『 北大祭を見て帰って なぜか知恵熱 』って 先日のブログに書いたばかりでしたが、その後 なぜか40度に近い高熱で3日間ばかり寝込んでおりました。 病院で点滴 なんとか パソコンに向かえるようになったところです。
最近風邪に負けるようになってきたようです。 ちょっと情けない。
熱も引いてきたころ、枕元にあった檀一雄の「限定版詩集」をペラペラっと眺めていた中に先日紹介した
入江杏子著 『 檀一雄の光と影 』 に書かれていた ≪離愁≫という詩がありました。
丁度二人が別れた頃の詩のようでした。
別れて35年も経ってこの本『檀一雄の光と影』を書こうとしたとき、初めて読んだ詩。
”その時の檀一雄の想い ”一字一句に声をあげて泣いたそうです。
ああ 檀一雄の『火宅の人』は未完のままで、この入江杏子さんの本でついに完結したんだ。
そんな気がしました。 なぜか 声を出して吟じれば いや 熱をだして寝込むと 詩人になりますね(笑)
『 離 愁 』 シャンソン風に 檀一雄
別れって
悲しいものですか・・・・・
うんん
ラッパを吹くみたいなもんじゃない
白い風に向かってさ
女の進軍ラッパをさ
だけど あなたは
泣いているみたいに目えますけど・・・・・
そりゃ 女のラッパを
死ぬまで
手から離したくないんだもの
意味もなく滑り落ちてくる
多少の涙ぐらい 覚悟しとかなくちゃ
だから アタシの為には
目の荒い
涙漉(こ)しの笊(ざる)が要るんだし
あの人の為には
たっぷり吸いとる
吸取紙をでも 用意してあげたいと思うのよ
では どう云って
別れ話を切り出すのですか・・・・・
アタシ こう云ってやるわ
あなたのことだけは
ソッと心に抱きしめて
死ぬまで離さないつもりなのよ って
そう云いながら
私の哀しみのまん中に
あの人の 大きな首無しの銅像かなにか
つくっては消していれば
それでいいんじゃない
それともこう云ってやろうかしらね
ほら この月の下いっぱい
草の葉ごとに
キラキラ光って宿っている
葉末の露
白玉の露
百万の露
それはみんな あなたにそそぐ
アタシの涙なのよ って
そっくり 全部
あなたの手と心に
かえしてあげるのよって
でも あの人
その百万の露をさ
うまく吸取紙で
吸いとりつくせなくなって
うっかりすると
その首無しの銅像が
そのまま 月光の露を浴びながら
百万の 真珠のように
ボーッと光り輝いてくるかも知れないわ
ああ その時
アタシ その時にこそ
ほんとうに 泣けてくるかもね
でも 決して 振りかえってみたりしない
あの豪快な作家・檀一雄は やはり 詩人でした。
入江杏子著 『 檀一雄の光と影 』 機会があったら是非読んでみて下さい。
男女の愛憎を超越した 人間愛 というのが 確かに そこにありました。
檀さんが書いた 『 火宅の人 』 の 完結編 だと思います。
いや それを超えているのかも しれません。
最近風邪に負けるようになってきたようです。 ちょっと情けない。
熱も引いてきたころ、枕元にあった檀一雄の「限定版詩集」をペラペラっと眺めていた中に先日紹介した
入江杏子著 『 檀一雄の光と影 』 に書かれていた ≪離愁≫という詩がありました。
丁度二人が別れた頃の詩のようでした。
別れて35年も経ってこの本『檀一雄の光と影』を書こうとしたとき、初めて読んだ詩。
”その時の檀一雄の想い ”一字一句に声をあげて泣いたそうです。
ああ 檀一雄の『火宅の人』は未完のままで、この入江杏子さんの本でついに完結したんだ。
そんな気がしました。 なぜか 声を出して吟じれば いや 熱をだして寝込むと 詩人になりますね(笑)
『 離 愁 』 シャンソン風に 檀一雄
別れって
悲しいものですか・・・・・
うんん
ラッパを吹くみたいなもんじゃない
白い風に向かってさ
女の進軍ラッパをさ
だけど あなたは
泣いているみたいに目えますけど・・・・・
そりゃ 女のラッパを
死ぬまで
手から離したくないんだもの
意味もなく滑り落ちてくる
多少の涙ぐらい 覚悟しとかなくちゃ
だから アタシの為には
目の荒い
涙漉(こ)しの笊(ざる)が要るんだし
あの人の為には
たっぷり吸いとる
吸取紙をでも 用意してあげたいと思うのよ
では どう云って
別れ話を切り出すのですか・・・・・
アタシ こう云ってやるわ
あなたのことだけは
ソッと心に抱きしめて
死ぬまで離さないつもりなのよ って
そう云いながら
私の哀しみのまん中に
あの人の 大きな首無しの銅像かなにか
つくっては消していれば
それでいいんじゃない
それともこう云ってやろうかしらね
ほら この月の下いっぱい
草の葉ごとに
キラキラ光って宿っている
葉末の露
白玉の露
百万の露
それはみんな あなたにそそぐ
アタシの涙なのよ って
そっくり 全部
あなたの手と心に
かえしてあげるのよって
でも あの人
その百万の露をさ
うまく吸取紙で
吸いとりつくせなくなって
うっかりすると
その首無しの銅像が
そのまま 月光の露を浴びながら
百万の 真珠のように
ボーッと光り輝いてくるかも知れないわ
ああ その時
アタシ その時にこそ
ほんとうに 泣けてくるかもね
でも 決して 振りかえってみたりしない
あの豪快な作家・檀一雄は やはり 詩人でした。
入江杏子著 『 檀一雄の光と影 』 機会があったら是非読んでみて下さい。
男女の愛憎を超越した 人間愛 というのが 確かに そこにありました。
檀さんが書いた 『 火宅の人 』 の 完結編 だと思います。
いや それを超えているのかも しれません。
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