認めるところではないだろうか。

前述の「ロリータ・コンプレックス」以外にも、
小悪魔的な魅力を持つフランスの歌手や女優を指した「フレンチ・ロリータ」。
少女性を映し出した絵画、写真・映画などの芸術文化「ロリータ・アート」。
フリルやレースを多用したお人形の如き「ロリィタ・ファッション」。
・・・などの言葉と文化の潮流は、難解な問題作なしに生まれなかった。

僕に、ロリータ趣味はない。
しかし、少女に「特有の美」があることは認める。
そして、「ロリータ」が魅力的な少女だという事も否定しない。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする