『勝ちに不思議な勝ちあり、負けに不思議な負けなし』
よく知られた話だが、プロ野球界の名選手にして名監督、
故「野村克也(のむら・かつや)」さんが口にした格言だ。
オリジナルは、江戸時代、肥前平戸藩の藩主にして剣の達人
「松浦静山(まつうら・せいざん)」の言とされる。
100%負ける試合であっても、まぐれで勝ってしまうことがある。
一方、負けるときには必ず負けた理由がある。
--- 言い得て妙。
勝負事の正鵠を射ているとも言えそうだ。
きのう、岡山県倉敷「児島競艇場」を舞台に行われたSGレース、
「第31回 グランドチャンピオン」の準優勝戦は波乱の連続。
予選を上位で通過した最も有利な枠番の1号艇が次々と破れ去った。
それは「番狂わせ」なのだが、冷静に見直してみれば、
やはり「負けに不思議な負けなし」だったと思う。
連発した高配当を予想し、的中するのは競艇ファンの醍醐味。
個人的には1勝2敗のプラス収支で切り抜け、胸を撫で下ろしているが、
11R、5号艇で乗艇した「毒島 誠」が生き残れなかったのは残念でならない。
さぁ、優勝戦である。
5日間に亘る激闘を勝ち抜き、最終決戦に舳先を進めたのは、以下の6名。
1号艇:前本泰和(まえもと・やすかず/広島)
2号艇:菊地孝平(きくち・こうへい/静岡)
3号艇:湯川浩司(ゆかわ・こうじ/大阪)
4号艇:白井英治(しらい・えいじ/山口)
5号艇:峰 竜太(みね・りゅうた/佐賀)
6号艇:松井 繁(まつい・しげる/大阪)
最有力は、1号艇“安芸の仕事人”「前本」なのだが、大変悩ましい。
何しろ最も有利な最内枠のポールポジション。
上記メンバーの中で、機力は一歩抜けている気がする。
しかし--- 。
2号艇は、鋭発一番“じょっぱりスタート野郎”
3号艇は、予選通過最下位から下剋上の“快速王子”
4号艇は、予選トップ通過“長州の白鮫”
5号艇は、実力ナンバー1“コース不問の強竜”
6号艇は、随所に上手さが光る“絶対王者”
強者、曲者揃いのメンバー構成。
不思議な勝ちが生まれる可能性はある。
今のところ、三連単なんか狙う気にならないのが正直なトコロだ。
投票までに残された時間は少ない。
<追記/不思議完封。>
岡山県倉敷「児島競艇場」を舞台に行われたSGレース、
「第31回 グランドチャンピオン」優勝戦が終わった。
勝利の栄冠は、“安芸の仕事人”「前本泰和」の頭上に輝いた。
本番レース、進入は枠なり3対3。
2号艇がやや逡巡しながら捲りに出るも不発。
すかさず開いた内懐を差す3号艇と4号艇を突き放す1号艇。
不思議な勝ちなど入り込む余地のない、堂々の逃走劇だった。
結局、僕は三連単で投票した。
レース展開を3パターン予想して、3枚の舟券を購入。
いつもなら、展開は2つまでにするのだが今回は絞り切れず。
結果、最も低い配当で的中した。
収支はマイナスだが、丸損しないだけマシ。
それもまた競艇なのである。
おめでとう、前本。
2年連続のグランプリ出場へ視界良好。