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つばた徒然@つれづれ津幡

いつか、失われた風景の標となれば本望。
私的津幡町見聞録と旅の記録。
時々イラスト、度々ボート。

玩具と偶像と昭和。~初代スケバン刑事。

2017年04月16日 22時24分57秒 | 手すさびにて候。
ほんの手すさび、手慰み。
不定期イラスト連載第四十弾は「ヨーヨーを操り悪を討つ美少女」。

1970年代、日本中の子供たちの間で「赤いヨーヨー」が旋風を巻き起こした。
コカコーラの販促用おまけ…赤いボディーの「ラッセルヨーヨー」。
紐が軸に固定されておらず、伸び切ったポイントで空転するのが特徴。
その回転している時間を利用した多彩な技のレパートリーが活気的だった。

@ヨーヨーの下部を地面につけた状態で前進させる「犬の散歩」。
@あやとりの様に紐で三角形を作った中を、空転したまま前後に動かす「ブランコ」。
@ヨーヨーを前方に投げ、そのまま身体の横で大きく一回転させる「世界一周」。
@etc…。
勉強そっちのけで一心不乱に練習に打ち込んでいたブーム真っ只中のある日、
津幡町のショッピングセンター「スカール」店頭に、次のような張り紙が掲示された。

【ヨーヨー世界チャンピオン来店。 ヨーヨーコンテスト同時開催!挑戦者集まれ!!】

皆、一斉に色めき立ったのは言うまでもない。

果たして当日がやって来た。
会場は、近所のガキどもで黒山の人だかりである。
これから一体、どんな目くるめくファンタジーが始まるのかと、
期待で目がランランと輝いている。
MCのお姐さんのコールを受けて、にこやかに登場したのは、
「赤いブレザー」を身に着けた「ヨーヨー世界チャンピオン」。
しかも、ガイジン!!
目の前で繰り広げられる超絶技巧の数々!
『カッケーェェ!(※作注:カッコいいの方言)』
息を呑み、固唾を飲んで、見惚れてしまったのである。

あの手この手のワザを見せたあとは、コンテスト。
回転しているヨーヨーを前方にほうり投げ、手元に戻してはまた投げる。
「大車輪」の連続成功回数を競う。
勝者には、「チャンピオンヨーヨー」、「コカ・コーラワッペン」など、
豪華賞品がチャンピオン手ずから授与された。
僕はというと、その栄誉に程遠く敗者組の常連。
残念賞の「瓶コーラ」で、悔しい思いを流し込むのがお決まりだった。

そんなヨーヨー喧騒の70年代半ば。
「和田慎二」のペンにより連載が始まったのが「スケバン刑事(でか)」である。
主人公は、不良少女「麻宮サキ」。
死刑囚である母の命を救うため学生刑事、通称スケバン刑事となり、
様々な事件に立ち向かいつつ、巨大な陰謀と戦っていくアクション作品だ。
彼女の武器が、桜の代紋入りの「ヨーヨー」。
そして、80年代に誌面からブラウン管へ進出し実写ドラマ化された際、
初代の座を担ったのが「斉藤由貴」だった。

『少年マガジン』主催の「第3回 ミスマガジン」でグランプリを獲得し芸能界デビュー。
明星食品のCM「青春という名のラーメン」でブレイクした美少女は、
50歳を超え美魔女になった。
10代から神秘性を感じる雰囲気を身にまとっていたが、
女性として成熟した今も少女のような外見を保ち、年齢を超越した魅力を宿している。
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津幡短信vol.30

2017年04月15日 20時22分55秒 | 津幡短信。
津幡町に関するよしなしごとを、ごく短くお届けする不定期通信。
今回は2篇。

【春季例大祭、執行。】

今年も「住吉神社」の春季例大祭が執り行われた。
やや強めの風が、満開の染井吉野を散らす。
何とも儚げで美しく、趣がある。
例えば、手水舎に降り積もる桜の花びら。

あるいは、苔むす大地に落ちた桜。

神社と桜の組み合わせは絵になるなと、改めて思った。
西洋なら、春到来を祝うのは「イースター」。
好みの問題だが、カラフルな玉子や元気なウサギよりも、
散り乱れる花の方が性に合っている。

【新規と馴染み。】
最近、ご近所に新しい店がオープンした。

撮影した時間は午後3時半ごろ。
店頭には、当日分の蕎麦は打ち切れたと告知看板が掲出。
なかなかの人気のようだ。

隣には、焼肉・ステーキの店。
ずいぶん前から営業している事を思うと、やはり繁盛店の部類だろう。
僕も一度ならず足を運んだ記憶がある。
カルビ、ロース、シロ…美味しくいただきました。
今後も宜しく。

更に隣には、酒屋さん。
こちらも長く営業している。
見慣れた、失われて欲しくない風景の1つである。

<津幡短信vol.30>
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地球は青かった。~ユーリ・ガガーリン。

