つばた徒然@つれづれ津幡

いつか、失われた風景の標となれば本望。
私的津幡町見聞録と旅の記録。
時々イラスト、度々ボート。

津幡の端~倶利伽羅トンネル。

2011年01月15日 09時53分11秒 | 日記
津幡町の命名の由来は河北潟の水辺に設けられた港…「津」の末端。
「津端」から「津幡」になったそうだ。
その津幡の端が、標高260mの「倶利伽羅峠」である。
「今日の一枚」は峠に穿たれた「倶利伽羅トンネル」の津幡側入口。
957メートルの向こうは、富山県だ。

自動車に乗って、順に辿ってみよう。

トンネル手前でライト点灯。
すぐに陽の光が届かなくなり、周囲の色彩は一変する。
今はトンネルの中でもラジオが聞こえるのがありがたい。
昔は電波が遮断されると「地の底」にいる事を実感して、
寂しさがこみ上げてきたものだ。

人気のない峠道や暗いトンネルの中に「オカルト」はつきもの。
ここもご多分にもれず、その手の話に事欠かない。
何しろ「倶利伽羅」はサンスクリット語で
「黒龍が巻きついた剣を持つ不動明王」の意。
かつては大合戦の舞台にもなったし、
急峻な道で遭難した旅人だっていただろう。
心霊を取り沙汰すにはピッタリなのかもしれない。

トンネルはそんな「負のイメージ」も抱くが
冬にはありがたい存在でもある。
何故なら外の雪や風から守ってくれる場所。
荒天の折、トンネルに入るとホッとする。

さぁ、やがて視線の彼方に陽光が差してきたら…
あっという間に終点。

ここはもう越中である。
心なしか雪の量が多い。
信号機の形状が石川県側の横並びから縦型になり、
街の雰囲気もどことなく異なる気がするのだ。
やはりトンネルは、異世界を結ぶ隧道である。
コメント
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