Reiko's Travel 記事と現在の英国事情

在英51年、2020年7月未亡人になって以来、現在英国事情と過去の旅行の思い出を記載。

渡り鳥の旅 ジブロルタルからイスラ・クリスティーナ(Isla Cristina)まで

2012-12-06 11:27:35 | キャンプ旅行ヨーロッパ各地 2012-2013

   

ジブロルタルからポルトガルへ向かう海岸線の道はこの3年間何度も往復していて、写真を写す気にもならないほど、慣れてしまった。でもこの日ほど良い天気になったのもまれなことで、スペインの最南端タリファからアフリカ大陸まで15kmの海峡にアフリカ大陸が悠々と横たわっているのがはっきり見える。

 

このタリファの辺りは海岸から急に盛り上がった山脈が連なっているためジブロルタルからの道は一山越えなければならない。この山はいつ通っても風が強く、風力発電には最適な場所だと誰でも思うだろう。延々と連なる発電機が相当大きな唸り声を上げて回っている。こんなにうるさい発電機は住宅地の近くには設置できないだろう。
今までスペイン国内の各地を走り回って、この風力発電と太陽熱発電の多さには感心する。スペインは風と太陽光線を大いに活用して世界の温暖化に歯止めをかけようとしているようだ。それでもこの国が経済危機に面しているのは、夏が暑すぎるためなのだろう。

日中はシアスタがあって4時間ほども店も閉まり働いている人を見かけることが無い。またカソリックの国だから日曜日はスーパーも完全に閉まってしまう。スペイン全体がゆっくり回転しているような気がする。
先日韓国の有名なピアニストのインタビューを見ていたら、留学したところがマドリッドで、半年もしたら自分が怠け者になっているのに気がつき、ドイツに留学先を変えたという。空港に降り立った時から空気が引き締まっているのを感じた。・・・・との話にうなずくところが多かった。

日本も夏の暑さはスペインに負けないけれど、あれだけ経済発展したのは国民の気力の違いだと思う。国民一人ひとりが暑さを工夫し、シアスタなしで働かなければ経済危機から抜けられない。今ヨーロッパで騒がれているユーロの危機がほとんど地中海沿岸なのを見ても暑さが危機の根底にあると思う。
ポルトガルは今年の国民休日を一日減らしその財政困難に対処している。一日分の国民全体の労働力がどれほど国の財政に力になるか判らないけれど、ギリシャのように国の財政が破綻寸前時に労働者全体がストをしていたら一体どうなるのだと人事ながら怒っているこの頃。


  


途中の休憩時に道端に瓜の花のようなつる性の雑草が群れていた。この実が熟れてややうす緑がかったのを採ってみようと触っったとたん何10分の1秒くらいの速さで実がはじけ、中の水分が顔にかかった!!!。これが毒だったらどうなるだろう。目に入ったらどうしよう。あまりの速さに只唖然としていた。棒でつついてみたりするが、はじけるところを目に見ることが出来ない。


  

カディス県のコニールのロッシェ・キャンプサイトは、ジブロルタルへの往復にいつも数日泊まってゆっくりするので、サイトのレセプションでも覚えてくれていて、大歓迎してくれた。今回も3泊して掃除洗濯等の家事に専念、近くを散歩に行って農道のあまりの変わり様に驚いた。
右の写真は今年2月にモロッコからの帰りに寄った時の農道で、左の写真の同じ道が11月半ばの大嵐で、上土が全部流されてしまって悲惨な姿になっていた。


  


このヘヴンリー・ブルー(天国の青)と呼ばれる朝顔は南国の雑草で一年中咲いている。ここスペインではあまり大きくならず、地面を這っているのが多い。
イスラ・クリスティーナはポルトガルとの国境の港町で、この街へ行くまでの周囲はビニールハウスの海で、野菜の促成栽培がなされている。


  


たまたま散歩に行ったこの日が日曜日で、お店は全部閉まりほとんど人影もなく活気の無い町、おまけにメインストリートの道端にこのように洗濯物が翻っていると、ジプシーの家族が住んで居るのかといぶかってしまう。スペイン、イタリアの高層住宅の路地には洗濯物が翻っているけど、このように街路樹に干しているのははじめてみた。この町のイメージを著しく損なう。

  

町外れは塩田が広がり大きな塩の山があった。雨にも溶けないのだろうか?翌日この塩田をキャンパーで通り過ぎるとたくさんのコウノトリが塩田中を歩き回ってえさを探していた。




海は穏やかで、犬と散歩している人達やマイクロライツの二人組みが音を立てて飛んでいた。海の向こうにポルトガルが見える。

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