スノーマン見聞録

ジャンルも内容も気の向くまま~“素浪人”スノーマンの見聞録

読書三昧 (31) 瀬谷ルミ子著 『職業は武装解除 』

2016年08月19日 | 雑感
先日某テレビでゲストコメンテーターとして出演されているのを見て ≪瀬谷ルミ子≫ という名を初めてを知りました。

「武装解除」 ・・・ これも初めて耳にする職業でしたが、紛争が終わったあと兵士たちから武器を回収して、
一般市民として生活していけるように職業訓練などをほどこし、社会復帰させる仕事だそうだ。

彼女は1977年生れ、NPO法人日本紛争予防センター(JCCP)理事長。 国連や外務省、NGOの職員などの
職歴を経て、ソマリア・スーダン・ルワンダ・アフガニスタンなどの紛争地域を仕事場として活躍している人のようです。 


          

紛争地域最先端で働く人ならではの言葉が続く。

『 現地を訪れるまで、「和解」とは良いことだと信じて疑わなかったが、民族浄化などと凄惨な殺戮
  が行われた加害者と被害者間には、その問いかけさえもその言葉さえ「言葉の凶器」になることもある。』
  ・・・・・・・・・・
  皆が手を取り合って仲良しでなくとも、殺しあわずに共存できている状態であれば、
  それも一つの 「 平 和 」 の形で有り得るのでは。』


アフガニスタン武装解除の現場で、兵士たちにこう言われたという。

『 日本が言うから、信頼して武器を差し出すんだ。 アフガニスタンの民を無差別に空爆しているアメリカや
  イギリスに言われたら、撃ち殺してやる。』 
・・・と。 

その時、 『 日本もインド洋でその連合軍に給油している。』 
と言うのをためらい、そのことを伝えることが出来なかったとも語っていた。
 
彼女の半生もさることながら、今なお内戦中の地域を知る上でも是非お薦めの一冊(文庫本)です。

世の中凄い人もいるものですね。 ≪ 紛争は二人いれば、起こり得る ≫ ・・・・ なるほど。

2010年・あるテレビ番組で語った言葉です。 瀬谷ルミ子が語る(クリックしてみて下さい)

 
                             

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