スノーマン見聞録

ジャンルも内容も気の向くまま~“素浪人”スノーマンの見聞録

七夕・万葉の夢

2016年07月03日 | 雑感
七夕の日が近づいてきました。 

北海道では八月が多いそうですが、わが実家・函館では七月七日がその七夕の日です。
 
       

わが函館ではこんな祝い方をしておりました。 
函館の七夕まつり (クリックしてみて下さい・ネットより拝借) 

 ♪ 竹に短冊七夕祭り おおいに祝おう ろうそく一本ちょうだいな ♪ 

 ♪  けないと(くれないと)かっちゃくぞ(ひっかくぞ)! 
・・・ なんて付け加えた記憶も、そうして子供心に互いにろうそくの数を競ったものです。 

その後菓子類に変わり、そして今は昔、この光景もほとんど見られなくなりました。
もう 古(いにしえ)の夢なのでしょうかね。


古といえば かの万葉集になんとも斬新で壮大なこんな歌がある。 

≪ 天の海に 雲の波立ち 月の舟 星の林に 漕ぎ隠る見ゆ ≫ (人麻呂歌集)

月の舟を漕ぐのは、月人壮士(つきひとおとこ)。
万葉集には、この月人壮士( = 月の男 )という宇宙人が幾度も出没してきます。

       

   ●  天の海に 月の舟浮け 桂楫(かつらかじ)懸けて漕ぐ見ゆ 月人壮士 (作者未詳歌)
   ●  夕星も 通う天道を いつまでか 仰ぎて待たむ 月人壮士 (人麻呂歌集)
   ●  秋風の 清き夕に 天の川 舟漕ぎ渡る 月人壮士 (作者未詳歌)
   ●  大船に 真楫(かじ)しじ貫き 海原を 漕ぎ出で渡る 月人壮士 (柿本人麻呂)

七夕の歌でも有名な、牽牛(彦星)と織女(織姫)の逢瀬の話は皆さんご存じかと。
月人壮士の彦星説とか、月の舟で渡り終えると二人の逢瀬が始まるとも言われるようです。


あぁ いつの日か、銀河のどこかで ≪織姫様≫ に逢えますように。 

明日からまた暫く 母のことで函館に行き、七月七日は函館で迎えられそうです。