つばた徒然@つれづれ津幡

いつか、失われた風景の標となれば本望。
私的津幡町見聞録と旅の記録。
時々イラスト、度々ボート。

津幡町、夏の日課・神秘の営み。

2010年07月22日 22時01分07秒 | 自然
今朝の散歩途中、偶然、ラジオ体操の集まりに出くわした。
低学年の小学生を中心に40名ほどはいただろうか。
住吉公園のベンチに置かれたラジオを囲み、そこから流れるアナウンスと音楽に合わせ、
皆、一斉に両手を挙げたり、体を回したり…。
暑い夏、体力の衰えを防ぐため定期的に運動する。
夏休み、生活リズムがだらけてしまわないための定期的なスケジューリング。
色んな意味があって、長年続く夏の日課だ。

また、「今日の一枚」…体操が終わり帰宅するタイミングは、
友達同士で、昨夜見たTV番組の話をしたり、遊ぶ約束をしたりと、
学校のない時期だけに、大切なコミュニケーションの時間だ。

僕も小学生の頃、夏休みになると首から「出席カード」を下げて、毎朝、足を運んだ。
当時の実施会場は、現在の場所よりやや北へズレた「住吉保育園」だったと思う。
体操自体は、決して面白いものではなかったが、参加するのが当たり前だった。

それに、たまには涼しくて、薄暗い夏の早朝ならではの収穫もあった。
例えば、街灯の下でコガネムシやコクワガタ、カミキリムシなどを見つけたり。
草むらでバッタやカマキリを捕まえたり。
どことなく夜の名残があって、暑い日中に比べれば、虫達も活動的だったのだろう。

そして、一番印象に残っているのは、広場から少し離れた立木で、
羽化したての蝉を発見した時だ。
彼は、数年間の地下生活を経て、土に小さな穴を穿って這い出てきたばかり。
幼虫とは全く違った、羽根を持つ体に生まれ変ろうとしていた。
まだ体は白く、体液の生き届かない羽根は伸びきっていないため空を飛ぶ力はない。
抜け殻につかまり、ひたすら準備が整うのを待っていた。

それは、何百年も前から繰り返されてきた、神秘的な夏の営みだった。
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