梅様のその日暮らし日記

その日その日感じた事や世間で話題の事について自分なりの感想や考えを書いていきます。

小学校の英語教育

2014-09-27 17:21:28 | 日記
  この話題については腐るほど書いたのですが、文科省のお役人は相も変わらず頓珍漢な発想で英語教育を進めようとしているので、ついつい一声噛みつきたくなりました。

   まず、私の基本姿勢は、日本人全員に英語教育をする必要などないということですが、それではひねくれた少数派として排斥されるに留まってしまうので、英語教育が行われるとすれば、という観点から述べてみます。

   最近、小学校教諭に研修の機会を与えて、全員が英語教師の免許を取得できるようにするというアイデアが出されています。私はこの考えには声を大にして言いたいと思います。ナンセンスです。幼いうちに外国語教育を受けるメリットは何か?弊害として、中学校へ行くずっと以前から英語が嫌いになってしまう子供たちが大勢でることは間違いないのですが、それ以上に問題なのは、最低でも22歳を過ぎた大人が英語を研修して免許を取得したところで、望ましいレベルの発音を身に着けることは不可能だという、大脳生理学に基づいた事実があります。

   幼い子供が大人より、はるかに優る点は何か?それは、外国語の発音をありのままに再現することができるということです。以前にも書いた通り、一定の年齢を過ぎてしまえば、外国語の発音は身につきません。あくまでそれっぽいことができるだけだということです。私の同僚でも、英語の発音に絶対必要な、「子音止め」が出来ず、book が「ぶっくぅ」になってしまう人がいました。高校で受験英語を教える分にはあまり問題にはなりませんが、全くの初心者に教える適正はゼロです。

   教師として就職してから改めて英語教師の資格を取得するような場合、99,999999パーセント、その発音は日本語の発音で英語の発音の代用をする、日本式英語になってしまいます。せっかく真っ白な状態の子供たちにひどい発音を教え込んでしまうくらいなら、最初から何も教えないほうがましです。

   文科省もその点を考えてはいるようで、外国人を2万人ほど雇用し、小学校に配属することを考えているとか。しかし実はこれもなかなか問題が多いのです。ただでじっとしていられない児童たちを、果たして1時間もの間、学習に集中させることができるのでしょうか。

   私はこれまで何人もの外国人と授業をすることがありましたが、誰一人として合格点を出せる人物はいませんでした。そのほとんどが教師としての適性もタレント性もなく、中には私の方が発音が良いのではないかと思われる外人までいて、はやく一年間が過ぎることをひたすら祈っていたものです。唯一の例外は身長が1メートル96センチもある黒人の元バスケットボール選手でしたが、彼は彼で自分で英語会話スクールを開く前に経験を積むために応募してきただけで、動機が不純でした。目的が目的だけに一年だけ経験して、さっさと辞めてしまいました。後の人たちは要するにただ英語が話せるというだけの理由で採用されたとしか思えませんでした。

   嫌な言い方になりますが、外国人といえどもまともな人は定職を持っており、たいした稼ぎにもならず時間ばかり拘束される仕事には振り向いてくれません。そんな中で2万人もの外国人を雇ったら、玉石混淆までもいかず、石ばかりが集まってしまうことでしょう。なおかつ彼らは、ただ英語が話せるというだけの理由で私たちより上であるかのような意識を強く持っているので、本当にやりにくいことこの上ないのです。

   それでも小学校の英語教育を充実させたいというのであれば、止むを得ません。最良の方法は、適性があると思われる現職教員を2年間(1年間では不足です。)公費で海外留学させて、許容範囲の発音と英語能力を身に着けさせることです。その程度の投資ができないなら、最初から余計なことは考えないことです。
 
  

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