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音楽・小説・その他、思いついたことをだらだらと綴る
アールグレイの気まぐれ日記

心の繋がり

2006-11-03 | 
●赤い指● 東野圭吾
講談社  2006.7

幼女を殺害してしまった中学生の息子を守るため、前原夫妻は死体遺棄、隠蔽作業にかかる。
警視庁捜査一課の松宮は、練馬署の名刑事・加賀恭一郎とコンビを組まされる。
加賀は鋭い洞察力で前原家の嘘を暴いていく…


これまでにも多くの犯人を挙げてきた加賀とその父が登場。
前原親子のバカさ加減に対して加賀父子のなんとストイックなことか。
しかし、どちらにも感情移入は出来ない。
前原親子は読んでいて本当に気分が悪くなる。醜悪さの塊で。
わざとそういう風に書いているんだろうが、本当にぶん殴りたくなるほどムカつく。
ラストに語られる加賀父子の関係性も、警察官として生きた父と生きている恭一郎の、
変に頑なな生真面目さが表れているような気はするけど、
自分に置き換えるとあれはないかな、というカンジがする。

とはいえ、前原親子の罪が暴かれてからラストシーンまで、涙が止まりませんでした。
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