Que ma vie est belle!

私とは、美しいもの、美味しいもの、楽しいものの集合体。

残念×2.5-ハーディング指揮LSO@バービカン、ロンドン

2010-06-03 20:50:00 | コンサート

ドボルザークの交響曲第7番。ドボルザークの交響曲の中では、第9番、第8番についで演奏される機会も多いし、人気もある(と思われる)。個人的にはドボルザークの交響曲の中で一番好きな曲、と思っていたのだが。。。

この曲、演奏によってひどく好き嫌いがでることに、今更ながら気がついた。え、これがあのドボ7?というほどにつまらなかった(ちなみに今日の演奏は2曲目のHK Gruber "Aerial"以外つまらなかったのだが)。1曲目のワーグナーよりはマシに思えた(これは拍手する気にもなれなかった)が、集中力の欠けた演奏なのか(ワーグナーはそう言う感じだった)、テンポ感のない演奏、といったら良いのか。ドボ7だし、ハーディングだし、と期待が大きすぎたのだろうか、とにかく、残念。

2曲目のAerialは、トランペット協奏曲。ホーカン・ヘルデンベルゲルがソリスト。トランペットの可能性というのか曲芸というのか、を見せてもらった。トランペットはロータリー・トランペットに見えたが、スライド・トランペットでもあったのか、途中一部トロンボーンのように管をスライドさせた場面があった。また、付属品を付け替え、管長を変えているようでもあった。いろいろな弱音器を使ったり、ピッコロ・トランペットや角笛も使われた。同じ楽器でも調が変わっただけであたふたする私、楽器(しかも移調楽器)まで1曲の中で自在に使えるなんて、尊敬。

演奏の最初は、倍音なのだろうが、和音のように2音が聞こえるように音を響かせ(しかし、音質的には相当しょぼい)、管楽器にこういうことができるのか、と面白かった。また、美しい高音も聞かせてくれた(本当はもっと長い間その音を聞きたかった)。エンディングでピアノに頭をうずめていたのは(背中に隠れて彼が音を出し続けているのかは不明だったものの)、ピアノの弦と共鳴させ、ピアノの弦を鳴らし、その減衰をもって曲を終えていたように見受けられた。とにかく、今日の演奏の中では唯一楽しめた曲であった。

「地上で最高のトランペット奏者」とも言われるらしいが、あまりに高度なテクニックばかりで良く分からなかった。アンコールで有名曲でも吹いてくれたら、確認できたのに、残念。