2017年04月12日 23時45分34秒 | 手すさびにて候。
ほんの手すさび、手慰み。
不定期イラスト連載第三十九弾は「ユーリ・ガガーリン」。

本日・4月12日は宇宙飛行にゆかりのある、3つの出来事が起こった日。

1.昭和30年(1955年)
  日本初のロケット、長さ23センチあまりの「ペンシルロケット」が、
  東京・国分寺で水平発射の公開実験に成功。

2.昭和56年(1981年)
  スペースシャトル「コロンビア号」が初飛行に成功。

3.昭和36年(1961年)
  人類が史上初めて大気圏の外に飛び出した。
  この偉業を記念して「世界宇宙飛行の日」が制定されている。

宇宙飛行士第1号「ユーリ・ガガーリン」は、昭和9年(1934年)、
ソビエト連邦スモンレスク州で農場労働者の両親のもとに生まれまれた。
モスクワ近郊の職業学校を卒業後、航空クラブで学びパイロットを目指すが、
彼には大きな悩みがあった。
身長が低く体格も小柄で、コクピットの空間にマッチしなかったのだ。
しかし、航空機でのハンデが、逆に宇宙船ではアドバンテージに。
スペースが非常に限られた乗り物に、打ってつけのサイズだったのだ。

9ヶ月間の訓練を経て、ついにその時がやって来た。
4月12日午前9時7分。
「ガガーリン」はバイコヌール宇宙基地から宙(そら)へと旅立ち、
108分間で地球を1周し無事帰還。
あの名台詞を残す。

地球はかった。

そして、無名の青年は、一躍、冷たい戦争の英雄に祀りあげられた。
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神の御座す花。

2017年04月09日 19時16分04秒 | 草花
例年に比べスローペースだった桜前線も、ここにきてスピードアップ。
順調に列島を北上している。
開花宣言から4日が経った加賀地方では、満開目前。
わが津幡町でも、観桜の見ごろを迎えた。

毎年、日本人の心を騒がせる「桜」。
諸説あるネーミングの一つが「サのクラ」というのは、有名な話だ。
『サ』は「田の神様」。
『クラ』は「座る場所」。
田植えの春に花咲く桜は「山から下りてきた田の神様が座る場所」なのだ。
その故事に倣い、確かに田に水が満ちている。

別角度から撮影。

田んぼの横にある農業用水を兼ねた小川からは、
産卵に訪れたらしい鮒が跳ねる水音も聞こえる。
更に、魚を狙う鷺の姿も目撃。

短い桜並木と、数枚の小さな水田と、クリーク。
ごく狭い一角を眺めていても、自然が活発になってきた様子が分かった。

…人も同じ。

津幡小学校のグラウンドにて、少年野球チームの試合が行われていた。
球児たちの歓声と、ボールを打つ球音が木霊する。

外に回ると、息を切らしてロードバイクを駆るライダーが往く。
染井吉野に見守られた世は、何かとアクティブなのである。

結びに「桜を背負った男前」。

いきなり高所に持ち上げられて、やや不安気な面持ちである(笑)。
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津幡・四ツ角 今昔物語。

2017年04月08日 09時35分39秒 | これは昭和と言えるだろう。
津幡町の旧市街地にあるクロスロード…四ツ角。
ここは、かつて津幡宿の中心だった。
加賀、越中へ向かう北国街道と、能登へ向かう能登街道の分岐点。
往時はT字路だったが、明治20年(1887年)、
津幡小学校が大西山の津幡城址に移転して新道が造成され十字路に。
そのランドマークの1つが「北陸銀行・津幡支店」である。

平成29年(2017年)4月、同店は開設100周年を迎えた。
店内にてその歩みを紹介する掲示を発見。
以下に一部を抜粋して転載し(   )内に時事を併載する。

@大正6年(1917年),中越銀行金沢支店津幡派出所として営業開始。
 同年4月,津幡支店に昇格。
 (⇒ソビエト政権樹立/富山で米騒動)
@昭和18年(1943年),十二、高岡、中越、富山4行合併で北陸銀行津幡支店に。
 (⇒太平洋戦争末期・生活統制、学徒出陣など世に暗雲)
@昭和50年(1975年),現在地に新築移転。
 (⇒ベトナム戦争終結/りくすけ10歳)

長きに亘って、わが町の経済を支えている銀行の移り変わりを振り返ると、
なかなかに感慨深いのである。
また、昭和の四ツ角を撮影した写真も配置されていた。

画像右手、銘酒・長生舞(ちょうせいまい)を醸す久世(くぜ)酒造は、度々拙ブログに登場するとおり健在。
画像左手「さか井商店」は既になく空き家になっている。

画像奥は「おやど橋」。
画像左手「靴のオクガワ」は、数年前に閉店。
現在「昆虫ショップ アリスト」に転換している。

画像左手「いわいや」は、おそらく「岩井屋」。
かつては醸造業として、現在はギフトショップ「サラダ館」として営業しているが、
衣料品に特化した時代があったという事だろうか。

大西山から望む津幡市街。
アングルから想像するに旧小学校校舎からの撮影かもしれない。

面影を留めるところも、そうじゃないところもある。
見えない「時」が降り積もり、気が付くと「今は昔」になっている。

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