写真は国道一号線と野菜を栽培しているガラス・ハウスです。国道一号線、この部分は舗装されていますが、まるで砂漠の中を走っているような錯覚に陥ります。ハウスは、強風が吹くため日本のようなビニールではなくすべてガラスで覆われています。
さて、クラブ・ツーリズムによりチャーターされた私たちの日航機は、12時間にわたる空の旅を経て、ようやくケフラビーク空港へ着陸しました。なぜいきなり本日宿泊する予定の首都レイキャビクにある空港に降りなかったのは、不明です。この空港からレイキャビクまでは45分ほどのバスの旅になります。
外は霧雨で、遠くの景色が全く見えません。そんな中、着陸した途端窓の外を見て、「アイスランドって、山がなくて平らな島なんだ。」とつぶやいている人がいました。まさか目の前に広がっている滑走路を見て、国土全体の地形を判断したのではないでしょうが。
いったんバスを経て空港の建物に入ります。学校の廊下より少し幅がある程度の通路を歩いていくと、途中、真ん中に立机が置かれ、その左右に女性係官が一人ずつ立っているだけの入管があり、その後ろには万一に備えてなのでしょうが、男性が一人ぽつねんと立っていました。この時点で日本時間11時。寝られるのは明日になるな、などとメモを書きつつ、スーツケースが流れて来るのを待ちますが、一向に始まりません。相当に少ない人出で賄っているのでしょう。
空港を出ると、あたり一帯家が一軒もない、草地のあちこちから溶岩が頭を出している、荒涼とした景色が続きます。木と呼べるほどのものは、一本も生えていません。アイスランドでもし大きな木を見かけたとしたら、それはすべて植樹されたものです。溶岩の上にかろうじて短い草が生えている程度なので、土の深さもなく、養分もありません。
この地で一貫して感じたのは、草地に舞い降りて虫をついばむ鳥の姿が全く見かけられないことでした。養分を含まない土地には虫も繁殖できず、それを常食する鳥もまた生息できないということなのだと思います。そのため、多くの土地が、痩せた土地でも繁殖できる、羊の放牧に利用されています。しかし、その羊も、面積を考えれば信じられないほど少ない頭数しか飼われていません。もっとも、総人口31万というこの国で、過剰な頭数を飼育しても意味がないという側面があるのかもしれません。
ごく一部の地域には、ガラス・ハウスが集中して設けられています。強風が吹くので、ビニール・ハウスでは破れてしまうため、ガラス・ハウスなのだそうです。野菜や果物は、子の温室の中でだけ栽培可能です。ホテルで提供されるサラダや付け合わせの野菜は、すべてこのハウス栽培によるものです。しかし、曇天が多いため、ハウスの中は日本のハウスと比べたら電灯の数がはるかに多く、それによってなんとか光合成を可能にしています。ホテルのバイキングでは片隅に必ずバナナが置かれていますが、これもまたこのハウスで栽培しているのだそうです。相当な贅沢ですが、灯の数がはるかに多く、それによってなんとか光合成を可能にしています。ホテルのバイキングでは片隅に必ずバナナが置かれていますが、これもまたこのハウスで栽培しているのだそうです。相当な贅沢ですが、電力が安価で供給できるため、可能になっているようです。
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