つばた徒然@つれづれ津幡

いつか、失われた風景の標となれば本望。
私的津幡町見聞録と旅の記録。
時々イラスト、度々ボート。

津幡短信vol.57~サイタ サイタ サクラガサイタ。

2019年04月07日 22時13分18秒 | 津幡短信。
津幡町に関するよしなしごとを簡潔にお届けする不定期通信。
今回は、花の便り。

【平成最後の桜が咲いた。】
わが町には、いわゆる「桜の名所」と呼べる所はない。

100本単位で連なる桜並木。
大きく枝を広げた大樹・老木。
城郭などと共演した和の趣が味わえるスポット。
・・・そんな類いは、思い浮かばない。
しかし、町内彼方こちらに桜は咲いている。
僕が好んで花見に出かけるのは「本津幡駅」前の「一本桜」だ。

樹齢は明確ではないが、駅周辺の発展を祈念して植樹された事から推測し、
少なくとも明治時代から100年以上は経っていると思われる。
現在は、まだ三~五分咲きといったところながら、
やがて満開になれば、淡い桃色に縁取られた輪郭が際立つ。
優しく、そして、怖いくらい美しく力強い。
大地に根を張り培ってきた命の塊だ。

淡い桜色の花びらが幾重にも連なる様子は眺めていて飽きない。
いやはや何とも美しい。
花の命は短い故に儚い。
茂る青葉も待ち遠しい。

前世紀の面影を留める駅舎と桜のある風景は、
毎年、僕を惹き付ける。


<津幡短信vol.57>
コメント
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